2024年 03月 18日
のびーさんと大山さん 土曜日の大実験は |
大山さんとTW型のウーファーを開発したり、フローティングボードを色々試したりするのは、平日の夜が多かった気もしますが、大規模な実験を行う場合は、土曜日の日に気合を入れて行っていました。今週の土曜日は、今は休止中のTroubador80用のウーファーTW3の実験を試みるつもりです。Londonから帰郷中?の「のびーさん」も加えて、色々と試します。理由はのびーさんも同じ大山さんのSPを使われているからです。私の実験が、のびーさんの実験にもなるからです。
二段重ねの様に見えますが、下がリジッド、上がフローティングボードです。これは帯域が広くなりフローティングのある無しでは随分と音が違います。でも、回転系には、フローティングは使わないと言う原則の確認になりました。ではリラクサではどうなるかと言う話ですが、リラクサは、上の台のガイドの為、垂直を決める対角線上にある2本づつの棒にベアリングが押しつけられていますので、上下方向だけ磁石の反発により上のボードが浮き、上下方向だけに動きます。ボードの材質がアクリルなので、音が少し軽くなります。
プー博士の100Hz以下をサブウーファー二台で繋ぐ実験は、私が思ったより大きな効果がありました。敢えて、80の下のTW3のウーファーを使わず、300Hz付近でクロスオーバーさせているネットワークをそのまま後方のTW5に使用しています。その音は是枝プリとの兼ね合いです。
いつも最初にかかる曲には何らかのハイライトがあるのですが、今回はコジェナーのヘンデル・アリア「Ah! Mio cor」です。その音色と音触の心地よさに思わず笑みと溜息がこぼれます。これを聴けるだけで今日の訪問の価値は十分にあります。
と、のびーさんが言われた通りの音がしました。また月曜日に機材を受け取りに寄られた夜香さんも、この音を記録に留めておくためと、記事を書いていただきました。300Hz以上の中音域と、それ以下の低音域が、前方と後方へと分かれるのですが、つながりも自然だし、音は完全にSPを離れ空間から聞こえます。音の分離も自然で、パワーアンプ一台で、三つのSP、実際は10台のユニットを鳴らしているとは思えません。6336Bの低インピーダンス駆動が効いています。TW3とTW5を併用していた時より、音が自然に繋がります。
今日の予定は、和室でのユニコーンの下に、リジッドのボード敷いて床の水平を確保して、それによりユニコーンが垂直に立つときの音や定位の変化があるのかどうか。また、唯一リラクサを使っている、MS-1のCDトランスポートの下にリジッドとフローティングのボードを敷いたらどの様に音は変化するか?それを確かめるつもりです。
大山さんが来られたのは、午後二時でした。風もなく穏やかな午後です。これで花粉がなければ言うことはない良い天気です。リジッドボードを二台とフローティングボードを一台持ってきていただきました。今日は珍しく軽自動車です。これで、群馬の家まで今日は戻られるそうです。
のびーさんが来られるのは、三時ごろからなので、その間、まずは和室の実験から始めました。和室では、このトランスポートの下のボードの実験と、ユニコーンの下にリジッドボードを敷いて、水平を出すと言う実験です。
ダイアナ・クラールのCDから「Like Someone in Love」 を使いました。ベースとの共演で、ベースがどこまで力強く、また深く再現するかで試します。比べると一目瞭然です。リラクサは、ボードのアクリルの音がします。続いて、リジッドはそのままで、フローティングボードを載せました。
二段重ねの実験では、リジッドのボードで帯域が広くなり、音像もしっかりとしますが、その上にフローティングボードを載せると、柔らかくはなりますが、支点がしっかりしなくなります。やはり回転系には、フローティングを使わない方が、私には好ましく思えました。実験の途中には、のびーさんもこられ、この実験を聞いていただきました。リジットボードをこのCDプレーヤーの下に使うと、左右二枚いるユニコーンの下に敷く実験はできませんので、これは次回以降にしました。
ボードのある無しの単純な実験も、何枚ものCDを聴き比べると、それなりに時間がかかります。和室での実験は、今日はこの辺りにして、一月末から修理に出していたMolaMolaが今日の実験に合わせて、今日の午前中配達の便で戻ってきました。まだ詳しい内容は聞いてませんが、色々試していたので、二ヶ月ほど時間がかかった様です。もっともその半分ぐらいは、仕事の順番待ちだそうですが・・。
帰ってきたMolaMolaに替える前に、先日のびーさんに聞いていただき高評価を受けた是枝アンプを使って、TW3を休ませてシンプルにした音を大山さんにも聞いていただきました。プー博士の実験を拝見して、応用したシステムで、三種類のSPが、6336Bのモノラルアンプが一組でなっています。低インピーダンスに強い6336Bアンプならではの使い方ですが。確かに前のSPと後ろのSPの繋がりは自然ですが、以前のTW3とTW5二組で受け持っていた低域がやはり薄くなっているとの指摘でした。
今日の大実験の一番の内容は、MolaMolaのMakuaが戻ってきたら、現在前を向いているTW3のバスレフポートを前面ではなく、後面に向けてみようと言う試みです。具体的は左右のTW3を入れ替えると言うことです。2人いないとなかなかできませんが、現在あっている80の微妙な位置調整、後方との40との相互関係、またTW5の位置も微妙に変えなければなりません。
とりあえず、プリアンプが戻ってきたので、まずはそれを戻さなければなりません。簡単に言いますが、5種類の入力系統、2種類のマルチアンプ用の出力用のケーブルを付け替えなくてはいけません。
左右を間違えたり、接続するところを間違えるわけにはいきませんから、アンプの後ろに座り込んでじっくりと腰を落ち着け、順番を確認しながらケーブルを差し替え、久しぶりにMolaMolaのプリアンプを聴いてみることにしました。全面的な修理ですから、電源部もアナログ回路も触っているだろうし、DAC部分は、ソフトの書き換えもしている様です。詳しい内容は、聴いて見ないとわかりません。
結線を確かめ、電源を入れましたが、内部をみたり調整するリモコンのヴァージョンアップもしないと応答しない様です。Bluetooth接続用の最新のソフトをダウンロードし直し、本体の電源もケーブルを抜いて電源を入れ直したら、ようやく動き始めました。
音はまだ目が覚めていない音がします。大人しい音です。肝心の内蔵DACの音が、やはり眠い音がします。そのうちに音は大きくなってきましたが、そこだけ新しくなった様に、音が纏まりません。今少し鳴らしておきましょう。emmからの信号を聴いていきました。こちらは、前の音質の様です。RCA入力とXLR入力では、音量が違いますので、リモンから入力レベルを調整して、音量的にあまり差のない様にしました。
そのうち、DAC回路の音もまとまってきました。具体的は、帯域が広がり、奥行きが出て、音が立体的になってきました。それでもまだ音量的に大きく感じるので、帯域がまだ広がっていないのでしょう。定番のCDを鳴らして音質的な調整を行なっていきました。
するとある時から音が立体的になり、また柔らかさも出てきて以前の音になって行きました。ここで、大山さんの提案で、アンプの結線を元の様に戻し、後方のTW5も専用のSD05で鳴らし、前方のTW3も鳴らしました。すると音は一気に纏まり、音の繋ぎが自然になりました。前の結線に戻したのです。すると音が整い、ポートを後ろに戻さなくても良い音になりました。
結局、今日の大実験日は、和室のトランスポートの下へ二種類のボードを敷いてみたのと、二ヶ月間鳴らなかった、MolaMolaが戻ってきて、元の音を奏で始めただけになりました。それでも、あらゆる種類の音楽をかけてみました。うちは、ファイルオーディオではなく、いまだにCD・SACD、光カートリッジによるアナログレコード再生、そして、4tr、2trのテープによるアナログサウンドと、それをDSDに移して48/24のPCMにダウンロードしたアナログサウンドの再生で、ハイレゾのファイル再生はあまりやっていません。このCDやレコードの音のレベルで十分だと思うからです。
暗くなったので、今日は珍しく赤ワインを開けました。大山さんには、フランス製の赤ワインの様なぶどうジュースです。美味しかったそうです。ここからはオーディオではなく音楽タイムです。いろいろなCDを聴き音がどんどんんと整っていく様を楽しみました。
のびーさんもこの音を聞いていただき同感とおっしゃっていました。大山さんも満足してお帰りになりました。これからあの軽自動車で群馬県まで戻られるそうです。気をつけてお帰りください。楽しい夜になりました。
#
by TANNOY-GRF
| 2024-03-18 11:09
| オーディオ雑感
|
Comments(1)