2009年 04月 17日
オランダでの最終日2 |
帰国便は今回はJALでしたので出発は夜の七時。午後時間があったので空港に行く前にアムステルダム市内に寄って来ました。車で市内に入ると自転車の多さと神出鬼没さにパニックになりそうです。途中道路補修工事による通行止めなどもあり目的地に行き着くまで息も抜けません。ようやくたどり着いた国立美術館のある広場の駐車場に入れたらほっとしました。しかし、ゴッホ美術館の前は200メートルくらいの長い列でした。とりあえず駐車場の上の広々とした公園を歩いて写真を撮りました。おなじみのコンセルトヘボーのホールへも出かけて今シーズンのパンフレットを頂いてきました。これで当分夢が膨らみますね。 短く分かれたトリムは急カーブの多い旧市内を器用に回っていきます。ヨーロッパでは各地で市電が復活しています。郊外に駐車場を完備し市内には車を入れない施政が徹底しているのでしょう。 後ろのモダンな建物がゴッホ美術館です。 現在本館の改修工事をしている国立美術館は後ろの棟でマスター展と銘打って特別展示会を行っていました。狭いですが著名な全ての展示物が一同に見られるようです。 どのくらい待たされるか解らないのですが、目の前にレンブラントやフェルメールがあるので並んでみました。 寒い中待っていましたが、順調に列は進み30分ぐらいで入れました。 オランダといえば何といってもレンブラントの夜警ですね。壁一面のかなり大きな絵です。光の表現が本当に素晴らしいです。目の前で食い入るように見ていました。 そして生涯にわたる自画像。内面を余すこと無く描写しています。若き日の自信と不安の交差する絵から最晩年の生きることに疲れた肖像まで。
そして、今ひとつの至宝はフェルメールの美しい絵です。 フェルメールの女性像がアメリカから里帰りして3枚全て飾ってありました。200年ぶりだそうです。『ミルクを注ぐメイド』『手紙を読む女』『バランスを取る女』です。それと『小径』ですね。しばらく見とれていました。暗い美術館で目を酷使すると本当に疲れます。 空港で買ったお土産のチョコレートを抱えながら乗ったJAL便で夕方の空を日本に向けて飛び出しました。すぐさま雲海の中に飲み込まれましたが、雲の切れ目から眼下を見ると一週間滞在していたNaardenの五稜郭に似た五角形の城郭が見れました。泊まっていたホテルも小さく見えていました。忙しかった一週間をフィードバックして見ているような気がしました。
そして、今ひとつの至宝はフェルメールの美しい絵です。
by TANNOY-GRF
| 2009-04-17 22:03
| 旅の空
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Comments(2)
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(Y)
at 2009-04-18 01:00
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フェルメールはずいぶん昔、ニューヨークのメトで見ました。フェルメールだけではないのですが、絵ってサイズの要素が大きいですね。有名な絵でいくら画集などで知っていても、いざ実物の前で自然光の下でその前に立つと、知識とは全く違う感慨が浮かんできます。これってオーディオと似ていますね。レンブラントの闇に描き込まれた様々な事柄(想い)は、どんなに印刷の技術が上がっても再現できないことです。実際の楽器の音やホールのエアボリュームを実感したこと無くCDやレコードだけを聴いているのと、GRFさんのように現地に足を運んでそのコンサートホールの空気の質まで感じ取っていらっしゃる方とでは、まったく評価の仕方が変わってしまうことでしょう。仕事のわずかな合間とは言え、そう言った時間を自身で作り出すGRFさんの熱意には本当に頭が下がります。
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GRFのある部屋
at 2009-04-18 12:10
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(Y)さん、コメントありがとうございます。
その通りです。サイズの要素はとても大きいです。フェルメールの絵のように小さい枠の中に緻密に小宇宙を描き込んでいく世界と、レンブラントの大きな絵のようにほぼ実物大の大きさの絵の中に飛び込むのでは迫力が違います。
オーディオでも全く同じことがいえますね。実物大のスケールをかぶり付きで見る今回のレンブラントの方式か、フェルメールのように静かな世界に入り込んでいくような聴き方ですね。
(Y)さんがおっしゃる通り、ホールではその空間に実際に身を置き、ホールのエアーボリュームを実感することが一番大事だと思います。その記憶や感覚がオーディオを再現していく時の指針になります。
私のオーディオはその体験の再現にあるのかも知れません。GRFとT4の醸し出す世界ですね。
その通りです。サイズの要素はとても大きいです。フェルメールの絵のように小さい枠の中に緻密に小宇宙を描き込んでいく世界と、レンブラントの大きな絵のようにほぼ実物大の大きさの絵の中に飛び込むのでは迫力が違います。
オーディオでも全く同じことがいえますね。実物大のスケールをかぶり付きで見る今回のレンブラントの方式か、フェルメールのように静かな世界に入り込んでいくような聴き方ですね。
(Y)さんがおっしゃる通り、ホールではその空間に実際に身を置き、ホールのエアーボリュームを実感することが一番大事だと思います。その記憶や感覚がオーディオを再現していく時の指針になります。
私のオーディオはその体験の再現にあるのかも知れません。GRFとT4の醸し出す世界ですね。