2010年 06月 13日
充実した土曜日 |
昨年来、テープ再生に再び火がついていますが、その焼けボックリに火をつけた方々がお二人おられます。お一人は、Nagra virusを転移していただいた(C)さんです。いまだに感染拡大中ですし、中央線沿線では感染者が続出しています(笑い)。
今一人の方が、テープ再生とタンノイの大先輩でおられる音楽人(O)さんです。美しいC-37を筆頭としたStuder&Revox 群とTelefunken M-15Aを二台お持ちです。入力系はThorensが五台並んだレコードプレーヤーとLH2000の0番のCDプレーヤが三台並んだ様は、ただただ絶句するばかりでした。
その(O)さんから四月のある日、「何時の日か、GRFさん宅にお伺いさせて頂きたく存じます。」と言うご丁寧なご連絡をいただきました。ゆっくりとお話しできる日をと言う事で、六月の昨日にお約束させていただきました。前日も夜遅く戻ったので朝早くから部屋の掃除と整頓を始めました。実験していたQUAD ESLを片付けて、しばらく鳴らしていなかったPSDのT4からセッティングし直しました。ところが、何時ものあの後ろに広がる音場が出現しません!SPも消えないのです。ESLと遊んでばかりいたので、T4が焼きもちを焼いた様でしょうか。こういう事はよくありますね。「四つの音」などと、浮かれていた報いでしょう。
今までと違うのは、ESLが横においてある事です。普通のSPと違って、自分がならない時のESLは、電気ストーブのようなアルミのパネルが振動で鳴っているのです。薄いフィルムも振動で低音が吸収されている様です。位置を替えたりして音場の出現を目指しました。結局一番後ろの GRFの間に置くことにしました。横に在るよりは大分マシだからです。
GRFの音は余り変らない様なので安心して居間に戻ったら、少し前から来られていて近くの公園でお待ちになっているとの事!渋滞を避ける為に早めに出られ様子です。おもわぬ音の調整に手間取り時間が迫ってきてたのです。いそぎ、シャワーを浴びて、公園の日陰になっているテーブルの上で本を読まれて待っておられた(O)さんを恐縮しながらお迎えに上がりました。
(O)さんは何時もの快活なお声で、初めて訪れる家を探しながら来るのはパズルの様に楽しいものだといわれました。東名から環八を通り青梅街道ではなく五日市街道を入って来られたそうです。正解です。荷物があるのでNAVIもETCも付いていない軽のVANで地図一つで来られたのこと。さすがに行動派のOさんらしいと思いました。
近くまで来てどこが私の家か探されたそうですが、どの家も住んでいる人の性格が表れるそうで、このような感じではと思った家が私のうちだったそうです。(O)さんの様な経験が豊富で、勘も鋭い方をお招きするのは大変怖い事です。よく持ち主の本棚を見ればその人がどのような人だか解ると言われますが、どのような音を鳴らしているかを聴けば、その人の人となりが解るからです。
聴いていただく前からますます緊張が高まりますね。最初は和室のUNICORNを聴いていただくことにしました。この部屋は、何時もテープのダビングやワンビットへの変換作業、そして本ブログを書いている部屋です。半分仕事もこなしているので、作業場ですね。シングルコーンでもあるGerman PhysiksのUnicornの部屋でもあります。昨年来この部屋のサウンドはお知らせしてきましたが、位相特性や音場のチェックには最適です。
マスターテープの入力で聴いていただきましたが、しばらくお聴きになられて(O)さんは「このSPをお持ちになられている方はどのような性格の方が多いのですか?」と訊かれました。日本に何台Unicornが入っているか解りませんが、私の知っている方はお二人ですが、一言でいえばとても饒舌な方ですとお答えすると納得されていました。「自分に自信があり、自己主張をしっかりとされる方でしょう」といわれるのです。UNICORNさんやAさんを思い出して一人で納得しました。
SPの構造やユニットの特徴をご説明すると、とても感心なさっていただきました。ドイツ的だけど相当な技術者がつくられたのだろうと、また、美しいキャビネットを見るとイタリア製かとも思われたそうです。私自身もバーズアイのキャビネットに魅せられて購入した経緯をお話しいたしました。饒舌は私自身の性格の一部でもあるので、ますます緊張が高まります。
次は、GRFの部屋に移り、先ほど調整をし直したT4から聴いていただきました。やはり何時もの様には音が消えないのです。鳴っているSPの位置が解ります。(O)さんも目の前のSPを差してこれが鳴っているのでしょうと指摘されました。思い切ってGRFの間に置いてあったESLを部屋の外に出しました。するといっぺんに音場が表れるのです。考えさせられました。同じく空間にはSPを複数置くなと言われていました。以前のDYNADIOが合った時は、ショートさせていましたが、磁気回路を持たないコンデンサーでは機能しませんね。それにあの薄いフィルムではと思っていたのが大間違いでした。新参者の年増だけど英国の貴婦人が来られてT4が嫉妬した形です(笑い)。それから安心していろいろなソースを聴いていただきました。
ここで、しばらく休憩を取り、近くのおそば屋さんで話をお聞きしました。何事も人一倍ご経験されているのと、簡単には諦めない忍耐強いご性格が、あの様な徹底した音作りの原動力だと言う事が解りました。生き方の指針を教えていただきました。以前は先輩から様々な事を教えていただいたのですが、だんだん自分が教える立場になって来ると、アドバイスをいただく事も少なくなっていました。その意味で大変貴重なお話をお聞きしました。
今一人の方が、テープ再生とタンノイの大先輩でおられる音楽人(O)さんです。美しいC-37を筆頭としたStuder&Revox 群とTelefunken M-15Aを二台お持ちです。入力系はThorensが五台並んだレコードプレーヤーとLH2000の0番のCDプレーヤが三台並んだ様は、ただただ絶句するばかりでした。
その(O)さんから四月のある日、「何時の日か、GRFさん宅にお伺いさせて頂きたく存じます。」と言うご丁寧なご連絡をいただきました。ゆっくりとお話しできる日をと言う事で、六月の昨日にお約束させていただきました。前日も夜遅く戻ったので朝早くから部屋の掃除と整頓を始めました。実験していたQUAD ESLを片付けて、しばらく鳴らしていなかったPSDのT4からセッティングし直しました。ところが、何時ものあの後ろに広がる音場が出現しません!SPも消えないのです。ESLと遊んでばかりいたので、T4が焼きもちを焼いた様でしょうか。こういう事はよくありますね。「四つの音」などと、浮かれていた報いでしょう。
今までと違うのは、ESLが横においてある事です。普通のSPと違って、自分がならない時のESLは、電気ストーブのようなアルミのパネルが振動で鳴っているのです。薄いフィルムも振動で低音が吸収されている様です。位置を替えたりして音場の出現を目指しました。結局一番後ろの GRFの間に置くことにしました。横に在るよりは大分マシだからです。
GRFの音は余り変らない様なので安心して居間に戻ったら、少し前から来られていて近くの公園でお待ちになっているとの事!渋滞を避ける為に早めに出られ様子です。おもわぬ音の調整に手間取り時間が迫ってきてたのです。いそぎ、シャワーを浴びて、公園の日陰になっているテーブルの上で本を読まれて待っておられた(O)さんを恐縮しながらお迎えに上がりました。
(O)さんは何時もの快活なお声で、初めて訪れる家を探しながら来るのはパズルの様に楽しいものだといわれました。東名から環八を通り青梅街道ではなく五日市街道を入って来られたそうです。正解です。荷物があるのでNAVIもETCも付いていない軽のVANで地図一つで来られたのこと。さすがに行動派のOさんらしいと思いました。
近くまで来てどこが私の家か探されたそうですが、どの家も住んでいる人の性格が表れるそうで、このような感じではと思った家が私のうちだったそうです。(O)さんの様な経験が豊富で、勘も鋭い方をお招きするのは大変怖い事です。よく持ち主の本棚を見ればその人がどのような人だか解ると言われますが、どのような音を鳴らしているかを聴けば、その人の人となりが解るからです。
聴いていただく前からますます緊張が高まりますね。最初は和室のUNICORNを聴いていただくことにしました。この部屋は、何時もテープのダビングやワンビットへの変換作業、そして本ブログを書いている部屋です。半分仕事もこなしているので、作業場ですね。シングルコーンでもあるGerman PhysiksのUnicornの部屋でもあります。昨年来この部屋のサウンドはお知らせしてきましたが、位相特性や音場のチェックには最適です。
マスターテープの入力で聴いていただきましたが、しばらくお聴きになられて(O)さんは「このSPをお持ちになられている方はどのような性格の方が多いのですか?」と訊かれました。日本に何台Unicornが入っているか解りませんが、私の知っている方はお二人ですが、一言でいえばとても饒舌な方ですとお答えすると納得されていました。「自分に自信があり、自己主張をしっかりとされる方でしょう」といわれるのです。UNICORNさんやAさんを思い出して一人で納得しました。
SPの構造やユニットの特徴をご説明すると、とても感心なさっていただきました。ドイツ的だけど相当な技術者がつくられたのだろうと、また、美しいキャビネットを見るとイタリア製かとも思われたそうです。私自身もバーズアイのキャビネットに魅せられて購入した経緯をお話しいたしました。饒舌は私自身の性格の一部でもあるので、ますます緊張が高まります。
次は、GRFの部屋に移り、先ほど調整をし直したT4から聴いていただきました。やはり何時もの様には音が消えないのです。鳴っているSPの位置が解ります。(O)さんも目の前のSPを差してこれが鳴っているのでしょうと指摘されました。思い切ってGRFの間に置いてあったESLを部屋の外に出しました。するといっぺんに音場が表れるのです。考えさせられました。同じく空間にはSPを複数置くなと言われていました。以前のDYNADIOが合った時は、ショートさせていましたが、磁気回路を持たないコンデンサーでは機能しませんね。それにあの薄いフィルムではと思っていたのが大間違いでした。新参者の年増だけど英国の貴婦人が来られてT4が嫉妬した形です(笑い)。それから安心していろいろなソースを聴いていただきました。
ここで、しばらく休憩を取り、近くのおそば屋さんで話をお聞きしました。何事も人一倍ご経験されているのと、簡単には諦めない忍耐強いご性格が、あの様な徹底した音作りの原動力だと言う事が解りました。生き方の指針を教えていただきました。以前は先輩から様々な事を教えていただいたのですが、だんだん自分が教える立場になって来ると、アドバイスをいただく事も少なくなっていました。その意味で大変貴重なお話をお聞きしました。
by TANNOY-GRF
| 2010-06-13 04:44
| 行ったり来たり
|
Comments(4)
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UNICORN
at 2010-06-14 00:33
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いや・・・・大変な経験をしましたね!?
taoさんから<相当の話士>ならぬ<双頭の鷲>の名称を頂いている小生もOさんのコメントに、何か遠隔地からリモコンされているような気分で冷や汗ものでした。
taoさんから<相当の話士>ならぬ<双頭の鷲>の名称を頂いている小生もOさんのコメントに、何か遠隔地からリモコンされているような気分で冷や汗ものでした。
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0です。-1
at 2010-06-14 09:35
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TANNOY-GRFさんの関っていらっしゃる全て(人・心・物)に渡りTANNOY-GRFさんの想いが隅々迄気持ち良く行き届き 、其の中で其れを体全体の五感で感じながら過ごす心地良さを堪能のひと時でした。
都心の一等地で喧騒を離れた閑静な住宅街のど真ん中に広い面積の大きい樹木が茂った静かで落ち着いた気配感の公園が有り、森林浴のオゾンが直ぐ目の前に有るTANNOY-GRF さん宅を覆っていました。
回りには他のお宅も密集ですが、土曜朝の落ち着いた清々しいオゾン達は、公園目の前のTANNOY-GRFさんのオーラ発散のお宅、白亜の大型住居に吸い込まれて行く感じでした。
良い空気は音楽の源で、大都会の中心で上高地の空気の音楽は何より金銭で購えない贅沢な環境でした。
都心の一等地で喧騒を離れた閑静な住宅街のど真ん中に広い面積の大きい樹木が茂った静かで落ち着いた気配感の公園が有り、森林浴のオゾンが直ぐ目の前に有るTANNOY-GRF さん宅を覆っていました。
回りには他のお宅も密集ですが、土曜朝の落ち着いた清々しいオゾン達は、公園目の前のTANNOY-GRFさんのオーラ発散のお宅、白亜の大型住居に吸い込まれて行く感じでした。
良い空気は音楽の源で、大都会の中心で上高地の空気の音楽は何より金銭で購えない贅沢な環境でした。
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0です。-2
at 2010-06-14 09:37
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高品格の4種類の音楽はTANNOY-GRF さんの人間力の全てが結集された超ハイクオリテイーで其の方向性の統一感は、納得・共感が出来、アッと云う間の、浦島太郎の時間でした。
TANNOY-GRFさんの人間力の一端に触れさせて頂き大いに学習多々でした。
有難うございました。
全てがその人成りで、
心身の健全を含め・全てが自己責任・自己管理の人間力の大切さを改めて感じ、命が有る限りそれらの向上を目指し全身全霊で進みたいと思い帰途につきました。
良き環境の美味しい空気の閑静な場所からお別れして直ぐに、都会の悪い空気と喧騒の渦の中に巻き込まれ、大苦手な私はわき目も振らず早々に退散脱出でした。
生きている(生かされている)事の大切さ改めて感じ感謝の一日でした。
TANNOY-GRFさんの人間力の一端に触れさせて頂き大いに学習多々でした。
有難うございました。
全てがその人成りで、
心身の健全を含め・全てが自己責任・自己管理の人間力の大切さを改めて感じ、命が有る限りそれらの向上を目指し全身全霊で進みたいと思い帰途につきました。
良き環境の美味しい空気の閑静な場所からお別れして直ぐに、都会の悪い空気と喧騒の渦の中に巻き込まれ、大苦手な私はわき目も振らず早々に退散脱出でした。
生きている(生かされている)事の大切さ改めて感じ感謝の一日でした。
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hi-dee4
at 2010-06-17 01:03
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拝読致しました(笑)