2015年 03月 27日
I.Kさんのお宅に遂に行ってきました |
是枝さんのご紹介で、I.Kさんが拙宅にお越し頂いたのは、二年前の今頃のことでした。あの頃も花粉症の後遺症で、バタバタしていました。加えてR.GRFの実験もやっていたので、部屋が散らかり放題の状態で、来られる三時間前から!?一生懸命片付けたのですが、時間切れで和室の方までは手が回りませんでした。こちらは、人を招き入れる部屋ではないので、仕方がないと諦めたのですが、、、
まああえて言うならば、お部屋がもう少し片付いておられれば、あのグレイドの高い品格ある音色、鳴り具合に更にふさわしかったのでは・・・と思うところではありますが、笑い、わが家の散らかり具合を思い出せば人のことは決して申せません !!!
としっかり、ご指摘頂き、文字通り汗をかきました。その頃は、I.Kさんは、タンノイのオートグラフやソーナスファーベルそれにATCのSPをお使いだったのですが、現在は、愛用のアマティ・フトゥーラと私も使っているHartleyのグランドマスターを新しくキャビネットを作り直してお使いだそうです。加えて、是枝さん渾身のプリアンプもお使いで、その音を聞かせて頂くのが楽しみでした。
I.Kさんのお宅は、神戸の奥、三田市にあります。車ではよく通るところなのですが、今回は仕事の関係から大阪から電車で向かうことになりました。大阪から快速に乗るときに連絡をくれれば、時間をあわせて駅まで迎えに来られるとのこと。寒い日で、大阪市内で昼食を食べに行ったら、ミゾレに降られるような不安定な天気です。しかし、電車に乗るとさっきまでの悪天候は何だった言うぐらい穏やかな天気になりました。
福知山線に乗り、尼崎から伊丹に向かうあたりの工場は、昔よく来た頃と余り変わってはいなく懐かしい感じでした。伊丹を過ぎると福知山線は大きく左にカーブして、宝塚まで、阪急宝塚線と平行に走っていきます。知り合いがいる中山寺が「ちゅうざんじ」ではなく、「なかやまでら」と呼ぶのを始めて知りました。考えればその方が関西風の呼び方です。
宝塚は本当に変わりました。昔は、宝塚大劇場が燦然と建っていたのが見えていたのですが、周りの山々の上までも、大規模な宅地造成が成されて、高層マンションが連なっています。この風景はどこかで見たことがあると思っていたら、韓国のマンションの建て方と同じだと気がつきました。夜になっていたる所に赤い十字架が立っていないことを祈っています。
宝塚から「いくせ」ではなく「なまぜ」駅を過ぎると電車はトンネルへ。次は「にしのみやラジオ」と聞こえました。こんな山の中にラジオの塔でもあるのかしら?と思っていたら、そこは「西宮なじお」でした。名塩と書きます。なんだここはと感心していると、駅から上の方のマンションに通じるエスカレーターがあります。中央線の四方津駅みたいですね。トンネルとトンネルに挟まれた駅から、エスカレーターが出ているのは、さすが兵庫県と感心しました。
またトンネルをでると突如として川の上の駅を通過しました。武田尾と書かれています。武庫川の上に駅があります。トンネルを出る度に武庫川が蛇行してこの電車はどこを通っているのだと訝るぐらい山の中を通り抜けていきます。長いトンネルをでたらそこは三田市でした。距離は近いのですが、国境のトンネルを抜けたという感じです。ちらちらと雪が待ってきました。この街は、高速で何度か来ていますから見覚えがあります。
三田の次の新三田の駅にようやく降り立って、I.Kさんの車を探しました。電車の到着に合わせて沢山の車が出迎えに来ていましたが、それらの車がいなくなっても、I.Kさんの車は現れません。待っている間にも冷たい風は吹き抜けて、ちらちらと雪を運んでくる始末です。
しばらく待っていたのですが、寒いので、どの辺ぐらいまで来られていますかと、電話を掛けてみました。すると「お約束は明日では!」とビックリされた声です。「26日と確認しましたが、、」確かに26日と言う数字は私も覚えています。また、やりました!曜日で動いているので、日にちを確認し忘れているのです。自分の中では、水曜日の午後と決めていたので、それがまだ25日だとは、はなから思っていないのです。確かに、昨日は、24日でした。老人力の極みですね。
I.Kさんはお見えになるのは、明日だと思って全然部屋は掃除していないのだけど、雪も舞い、何も無い新三田駅で、片付けをするまで待ってくれとは到底言えないからすぐに迎えに行きますと言われました。
しばらくすると、見覚えがある車が現れました。今日は、ハードディスクの入れ替えをしていて、すべて結線を外し、入れ替え作業をされていたそうです。それが丁度終わったところだと、まだ音は確認はしていないけど何とか鳴るでしょう。しかし、部屋は片付けていないので前回部屋を片付けたらと言ったのに、自分の部屋も片付けていない所をお見せする羽目になってしまいましたと、笑われました。なんだか寝起きをおそったような感じです。恐縮している内に、きれいなお宅に到着しました。
I.Kさんは、もともと、宝塚にお宅を持たれていたのですが、本格的なリスニングルームを建築したくて、市内の家を処分して、山を越えたこの地に引っ越されてきたそうです。その思いを凝縮する過程と結実するまでの努力や忍耐は私も理解できます。その結果として素晴らしいリスニングルームをお作りになりました。それはリスニングルームと言うよりも、教会の講堂や中世のお城の中のような響きを醸し出しています。私の家の吸音構造の部屋とは、対称的なつくりですが、特有の響きが残るようなことはなく、素直な残響空間を作り出されています。いろいろなお宅を訪問させて頂きましたが、一番豪華な音がする場所だと思いました。
その大きなお部屋を横使いにされています。是枝さんの試聴室と同じ聴き方です。家でならしていたときもHartleyはこの置き方をしていました。大きく左右に拡げた配置ですが、真ん中に座ると中央にしっかり定位します。ほとんどのヴォーカルの録音では声はモノラルで収録されて中央にピンポイントで定位するからです。あたかも中央に置かれた素描の絵から音が出ているように聞こえます。しかし、バックの演奏は、左右に拡がった空間から出て来ますから、大変スケールの大きな音が実物大で出て来ます。この音を最初に是枝さんのところで聴いた時の事を思い出しました。
入力は、ハードディスクも筐体と電源を強化して特別に作られたLINN DSから、最新の是枝さんのプリアンプに入ります。今日は、そのハードディスクの入れ替えをされていたそうです。音は、是枝さんの音をそのままこの部屋に持って来て、豊かな響きを加えたので、言うことはありません。この素晴らしい音をほとんどのオーディオファンは、聴いたことも無いのは大変残念な事です。雑誌には取り上げられませんし、恐らく是枝さんのところ以外では聴けないからでしょう。逆に言えば、I.Kさんや私の様に岡山まで出かけて、そして心からビックリすれば、良いだけのことなのですが、、、。
I.Kさんは、このSPをマルチアンプで鳴らしています。62センチのウーハーを6550ppで鳴らし、上の三つのユニットを、7695ppで鳴らされています。ハートレーのマルチアンプは初めて聴くのですが、専用のチャンネルデバイダーが、見事なフォルムを見せていました。
クラシックから、ジャズのヴォーカル、教会音楽、と様々な分野の音楽も聴かせていただきました。ハートレーを使われているけれど、一番近い音は、横浜のMさんの音だと思いました。ジャシンタの枯葉を聴かせていただいたとき、大人の音で共通点があると思いました。静かな環境で、専用のホールを作られたI.Kさんの努力が実り、素晴らしい音楽を奏でています。センス有る選曲もさることながら、落ち着いたインテリアの環境から見れば、私の家は、物置の中で聴いているように思われたでしょう。
夕方までのまた大阪に戻らなくてはならないので、新三田駅まで送って貰い、駅で電車を待っていると、この地に来る勇気と、情熱をひしひしと感じました。
まああえて言うならば、お部屋がもう少し片付いておられれば、あのグレイドの高い品格ある音色、鳴り具合に更にふさわしかったのでは・・・と思うところではありますが、笑い、わが家の散らかり具合を思い出せば人のことは決して申せません !!!
としっかり、ご指摘頂き、文字通り汗をかきました。その頃は、I.Kさんは、タンノイのオートグラフやソーナスファーベルそれにATCのSPをお使いだったのですが、現在は、愛用のアマティ・フトゥーラと私も使っているHartleyのグランドマスターを新しくキャビネットを作り直してお使いだそうです。加えて、是枝さん渾身のプリアンプもお使いで、その音を聞かせて頂くのが楽しみでした。
I.Kさんのお宅は、神戸の奥、三田市にあります。車ではよく通るところなのですが、今回は仕事の関係から大阪から電車で向かうことになりました。大阪から快速に乗るときに連絡をくれれば、時間をあわせて駅まで迎えに来られるとのこと。寒い日で、大阪市内で昼食を食べに行ったら、ミゾレに降られるような不安定な天気です。しかし、電車に乗るとさっきまでの悪天候は何だった言うぐらい穏やかな天気になりました。
福知山線に乗り、尼崎から伊丹に向かうあたりの工場は、昔よく来た頃と余り変わってはいなく懐かしい感じでした。伊丹を過ぎると福知山線は大きく左にカーブして、宝塚まで、阪急宝塚線と平行に走っていきます。知り合いがいる中山寺が「ちゅうざんじ」ではなく、「なかやまでら」と呼ぶのを始めて知りました。考えればその方が関西風の呼び方です。
宝塚は本当に変わりました。昔は、宝塚大劇場が燦然と建っていたのが見えていたのですが、周りの山々の上までも、大規模な宅地造成が成されて、高層マンションが連なっています。この風景はどこかで見たことがあると思っていたら、韓国のマンションの建て方と同じだと気がつきました。夜になっていたる所に赤い十字架が立っていないことを祈っています。
宝塚から「いくせ」ではなく「なまぜ」駅を過ぎると電車はトンネルへ。次は「にしのみやラジオ」と聞こえました。こんな山の中にラジオの塔でもあるのかしら?と思っていたら、そこは「西宮なじお」でした。名塩と書きます。なんだここはと感心していると、駅から上の方のマンションに通じるエスカレーターがあります。中央線の四方津駅みたいですね。トンネルとトンネルに挟まれた駅から、エスカレーターが出ているのは、さすが兵庫県と感心しました。
またトンネルをでると突如として川の上の駅を通過しました。武田尾と書かれています。武庫川の上に駅があります。トンネルを出る度に武庫川が蛇行してこの電車はどこを通っているのだと訝るぐらい山の中を通り抜けていきます。長いトンネルをでたらそこは三田市でした。距離は近いのですが、国境のトンネルを抜けたという感じです。ちらちらと雪が待ってきました。この街は、高速で何度か来ていますから見覚えがあります。
三田の次の新三田の駅にようやく降り立って、I.Kさんの車を探しました。電車の到着に合わせて沢山の車が出迎えに来ていましたが、それらの車がいなくなっても、I.Kさんの車は現れません。待っている間にも冷たい風は吹き抜けて、ちらちらと雪を運んでくる始末です。
しばらく待っていたのですが、寒いので、どの辺ぐらいまで来られていますかと、電話を掛けてみました。すると「お約束は明日では!」とビックリされた声です。「26日と確認しましたが、、」確かに26日と言う数字は私も覚えています。また、やりました!曜日で動いているので、日にちを確認し忘れているのです。自分の中では、水曜日の午後と決めていたので、それがまだ25日だとは、はなから思っていないのです。確かに、昨日は、24日でした。老人力の極みですね。
I.Kさんはお見えになるのは、明日だと思って全然部屋は掃除していないのだけど、雪も舞い、何も無い新三田駅で、片付けをするまで待ってくれとは到底言えないからすぐに迎えに行きますと言われました。
しばらくすると、見覚えがある車が現れました。今日は、ハードディスクの入れ替えをしていて、すべて結線を外し、入れ替え作業をされていたそうです。それが丁度終わったところだと、まだ音は確認はしていないけど何とか鳴るでしょう。しかし、部屋は片付けていないので前回部屋を片付けたらと言ったのに、自分の部屋も片付けていない所をお見せする羽目になってしまいましたと、笑われました。なんだか寝起きをおそったような感じです。恐縮している内に、きれいなお宅に到着しました。
I.Kさんは、もともと、宝塚にお宅を持たれていたのですが、本格的なリスニングルームを建築したくて、市内の家を処分して、山を越えたこの地に引っ越されてきたそうです。その思いを凝縮する過程と結実するまでの努力や忍耐は私も理解できます。その結果として素晴らしいリスニングルームをお作りになりました。それはリスニングルームと言うよりも、教会の講堂や中世のお城の中のような響きを醸し出しています。私の家の吸音構造の部屋とは、対称的なつくりですが、特有の響きが残るようなことはなく、素直な残響空間を作り出されています。いろいろなお宅を訪問させて頂きましたが、一番豪華な音がする場所だと思いました。
その大きなお部屋を横使いにされています。是枝さんの試聴室と同じ聴き方です。家でならしていたときもHartleyはこの置き方をしていました。大きく左右に拡げた配置ですが、真ん中に座ると中央にしっかり定位します。ほとんどのヴォーカルの録音では声はモノラルで収録されて中央にピンポイントで定位するからです。あたかも中央に置かれた素描の絵から音が出ているように聞こえます。しかし、バックの演奏は、左右に拡がった空間から出て来ますから、大変スケールの大きな音が実物大で出て来ます。この音を最初に是枝さんのところで聴いた時の事を思い出しました。
入力は、ハードディスクも筐体と電源を強化して特別に作られたLINN DSから、最新の是枝さんのプリアンプに入ります。今日は、そのハードディスクの入れ替えをされていたそうです。音は、是枝さんの音をそのままこの部屋に持って来て、豊かな響きを加えたので、言うことはありません。この素晴らしい音をほとんどのオーディオファンは、聴いたことも無いのは大変残念な事です。雑誌には取り上げられませんし、恐らく是枝さんのところ以外では聴けないからでしょう。逆に言えば、I.Kさんや私の様に岡山まで出かけて、そして心からビックリすれば、良いだけのことなのですが、、、。
I.Kさんは、このSPをマルチアンプで鳴らしています。62センチのウーハーを6550ppで鳴らし、上の三つのユニットを、7695ppで鳴らされています。ハートレーのマルチアンプは初めて聴くのですが、専用のチャンネルデバイダーが、見事なフォルムを見せていました。
クラシックから、ジャズのヴォーカル、教会音楽、と様々な分野の音楽も聴かせていただきました。ハートレーを使われているけれど、一番近い音は、横浜のMさんの音だと思いました。ジャシンタの枯葉を聴かせていただいたとき、大人の音で共通点があると思いました。静かな環境で、専用のホールを作られたI.Kさんの努力が実り、素晴らしい音楽を奏でています。センス有る選曲もさることながら、落ち着いたインテリアの環境から見れば、私の家は、物置の中で聴いているように思われたでしょう。
夕方までのまた大阪に戻らなくてはならないので、新三田駅まで送って貰い、駅で電車を待っていると、この地に来る勇気と、情熱をひしひしと感じました。
by TANNOY-GRF
| 2015-03-27 16:27
| 行ったり来たり
|
Comments(0)