2013年 08月 10日
テープ三昧の夏休み |
金曜日の晩から夏休みモードに入りました。もっとも、来週の月曜、火曜は仕事を入れましたから、前半と後半に分かれていますが。夏休みになるのを待ちわびていた方もおられますし、反対に夏休みが終わって、列車が空いてからご上京される方もあります。これからの八月の週末は、楽しみが一杯です。
夏休み中にしなければいけないのが、テープのダビングです。等速ダビングが求められますから、オムニバスを作ろうとすると一日がかりになります。今回は、4トラックの9.5cmも2トラックの19cmにダビングしてみるつもりです。4トラックヘッドを付けたNagraのT-Audioで聴いてみると、その音のあまりの良さに驚くからです。
手持ちのテープのDSD5.6MHzによるアーカイブ化は、Cさんのおかげで大変進みました。Nagraのお師匠さんであるCさんもT-Audioの4トラック化を図られていて、その整備された機械でDSD化されたファイルを聞いておどろきました。安定した走行と、充実した音は、テープ特有の安心感があります。このファイルを聞いて、もとが9.5cmの4トラックテープだとは誰も気づかないでしょう。もっとも、カセットテープのからみれば、テープ幅で1.7倍、速度は倍速ですから、充分な容量なのですが。
DSD5.6MHzの音は、原音に忠実で、テープはテープ特有の音を、レコードはレコード独自の音を再現してくれます。編集作業などが、出来にくいのですが、もとの音を記録する媒体では、最高でしょう。おかげで、2テラとか3テラのハードディスク群に囲まれていますが。でも、数十年たった古いテープの中には、磁性体が剥がれてきている物も出て来ました。作業を急がなければなりません。マスターテープのダブもファイル化していますが、こちらは流石に次元の違う音がします。しかし、そのマスターテープに比べても、4トラックテープは、充分対抗できるのです。レコードへのカッティングや44.1Khz/16bitのCDフォーマット化とは違う自然な音です。1950年代の録音でも、全く古さは感じません。
今回の夏休みにこられる方々には、そのダビング中のテープ類をお聴かせするつもりです。もとのテープはあれほど自然なのに、人工的な調味料を掛けたレコードやCDとの音の違いを知って頂きたいからです。テープの音は柔らかく、深い音がします。実際の演奏会では瑕疵が気になり、なかなか完璧な演奏は、聴けないのですが、流石にレコーディングするときの気構えが違うのでしょう、緊張感を持った演奏には感動させられます。編集作業が当たり前になった、人工的な録音と違い、一発勝負の緊張感はなかなか聴けない物です。
演奏会では、同じ曲目を何回か演奏します。ベルリンフィルの公演でも、金・土・日の三回公演が普通です。流石にかれらはほとんどミスをしませんから、その日の聴衆の反応によって微妙に変わる様が見れるのです。ツアーになると、方々で同じプログラムを演奏していきます。そうなると、慣れから来る緊張感の欠如が時として聞こえるのです。
無論、日本のオーケストラのように常に、金管楽器が音をハズしたり、やる気がなかったりしているのと違います。在京のオーケストラもこの頃はよく行きましたが、ご常連のように、良いところを汲んで、励ますようなことは出来ないので、プロ失格のような演奏をよく団員が許しているのだと、思うのです。料理で言えば、すべて万全に注意して作り上げたのに、たったひとつでも腐っていれば、その晩の料理すべてが、ぶちこわしになるような物です。それを我慢して、どこは良かったとか、あたり構わずブラーボーを連発する応援団には呆れるを通り越しています。それでも客は来るからと、鐘や太鼓で、雰囲気を壊す幼稚なプロ野球と同じ思想です。何時になったら、静かな野球の観戦が出来るのでしょうか?
おっと、またまた脱線です。緊張感が無い演奏でしたね。その点、テープ編集が普及していない頃は、緊張感のある演奏が聴けるのです。今のように無数のマイクを立てるのではなく、2チャンネルか、モノ用のトラックを含めた3チャンネルでシンプルに撮られていますから、自然のホールの音が聞こえてくるのです。ワルターのNYフィルの演奏を聴くと、現在のオーケストラが失った物の大きさに気がつくでしょう。そのおとも、市販されている化粧を重ねた物ではなく、もとの音を聞かせてくれるマスターテープのダブが聴けるのも、CD化のおかげかもしれませんが・・・。
昨日の晩は、何時ものO君とよく冷えた白ワインを飲みながら、Nagraウイルスが悪化して、とうとう二台目のT-Audioを手に入れた話を魚に、4トラックテープを聴いて過ごしました。おかげで、足の踏み場も無いようなテープの散乱現場です。今週こられる方々に整理魔がいないように祈りましょう(爆)。
夏休み中にしなければいけないのが、テープのダビングです。等速ダビングが求められますから、オムニバスを作ろうとすると一日がかりになります。今回は、4トラックの9.5cmも2トラックの19cmにダビングしてみるつもりです。4トラックヘッドを付けたNagraのT-Audioで聴いてみると、その音のあまりの良さに驚くからです。
手持ちのテープのDSD5.6MHzによるアーカイブ化は、Cさんのおかげで大変進みました。Nagraのお師匠さんであるCさんもT-Audioの4トラック化を図られていて、その整備された機械でDSD化されたファイルを聞いておどろきました。安定した走行と、充実した音は、テープ特有の安心感があります。このファイルを聞いて、もとが9.5cmの4トラックテープだとは誰も気づかないでしょう。もっとも、カセットテープのからみれば、テープ幅で1.7倍、速度は倍速ですから、充分な容量なのですが。
DSD5.6MHzの音は、原音に忠実で、テープはテープ特有の音を、レコードはレコード独自の音を再現してくれます。編集作業などが、出来にくいのですが、もとの音を記録する媒体では、最高でしょう。おかげで、2テラとか3テラのハードディスク群に囲まれていますが。でも、数十年たった古いテープの中には、磁性体が剥がれてきている物も出て来ました。作業を急がなければなりません。マスターテープのダブもファイル化していますが、こちらは流石に次元の違う音がします。しかし、そのマスターテープに比べても、4トラックテープは、充分対抗できるのです。レコードへのカッティングや44.1Khz/16bitのCDフォーマット化とは違う自然な音です。1950年代の録音でも、全く古さは感じません。
今回の夏休みにこられる方々には、そのダビング中のテープ類をお聴かせするつもりです。もとのテープはあれほど自然なのに、人工的な調味料を掛けたレコードやCDとの音の違いを知って頂きたいからです。テープの音は柔らかく、深い音がします。実際の演奏会では瑕疵が気になり、なかなか完璧な演奏は、聴けないのですが、流石にレコーディングするときの気構えが違うのでしょう、緊張感を持った演奏には感動させられます。編集作業が当たり前になった、人工的な録音と違い、一発勝負の緊張感はなかなか聴けない物です。
演奏会では、同じ曲目を何回か演奏します。ベルリンフィルの公演でも、金・土・日の三回公演が普通です。流石にかれらはほとんどミスをしませんから、その日の聴衆の反応によって微妙に変わる様が見れるのです。ツアーになると、方々で同じプログラムを演奏していきます。そうなると、慣れから来る緊張感の欠如が時として聞こえるのです。
無論、日本のオーケストラのように常に、金管楽器が音をハズしたり、やる気がなかったりしているのと違います。在京のオーケストラもこの頃はよく行きましたが、ご常連のように、良いところを汲んで、励ますようなことは出来ないので、プロ失格のような演奏をよく団員が許しているのだと、思うのです。料理で言えば、すべて万全に注意して作り上げたのに、たったひとつでも腐っていれば、その晩の料理すべてが、ぶちこわしになるような物です。それを我慢して、どこは良かったとか、あたり構わずブラーボーを連発する応援団には呆れるを通り越しています。それでも客は来るからと、鐘や太鼓で、雰囲気を壊す幼稚なプロ野球と同じ思想です。何時になったら、静かな野球の観戦が出来るのでしょうか?
おっと、またまた脱線です。緊張感が無い演奏でしたね。その点、テープ編集が普及していない頃は、緊張感のある演奏が聴けるのです。今のように無数のマイクを立てるのではなく、2チャンネルか、モノ用のトラックを含めた3チャンネルでシンプルに撮られていますから、自然のホールの音が聞こえてくるのです。ワルターのNYフィルの演奏を聴くと、現在のオーケストラが失った物の大きさに気がつくでしょう。そのおとも、市販されている化粧を重ねた物ではなく、もとの音を聞かせてくれるマスターテープのダブが聴けるのも、CD化のおかげかもしれませんが・・・。
昨日の晩は、何時ものO君とよく冷えた白ワインを飲みながら、Nagraウイルスが悪化して、とうとう二台目のT-Audioを手に入れた話を魚に、4トラックテープを聴いて過ごしました。おかげで、足の踏み場も無いようなテープの散乱現場です。今週こられる方々に整理魔がいないように祈りましょう(爆)。
by TANNOY-GRF
| 2013-08-10 05:20
| 来たり
|
Comments(4)
Commented
by
O
at 2013-08-10 14:48
x
昨晩はありがとうございました。
久しぶりのテープ三昧でした。コレッリの張りがあって薫り立つ声は最高でした。
やっぱりTAも4トラ化しなければならないと実感しました。嬉しいやら、悲しいやら、悲喜交々です(涙)
久しぶりのテープ三昧でした。コレッリの張りがあって薫り立つ声は最高でした。
やっぱりTAも4トラ化しなければならないと実感しました。嬉しいやら、悲しいやら、悲喜交々です(涙)
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by
TANNOY-GRF at 2013-08-11 05:20
Oさん 楽しかったですね。テープで聞くと、フランコ・コレッリの素晴らしさがわかります。レコードでは絶対聞けない音量ですから。T-Audioの4トラック化、是非実現してください。
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by
プー博士(Dr.Pooh)
at 2013-08-11 09:15
x
T-Audioの4トラック化ですが、同期パイロットヘッドを4トラックヘッドに置換し、インピーダンスを合わせてから内部のアンプに繋ぐという工作になりますか?
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by
TANNOY-GRF at 2013-08-11 09:20
プー博士さん そうです。こういう記事を書くと、刺激してしまうと恐れてはいたのですが、、(笑)