2010年 07月 16日
GRFを聴いていると |
QUAD ESL57は、持とうと思うと片手でも持てる軽さなのですが、独特のフォルムも合って視野的には大きく見えます。両翼に拡げた翼に抱かれる様にして聴くと部屋の空気が大きく変わります。空気の乾いた時期の演奏会に行った様に、弦の音が立ち空間に浮かび上がっていきます。名手の弾く美しいピアノの響きの様に音が立ち登っていくのです。三本足で少し上向きに立っているため音が上の方に広がっていくのでしょう。手前に置いてあるT4も前だけにインシュレーターをあてて上向きにさせていますが、それと同じような効果がESL57には備わっているのです。この効果は大きく音が,空間に音が浸透していくのです。
そこへ行くと、やはりGRFはそうとう大きなスピーカーです。同軸の中心位置は床から1メートル弱まで離れています。しかしオートグラフもそうですが、良く鳴って来るとその音が下にさがった様に聴こえてくるのです。同時に音がSPボックスから離れて左右にも上方にも広がりはじめます。いわゆる音離れが良くなるのです。
ステレオの音楽空間の再生には、アンプのクロストーク特性が大きく影響します。通常の増幅型のステレオアンプでは、左右の電源を共有しているためどうしても電源を回ってクロストークが悪くなります。私自身はモノラルアンプを二台使ってステレオを聴いてきました。空間の深さが明らかに変わるからです。
また、アンプの置いてある場所で音が変わるのもベテランのマニアの皆さん経験されていると思います。特に左右のSPの真ん中に置いてある場合が一番影響を受けています。ラックに入っている場合はさらに音に制約を受けています。さらに棚の間にアンプがある場合は、その棚の定在波の影響を受けて音が伸びなくなります。その実験は、棚の一番上においてみればすぐ解る事です。音の良い棚と称して様々な高価なラックが有りますが、棚は本来は必要悪といっても良いでしょう。なるべく単純な形にして棚に入れずに聴いてみる事です。棚の中にたまにしか聴かない他の機器を詰め込んでいるのがマニアの様に思われていますが、あたかも車を買うときに、オプションに凝るようなものです。テレビを見ながらNAVIは見れないし、CDもDVDも聴けないのと同じです。
何かを聴いている時は、それしか無い単純な形にするのが、一番音には良いのです。棚から外し、後ろの壁からも離していっぺん聴いてみてください。どれほどの大きな影響を壁から受けているかがわかります。反対に音の抜けより低音の増大を望みたい方は、壁にアンプを近づければ良いのです。
モノラルの音を凝集感のある,迫力ある音ととらえられておられる方も多いようですが、一つのSPで純粋にモノフォニックを聴くと、音源に入っている残響が聴こえてきて奥行き感が出てきます。昔の加藤さんの様に、左に中音用ホーンを、右に低音用ホーンと高音ツィーターを配置すると、モノラルの特有の奥行き感に左右への擬似的な広がりを得られて演奏会場の中にいる様に聴こえました。加藤さんのモノ用カートリッジはあの時代に0.1gで掛かっていました。モノラルの音の中にある繊細な残響音を拾っていたのです。ステレオレコードの構造上の混濁を嫌ってモノラルにこだわっておられた訳です。あの音を聴けた事が、私の音響人生の出発点になっています。
そこへ行くと、やはりGRFはそうとう大きなスピーカーです。同軸の中心位置は床から1メートル弱まで離れています。しかしオートグラフもそうですが、良く鳴って来るとその音が下にさがった様に聴こえてくるのです。同時に音がSPボックスから離れて左右にも上方にも広がりはじめます。いわゆる音離れが良くなるのです。
ステレオの音楽空間の再生には、アンプのクロストーク特性が大きく影響します。通常の増幅型のステレオアンプでは、左右の電源を共有しているためどうしても電源を回ってクロストークが悪くなります。私自身はモノラルアンプを二台使ってステレオを聴いてきました。空間の深さが明らかに変わるからです。
また、アンプの置いてある場所で音が変わるのもベテランのマニアの皆さん経験されていると思います。特に左右のSPの真ん中に置いてある場合が一番影響を受けています。ラックに入っている場合はさらに音に制約を受けています。さらに棚の間にアンプがある場合は、その棚の定在波の影響を受けて音が伸びなくなります。その実験は、棚の一番上においてみればすぐ解る事です。音の良い棚と称して様々な高価なラックが有りますが、棚は本来は必要悪といっても良いでしょう。なるべく単純な形にして棚に入れずに聴いてみる事です。棚の中にたまにしか聴かない他の機器を詰め込んでいるのがマニアの様に思われていますが、あたかも車を買うときに、オプションに凝るようなものです。テレビを見ながらNAVIは見れないし、CDもDVDも聴けないのと同じです。
何かを聴いている時は、それしか無い単純な形にするのが、一番音には良いのです。棚から外し、後ろの壁からも離していっぺん聴いてみてください。どれほどの大きな影響を壁から受けているかがわかります。反対に音の抜けより低音の増大を望みたい方は、壁にアンプを近づければ良いのです。
モノラルの音を凝集感のある,迫力ある音ととらえられておられる方も多いようですが、一つのSPで純粋にモノフォニックを聴くと、音源に入っている残響が聴こえてきて奥行き感が出てきます。昔の加藤さんの様に、左に中音用ホーンを、右に低音用ホーンと高音ツィーターを配置すると、モノラルの特有の奥行き感に左右への擬似的な広がりを得られて演奏会場の中にいる様に聴こえました。加藤さんのモノ用カートリッジはあの時代に0.1gで掛かっていました。モノラルの音の中にある繊細な残響音を拾っていたのです。ステレオレコードの構造上の混濁を嫌ってモノラルにこだわっておられた訳です。あの音を聴けた事が、私の音響人生の出発点になっています。
by TANNOY-GRF
| 2010-07-16 03:17
| オーディオ雑感
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