2014年 05月 23日
その後のスピーカーセッティング |
こんにちは。国立のS.Yです。
ご来宅いただいたときにご指摘いただいたブラウン管テレビ( !) の撤去と左右のスピーカーをいま少し離す、という二項目を実行しました。
また御来宅時の拙宅の音について過分なお言葉をいただき恐縮です。GRF さんの文章は分かりやすいので、素直に読めば、平行法は誰でも理解できると思います。ただし、僕は中央に立ち現れるリタ・シュトライヒが客席後方真ん中から眺めたように、身長三十センチぐらいに見えるように調整していたのでした。ここが間違っていたようです。GRF さんの調整ではスピーカーの間に等身大の彼女自身が立っている、という感じでした。
テレビを外したついでに、スピーカーの左右の間隔と壁からの距離を、正確に測定しなおして、ピーカーの位置決めをすることにしました。
驚いたことに、巻き尺で計測した結果、左のスピーカーが、これまでずっと、右スピーカーに比べ中央に65ミリ寄っていたのでした!まあ、中央といっても暫定的なとりあえずのだいたい真ん中、というものですが。
今までの「GRF さん、トントン」以前の、左チャンネルの音が大きくはっきりしている、オーケストラは前列下手側から見上げるようになる、などの現象はこのためだったのでしょうか?右スピーカーの音は、こもったようで少し小さく感じることが多かったのです。僕は右スピーカーの後ろコーナーにあったブラウン管テレビ( !) と右側の壁にある開口部のせいだと思っていたのです。それもあるでしょうが・・。
で、左右のスピーカーを移動して、この左右の違いを修正しました。その結果、右スピーカーは上手側に75ミリ、後ろに60ミリさがりました。左スピーカーは下手側に145ミリ、後ろに60ミリさげました。これで部屋の二等分線からの距離、左右の壁からの距離、後方の壁からの距離が、おおむね左右対称になったわけです。
そして試聴。
うーん、なんだか元気がないなあ。高音が固いなあ。細部があまり聞こえないなあ。音像は実物大なのかもしれないけれど、楽器がカチっと小さくなった感じ。GRF さんが調整してくださったあとは、伸びやかで柔らかく、音楽がふんわりと心地よく聴こえていたのに・・・・・。スピーカを動かした直後は音も落ち着かないのだろうか?まだ僕の耳が新しい音に馴染んでいないのでしょうか?
翌日、再度聞くと、音はなんとなく大人しい感じ。元気がないというよりはうるさくない、という感じかなあ。そのくせ、高音は硬くてはっきりしているのです。
GRF さんが以前のお宅訪問の折りのブログで書かれていた、「本ブログでも、何度も書きましたが、左右のSP位置がずれていると、音を打ち消し合って、本来出ている音のバランスをくずし、音が打ち消し合います。見た目はほとんどあっているように見えても、ほんの少しだけ、位置がずれていると、まったく合っていない方が良いぐらいに、音がおかしくなります。音のエネルギーが打ち消されるので、オーケストラでは、低音部の支えがなくなりカンカンした音になりがちです。ジャズではビートのノリがなくなるのです。」というのは、今現在の僕のうちの音と同じなのではないかしら?
やはり、例のトントンでコンマミリ単位の微調整にチャレンジだろうか。楽しみはつきないというか、苦労の種はつきないというか。で、新しい音に自分自身が慣れたように感じたので、件のリタ・シュトライヒのCDを使ってトントンに挑戦です。僕が聴いた感じでは左右ともスピーカの後ろを外側に向かって数回、トントンすれば、と聴こえるのですが・・・。で、やってみました。
自分なりには悪くないとは思うのですが、極超微粒子の写真でピントがあったときに生じる豊かなグラデーションと柔らかさがないようです。コントラストが強い感じです。やはり、トントンの加減か方向が間違っているのでしょう。とほほ。
GRF さんがお見えになったときのスピーカーの位置は3 、4 年かけて少しずつあれこれ動かした結果でした。僕の場合は、まず平行法にしたがって定規などで測定して暫定的な位置にスピーカーを動かします。そのまま一月ぐらいたつと、なんとなくスピーカーが「少し左に寄りたいよ」とか「すこし前に出たいよ」と言っているような錯覚を覚えるのです。そして、その声( ?) に従い、少し動かします。そうすると、また一月ぐらいして、別のささやきというかつぶやきのようなものが聴こえたような気がして、また少し動かすのです。別の言い方をすると、動かした直後はさらに動かさない、一応数週間は聴いてみる、ということです。とても時間がかかります。トントンのやり方やリタ・シュトライヒなどのCDの使い方がわからなかったので、こうしてとても遠回りと無駄な時間をついやして、ある程度の結果にたどり着いたのでした。
テレビの撤去と間隔を広げた新しいセッティング。調整は一から出直しです。今回はトントンを見せていただいたのと、リタ・シュトライヒの声と姿の変化を目の当たりにしたので、少し早く結果にたどり着けるかもしれません。
S.Y 拝
S.Yさん お疲れ様です。典型的な平行法調整症候群!?に掛かっているお便りですね(笑)。私が調整した点より、また、遠いところに行っているようです。どこで、違えたのか、S.Yさんのお便りを参考に推理してみると、次のようなポイントが考えられます。
S.Yさんは、平行法は、部屋の影響を受けるという前提で、左右の間隔が違っていたので、左のSPを外側に、更に75ミリ拡げられました。これを元の75ミリだけに戻して頂けますか?中央の間隔が開きすぎて音のエネルギー感が無くなっているのだと思います。それでも薄く感じたら、反対に右側のSPを少し中央よりに動かされた方が、いいのです。
また、中央の位置調整をされるときは、どちらかのSPは固定して、この場合、左側は固定して、右側のSPだけを触ると、調整しやすいですね。Sugarさんのコメントがそのあたりの説明をされています。
「 私の場合、なにを苦労したか。皆様と同じで、音場がどちらかに偏るというものでした。しかし思い込みとは恐ろしいもので、SPを動かし方を、ことごとく逆にしていたことがあります。ここの調整が分かると、霧が晴れたような感覚で、素晴らしい音場が開けてくるということが分かりました。
そしてもう一つ。やはりモノラル盤での調整方法です。中央定位はもちろんのこと、ここに奥行が出るように調整すると教えていただき、これもしっかりクリアすると、ステレオ盤をかけると、いきなり広大な音場が広がり、部屋がアンビエンスで満たされることになります。これは本当に信じられないくらいの驚きに満ちた経験です。」
一旦定規を捨てて、耳だけでその時に追い込む、しばらく経ってからでは、耳が慣らされてしまいます。追い込むときは、出来るだけ厳密に、調整して下さい。定規からは、レーザーからは良い音はしません。その部屋で、鳴るポイントを見付けるのは、結局S.Yさんの耳でもなくて、生の音を聞いてきた経験とS.Yさんの感性ですから。今の状態は、S.Yさんの感性の感性が、何かおかしいと言っているのです。
一段階元に戻して、そこから頑張って下さい!
ご来宅いただいたときにご指摘いただいたブラウン管テレビ( !) の撤去と左右のスピーカーをいま少し離す、という二項目を実行しました。
また御来宅時の拙宅の音について過分なお言葉をいただき恐縮です。GRF さんの文章は分かりやすいので、素直に読めば、平行法は誰でも理解できると思います。ただし、僕は中央に立ち現れるリタ・シュトライヒが客席後方真ん中から眺めたように、身長三十センチぐらいに見えるように調整していたのでした。ここが間違っていたようです。GRF さんの調整ではスピーカーの間に等身大の彼女自身が立っている、という感じでした。
テレビを外したついでに、スピーカーの左右の間隔と壁からの距離を、正確に測定しなおして、ピーカーの位置決めをすることにしました。
驚いたことに、巻き尺で計測した結果、左のスピーカーが、これまでずっと、右スピーカーに比べ中央に65ミリ寄っていたのでした!まあ、中央といっても暫定的なとりあえずのだいたい真ん中、というものですが。
今までの「GRF さん、トントン」以前の、左チャンネルの音が大きくはっきりしている、オーケストラは前列下手側から見上げるようになる、などの現象はこのためだったのでしょうか?右スピーカーの音は、こもったようで少し小さく感じることが多かったのです。僕は右スピーカーの後ろコーナーにあったブラウン管テレビ( !) と右側の壁にある開口部のせいだと思っていたのです。それもあるでしょうが・・。
で、左右のスピーカーを移動して、この左右の違いを修正しました。その結果、右スピーカーは上手側に75ミリ、後ろに60ミリさがりました。左スピーカーは下手側に145ミリ、後ろに60ミリさげました。これで部屋の二等分線からの距離、左右の壁からの距離、後方の壁からの距離が、おおむね左右対称になったわけです。
そして試聴。
うーん、なんだか元気がないなあ。高音が固いなあ。細部があまり聞こえないなあ。音像は実物大なのかもしれないけれど、楽器がカチっと小さくなった感じ。GRF さんが調整してくださったあとは、伸びやかで柔らかく、音楽がふんわりと心地よく聴こえていたのに・・・・・。スピーカを動かした直後は音も落ち着かないのだろうか?まだ僕の耳が新しい音に馴染んでいないのでしょうか?
翌日、再度聞くと、音はなんとなく大人しい感じ。元気がないというよりはうるさくない、という感じかなあ。そのくせ、高音は硬くてはっきりしているのです。
GRF さんが以前のお宅訪問の折りのブログで書かれていた、「本ブログでも、何度も書きましたが、左右のSP位置がずれていると、音を打ち消し合って、本来出ている音のバランスをくずし、音が打ち消し合います。見た目はほとんどあっているように見えても、ほんの少しだけ、位置がずれていると、まったく合っていない方が良いぐらいに、音がおかしくなります。音のエネルギーが打ち消されるので、オーケストラでは、低音部の支えがなくなりカンカンした音になりがちです。ジャズではビートのノリがなくなるのです。」というのは、今現在の僕のうちの音と同じなのではないかしら?
やはり、例のトントンでコンマミリ単位の微調整にチャレンジだろうか。楽しみはつきないというか、苦労の種はつきないというか。で、新しい音に自分自身が慣れたように感じたので、件のリタ・シュトライヒのCDを使ってトントンに挑戦です。僕が聴いた感じでは左右ともスピーカの後ろを外側に向かって数回、トントンすれば、と聴こえるのですが・・・。で、やってみました。
自分なりには悪くないとは思うのですが、極超微粒子の写真でピントがあったときに生じる豊かなグラデーションと柔らかさがないようです。コントラストが強い感じです。やはり、トントンの加減か方向が間違っているのでしょう。とほほ。
GRF さんがお見えになったときのスピーカーの位置は3 、4 年かけて少しずつあれこれ動かした結果でした。僕の場合は、まず平行法にしたがって定規などで測定して暫定的な位置にスピーカーを動かします。そのまま一月ぐらいたつと、なんとなくスピーカーが「少し左に寄りたいよ」とか「すこし前に出たいよ」と言っているような錯覚を覚えるのです。そして、その声( ?) に従い、少し動かします。そうすると、また一月ぐらいして、別のささやきというかつぶやきのようなものが聴こえたような気がして、また少し動かすのです。別の言い方をすると、動かした直後はさらに動かさない、一応数週間は聴いてみる、ということです。とても時間がかかります。トントンのやり方やリタ・シュトライヒなどのCDの使い方がわからなかったので、こうしてとても遠回りと無駄な時間をついやして、ある程度の結果にたどり着いたのでした。
テレビの撤去と間隔を広げた新しいセッティング。調整は一から出直しです。今回はトントンを見せていただいたのと、リタ・シュトライヒの声と姿の変化を目の当たりにしたので、少し早く結果にたどり着けるかもしれません。
S.Y 拝
S.Yさん お疲れ様です。典型的な平行法調整症候群!?に掛かっているお便りですね(笑)。私が調整した点より、また、遠いところに行っているようです。どこで、違えたのか、S.Yさんのお便りを参考に推理してみると、次のようなポイントが考えられます。
S.Yさんは、平行法は、部屋の影響を受けるという前提で、左右の間隔が違っていたので、左のSPを外側に、更に75ミリ拡げられました。これを元の75ミリだけに戻して頂けますか?中央の間隔が開きすぎて音のエネルギー感が無くなっているのだと思います。それでも薄く感じたら、反対に右側のSPを少し中央よりに動かされた方が、いいのです。
また、中央の位置調整をされるときは、どちらかのSPは固定して、この場合、左側は固定して、右側のSPだけを触ると、調整しやすいですね。Sugarさんのコメントがそのあたりの説明をされています。
「 私の場合、なにを苦労したか。皆様と同じで、音場がどちらかに偏るというものでした。しかし思い込みとは恐ろしいもので、SPを動かし方を、ことごとく逆にしていたことがあります。ここの調整が分かると、霧が晴れたような感覚で、素晴らしい音場が開けてくるということが分かりました。
そしてもう一つ。やはりモノラル盤での調整方法です。中央定位はもちろんのこと、ここに奥行が出るように調整すると教えていただき、これもしっかりクリアすると、ステレオ盤をかけると、いきなり広大な音場が広がり、部屋がアンビエンスで満たされることになります。これは本当に信じられないくらいの驚きに満ちた経験です。」
一旦定規を捨てて、耳だけでその時に追い込む、しばらく経ってからでは、耳が慣らされてしまいます。追い込むときは、出来るだけ厳密に、調整して下さい。定規からは、レーザーからは良い音はしません。その部屋で、鳴るポイントを見付けるのは、結局S.Yさんの耳でもなくて、生の音を聞いてきた経験とS.Yさんの感性ですから。今の状態は、S.Yさんの感性の感性が、何かおかしいと言っているのです。
一段階元に戻して、そこから頑張って下さい!
by TANNOY-GRF
| 2014-05-23 14:15
| 行ったり来たり
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