2010年 07月 19日
T4について |
先日久しぶりにPSDの大山さんが寄ってくれました。仕事中の短い時間でしたが、お昼休みに我が家のT4を聴いてもらいました。家の音を聴くのは、ほぼ一年ぶりだったので、変わらぬ音に安心と驚きを感じていただきました。驚きは低音の伸びです。T4は、実際にその音を聴かれないと真価が分からないSPです。私の家では、床に直置きして床を一種の反射板として利用しています。周波数は50〜30,000Hzで現代のSPとしては、それほど広帯域とは呼べないのですが、実際に聴いてみるとその深々とした低音は誰もを驚かせます。我々が低音と思っている音は、ほとんどが100Hz以上の音で、実際には基音を聴いているのではなく、倍音を聴いているので,小さなSPでも高域が自然に出ていると低音楽器の音が聴こえてくるのです。 T4は直径13センチのウーハーとツィーターを搭載したシンプルな2ウェイスピーカーです。しかし内部は、木工技術の粋を尽くして製作されています。シナアピトンの積層合板を精密にNC旋盤でくり抜いていきます。定在波が起こらない様に内部には平行面が有りません。前面バッフルはSPの形状に合わせてくりぬかれ、75mmもの厚いバッフル板を利用してバスレフポートもホーン状に削られています。 この内部構造があって初めて大口径のボイスコイルを持ったウーハーがストレス無く大振幅できるのです。後方のエンクロージャー部分も縦に積層された分厚いブロックを削っています。積層面の模様で内部が局面で構成されているのが見えますね。
内部での不要な反射を押さえエネルギーをロスせず、低域を余裕あるピストンモーションで再現すると、大口径SPにはない自然な低音が出てきます。特筆すべきは音場の再現で、平行法で置かれたSPの後方に広く音場が広がっていきます。その広がりはあたかも後ろのGRFがなっている様にも聴こえる程、T4のSPが消えるのです。もっとも、後ろにカーテンが引かれていたり、座布団が詰まれていたりすると音場は変わります。先日の様にフィルム状の平面SPの大面積が合っても音を吸われて、本来の音場は出てきません。左右の差にも影響されます。ただ単にSPを置けばそれで響きが出る訳ではないのです。
左右の間隔もイメージをつくるのに大切な要素です。そして部屋のどの辺りに置けば良いかは、試行錯誤で試していかなければわかりません。最後は1mmでも大きな違いが出てきます。この微妙な調整の効果は大変大きく、後ろで聴いている人がピントが合った瞬間音が劇的に変化するのを聴いていただいています。
絶妙なバランスで鳴っている音楽を聴いていると、ハードディスク収納のCDプレーヤー、SD05・この場合は50Wクロックアップ版・・、そして小型のSPのT4の三点セットだけでこれだけの音がしているのです。価格は100万ちょっとです。でも、現在ではSD05とHD1は、市場に有るだけで新規には手に入りません。どんなに良いものであろうと、技術の進歩という市場世界の仕組みの中で、過去のものとなっていくのです。幸いに、SD05は市場に200台も有ります。そして、発熱しないので、密閉した容器に入った部品は、通常のアンプとは違い,劣化が極めて少ないのです。少なくとも、私の生きている時代は問題なく音楽を奏でてくれるでしょう。
内部での不要な反射を押さえエネルギーをロスせず、低域を余裕あるピストンモーションで再現すると、大口径SPにはない自然な低音が出てきます。特筆すべきは音場の再現で、平行法で置かれたSPの後方に広く音場が広がっていきます。その広がりはあたかも後ろのGRFがなっている様にも聴こえる程、T4のSPが消えるのです。もっとも、後ろにカーテンが引かれていたり、座布団が詰まれていたりすると音場は変わります。先日の様にフィルム状の平面SPの大面積が合っても音を吸われて、本来の音場は出てきません。左右の差にも影響されます。ただ単にSPを置けばそれで響きが出る訳ではないのです。
絶妙なバランスで鳴っている音楽を聴いていると、ハードディスク収納のCDプレーヤー、SD05・この場合は50Wクロックアップ版・・、そして小型のSPのT4の三点セットだけでこれだけの音がしているのです。価格は100万ちょっとです。でも、現在ではSD05とHD1は、市場に有るだけで新規には手に入りません。どんなに良いものであろうと、技術の進歩という市場世界の仕組みの中で、過去のものとなっていくのです。幸いに、SD05は市場に200台も有ります。そして、発熱しないので、密閉した容器に入った部品は、通常のアンプとは違い,劣化が極めて少ないのです。少なくとも、私の生きている時代は問題なく音楽を奏でてくれるでしょう。
by TANNOY-GRF
| 2010-07-19 23:30
| オーディオ雑感
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