2015年 04月 21日
狭軌の沙汰 2 |
先日、新宿から、湘南新宿ラインで、高崎まで行ってきました。湘南新宿ラインは、ご存じの通り、貨物山手線から、貨物東北線を通り、大宮からは、高崎線・宇都宮線を通っていきます。大宮駅は、乗り換えのために、京浜東北線・東北線・高崎線・貨物東北線(湘南ライン)・埼京線・秩父線・新幹線と入り乱れ、実にホームの番数は、22番線まであり、常磐線も出ている上野駅と同じホームの数です。その広い構内を、湘南ラインは縫うように走っていきます。鉄道ファンならずともその面白さはにはまります。車窓から眺めていてもそうなのですから、今度は先頭車両で、ビデオに撮ろうと思いました(笑)。
その車線を、見ていると、これがすべて標準軌のレールだったらどんなに乗り心地が安定するのかと思いました。と、言うのはやはり湘南新宿ラインも、相当な横揺れを感じるからです。JRだけに乗っていると解らないかもしれませんが、新幹線がゆっくり走っているときの安定感を知ると、その差を感じます。
皆さんも、駅でレールを見ることがあるでしょう。ぴかぴかに磨かれていますよね。でも、今度チャンスがあれば、新幹線のレールを見てください。内側の半分しか磨かれていません。レールの表面の外側は錆びたままなのです。それが何も意味しているかというと、何時も車輪がレールの内側だけに触っていて、外側に揺れないと言う事です。そうです、列車が横揺れしないで走っているのです。
それは地下鉄丸ノ内線や銀座線でも解ります。もっとも、地下鉄は相当旧いし、レールの保線も新幹線ほど頻繁には行われませんから、外側がさびていると言うところまではいけませんが、それでも、磨かれた具合が異なるのが解るでしょう。
JRの通勤用の快速電車は、100キロ以上の猛スピードで走っています。福知山線ほどの急カーブではありませんが、中央線の大久保あたりからのカーブも相当な物です。狭軌の軌道で安心して走れるスピードは、80キロぐらいだと言われていました。それを日本が誇る?最新の技術で、低重心にしたり、軽量化したり、さまざまな技術を駆使して高速化を図っています。それはそれで、素晴らしいのですが、根本的な乗り心地の悪さや不安定さは改善されてはいません。
埼京線の乗り心地の悪さ、いま、私が乗っている千歳線の猛烈な横揺れなどの不安定さは、新幹線には全く感じないのです。ヨーロッパでも良く電車に乗りますが、オランダやドイツの電車の安定感、乗り心地が無いのです。
関西の私鉄は、みな標準軌です。その為、楽々とハイスピード化と乗り心地の安定性で、集客を果たしているのです。スピードの差は、関東でも京成や京急が果たしていますね。それに引き替え、西武や小田急の不安定さはそのままです。
福知山線のような事故が起こってからでは遅いのです。また、事故の原因は、線路の幅ではなく、人事管理の問題だと、必死になって打ち消しを計る質問サイトの関係者を見ていると、肝心な乗り心地と安心感が全く置き去りになっています。満員電車の寿司詰め状態ばかりではなく、満員電車のひどい揺れに寄る疲労は全く考慮されていないのです。首都圏の乗車率の高い、通勤線と札幌千歳の様な幹線だけでも、標準軌化を計り、乗り心地の良さと安全性を改善して欲しいのです。
すべて変えなければ、実現不可能だという、極端な反対論ではなく、その限定された線だけでも、三線化から、じっくりと、時間を掛けて、車両の更新をしていけば出来る話だと思います。リニア新幹線に何兆円も出して、需要が本当に有るのでしょうか?出来上がる頃には、我々は生きていないから、どうでも良い事なのですが、標準軌化は今すぐにでも出来る改善です。
今一度、新幹線がゆっくり走っているときの、走行安定性を思い出してください。何時までも、植民地用に開発された簡易鉄道の規格に固執しているのは、如何に日本が大陸から切り離されたガラパゴスだとしても、恥ずかしいし、怠慢と言えましょう。少しずつ少しずつ改善して行くしかないのです。新幹線の車両が、そのまま在来線の線路をゆっくり走っても、良いではありませんか?そのメリットは計り知れません。そして、整備されたところから、スピードアップすればいいのですから。
新幹線金沢開通とはしゃいでますが、線路の幅さえ改善しておけば、そのまま、新幹線車両が在来線も走れるメリットを考えて欲しいと思います。新潟に行く、新幹線MAXの車両はすべて、二階建てです。通勤線もすべて二階建てでも一向に構わないのです。一階を通勤型に、二階をボックス型の座席構成にすれば、定員も増やせます。
JRの発想の中に、居心地を良くすると言う項目が無いのかも知れません。居心地や安定性では、お金を生まないと近視眼的に考えているのでしょう。大陸と地続きの韓国までは、ヨーロッパからすべて標準軌で繋がっています。北朝鮮の列車が開通すれば、夢のオリエンタルエキスプレスが、ロンドンからでも来れるのです。
戦前の時刻表を見ると、東京駅を午後三時にでた特別急行列車富士が、下関で連絡船に乗り換え、釜山の駅で待っているのは、新京行きの特別列車でした。標準軌の線路を走り、二週間後にはヨーロッパに到達していたのです。
国鉄が分割されてJRの六社によりもっと自主性が出て来ても良いように思います。JR九州のあの車両が、標準軌をベースに作られていたら、独自性も出ているし、韓国との間の列車フェリーも有ったかもしれません。そして、北海道こそ、一番やりやすかったのですが、、、。千歳から大量に押し寄せるアジアの観光客をあのお粗末な車両に乗せたりするから、大陸の観光客に呆れられているのです。
ここまで話して、何故私が標準軌に固執するかお解りでしょうか?安全性は運営の仕方です。乗り心地を良くしたいという事でしょうね。新幹線から別れる寝台列車とか、途中下車してゆったりと回る、二泊三日、三泊四日の乗り心地のよい寝台車。オリエント急行そのものを走らせればいいのです。勿論、標準軌にしてもJR北海道見たく線路の保守を行わないとしたら、何の意味もありません。標準軌にしたら楽になるモーターの設計や、中古の車両も世界中に輸出できるのです。新幹線だから特別のなのではなく、ゆっくり走る標準軌が有っても良いのです。その時、乗り心地や安定性と安全性のマージンが高くなるわけですから。
昔、東京駅まで特別急行列車富士の一等展望台を東京駅まで見に行ったことがありました。白い線が入る一等車の展望車は、確かに豪華でしたが、思ったより小さく感じました。ヨーロッパで見る寝台車は、堂々としています。乗り心地がやはり違うのですね。今一度、想像して下さい。新幹線がゆっくりと走っているときの乗り心地と安定性で、寝台車や食堂車が走ってくれたら!どれほどの熟年のカップルが、喜んで乗りに来ることでしょう。
その車線を、見ていると、これがすべて標準軌のレールだったらどんなに乗り心地が安定するのかと思いました。と、言うのはやはり湘南新宿ラインも、相当な横揺れを感じるからです。JRだけに乗っていると解らないかもしれませんが、新幹線がゆっくり走っているときの安定感を知ると、その差を感じます。
皆さんも、駅でレールを見ることがあるでしょう。ぴかぴかに磨かれていますよね。でも、今度チャンスがあれば、新幹線のレールを見てください。内側の半分しか磨かれていません。レールの表面の外側は錆びたままなのです。それが何も意味しているかというと、何時も車輪がレールの内側だけに触っていて、外側に揺れないと言う事です。そうです、列車が横揺れしないで走っているのです。
それは地下鉄丸ノ内線や銀座線でも解ります。もっとも、地下鉄は相当旧いし、レールの保線も新幹線ほど頻繁には行われませんから、外側がさびていると言うところまではいけませんが、それでも、磨かれた具合が異なるのが解るでしょう。
JRの通勤用の快速電車は、100キロ以上の猛スピードで走っています。福知山線ほどの急カーブではありませんが、中央線の大久保あたりからのカーブも相当な物です。狭軌の軌道で安心して走れるスピードは、80キロぐらいだと言われていました。それを日本が誇る?最新の技術で、低重心にしたり、軽量化したり、さまざまな技術を駆使して高速化を図っています。それはそれで、素晴らしいのですが、根本的な乗り心地の悪さや不安定さは改善されてはいません。
埼京線の乗り心地の悪さ、いま、私が乗っている千歳線の猛烈な横揺れなどの不安定さは、新幹線には全く感じないのです。ヨーロッパでも良く電車に乗りますが、オランダやドイツの電車の安定感、乗り心地が無いのです。
関西の私鉄は、みな標準軌です。その為、楽々とハイスピード化と乗り心地の安定性で、集客を果たしているのです。スピードの差は、関東でも京成や京急が果たしていますね。それに引き替え、西武や小田急の不安定さはそのままです。
福知山線のような事故が起こってからでは遅いのです。また、事故の原因は、線路の幅ではなく、人事管理の問題だと、必死になって打ち消しを計る質問サイトの関係者を見ていると、肝心な乗り心地と安心感が全く置き去りになっています。満員電車の寿司詰め状態ばかりではなく、満員電車のひどい揺れに寄る疲労は全く考慮されていないのです。首都圏の乗車率の高い、通勤線と札幌千歳の様な幹線だけでも、標準軌化を計り、乗り心地の良さと安全性を改善して欲しいのです。
すべて変えなければ、実現不可能だという、極端な反対論ではなく、その限定された線だけでも、三線化から、じっくりと、時間を掛けて、車両の更新をしていけば出来る話だと思います。リニア新幹線に何兆円も出して、需要が本当に有るのでしょうか?出来上がる頃には、我々は生きていないから、どうでも良い事なのですが、標準軌化は今すぐにでも出来る改善です。
今一度、新幹線がゆっくり走っているときの、走行安定性を思い出してください。何時までも、植民地用に開発された簡易鉄道の規格に固執しているのは、如何に日本が大陸から切り離されたガラパゴスだとしても、恥ずかしいし、怠慢と言えましょう。少しずつ少しずつ改善して行くしかないのです。新幹線の車両が、そのまま在来線の線路をゆっくり走っても、良いではありませんか?そのメリットは計り知れません。そして、整備されたところから、スピードアップすればいいのですから。
新幹線金沢開通とはしゃいでますが、線路の幅さえ改善しておけば、そのまま、新幹線車両が在来線も走れるメリットを考えて欲しいと思います。新潟に行く、新幹線MAXの車両はすべて、二階建てです。通勤線もすべて二階建てでも一向に構わないのです。一階を通勤型に、二階をボックス型の座席構成にすれば、定員も増やせます。
JRの発想の中に、居心地を良くすると言う項目が無いのかも知れません。居心地や安定性では、お金を生まないと近視眼的に考えているのでしょう。大陸と地続きの韓国までは、ヨーロッパからすべて標準軌で繋がっています。北朝鮮の列車が開通すれば、夢のオリエンタルエキスプレスが、ロンドンからでも来れるのです。
戦前の時刻表を見ると、東京駅を午後三時にでた特別急行列車富士が、下関で連絡船に乗り換え、釜山の駅で待っているのは、新京行きの特別列車でした。標準軌の線路を走り、二週間後にはヨーロッパに到達していたのです。
国鉄が分割されてJRの六社によりもっと自主性が出て来ても良いように思います。JR九州のあの車両が、標準軌をベースに作られていたら、独自性も出ているし、韓国との間の列車フェリーも有ったかもしれません。そして、北海道こそ、一番やりやすかったのですが、、、。千歳から大量に押し寄せるアジアの観光客をあのお粗末な車両に乗せたりするから、大陸の観光客に呆れられているのです。
ここまで話して、何故私が標準軌に固執するかお解りでしょうか?安全性は運営の仕方です。乗り心地を良くしたいという事でしょうね。新幹線から別れる寝台列車とか、途中下車してゆったりと回る、二泊三日、三泊四日の乗り心地のよい寝台車。オリエント急行そのものを走らせればいいのです。勿論、標準軌にしてもJR北海道見たく線路の保守を行わないとしたら、何の意味もありません。標準軌にしたら楽になるモーターの設計や、中古の車両も世界中に輸出できるのです。新幹線だから特別のなのではなく、ゆっくり走る標準軌が有っても良いのです。その時、乗り心地や安定性と安全性のマージンが高くなるわけですから。
昔、東京駅まで特別急行列車富士の一等展望台を東京駅まで見に行ったことがありました。白い線が入る一等車の展望車は、確かに豪華でしたが、思ったより小さく感じました。ヨーロッパで見る寝台車は、堂々としています。乗り心地がやはり違うのですね。今一度、想像して下さい。新幹線がゆっくりと走っているときの乗り心地と安定性で、寝台車や食堂車が走ってくれたら!どれほどの熟年のカップルが、喜んで乗りに来ることでしょう。
by TANNOY-GRF
| 2015-04-21 21:49
| よしなしごと
|
Comments(3)
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by
TANNOY-GRF at 2016-01-20 00:01
よく存じています。そうやってどんどん先送りしてきたのが、今の結果です。ヨーロッパで普通の列車に乗ったときの安心感、居心地はまったく違います。安全を犠牲にしているから狂気の沙汰だと行っているのです。
リニアに何兆円も掛けてトンネル掘るより、遥かに現実的だと思うのですが。首都圏の通勤列車だけでも、実現して欲しいですね。安全はお金で買えるのです。このまま行けば、先日のバスのような悲劇が起こります。福知山線の事故は、また起こります。
戦前は、電車ではありませんでした。いまは定期的な整備の時に台車を履き替えるだけで、標準軌になります。一年二年で行える物ではありません。三線式に少しづつ換えていけば、必ず変わります。
やらない理由はいくらでも言えるのです。やるには理由は要りません。それは何でもそうですね(笑)
リニアに何兆円も掛けてトンネル掘るより、遥かに現実的だと思うのですが。首都圏の通勤列車だけでも、実現して欲しいですね。安全はお金で買えるのです。このまま行けば、先日のバスのような悲劇が起こります。福知山線の事故は、また起こります。
戦前は、電車ではありませんでした。いまは定期的な整備の時に台車を履き替えるだけで、標準軌になります。一年二年で行える物ではありません。三線式に少しづつ換えていけば、必ず変わります。
やらない理由はいくらでも言えるのです。やるには理由は要りません。それは何でもそうですね(笑)
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by
TANNOY-GRF
at 2016-01-20 22:01
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久し振りに、自分の意見を読み直して、一年前はまだまともなことを言っていると思いました。それに比べると、最近の文章力の無さには自分でも呆れ恐れています。やはり老人力には勝てませんね・・・
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椀方
at 2016-01-20 23:33
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狂気の沙汰とは、
上手い語呂合わせだと感心していました。
小生は、京都や神戸に行くときは JRを避けて私鉄で行くことにしています。
トロッコ列車が時速100Km近い速度で走るのは無理があります。
乗っていて怖いです。
車両の幅は標準軌のと変わらないので、保線のたびに3線化を進めれば良いのにといつも思います。
上手い語呂合わせだと感心していました。
小生は、京都や神戸に行くときは JRを避けて私鉄で行くことにしています。
トロッコ列車が時速100Km近い速度で走るのは無理があります。
乗っていて怖いです。
車両の幅は標準軌のと変わらないので、保線のたびに3線化を進めれば良いのにといつも思います。