2015年 12月 29日
楽しかった師走の土曜日 |
師走はいつものことですが、クリスマスの頃までは、飛び回ることが多く、次第に疲れが溜まっていきます。最近お会いした人に、お疲れのところと言われることが多くなりました。やはり疲れが顔に出ているのでしょう。歳を取ってくると、疲労の回復も思うようにはいかなくなります。今少しのんびりとした生活に変えなければならないのでしょうが、忙しいのが好きな性分もあり切り替えが難しいようです(苦笑)。
その仕事も、ようやくきりがつき始めた土曜日は、大掃除を行いました。11時半過ぎに、大山さんが、待望のTroubadour用ウーファーの実験機を持って来てくれました。家に運び込んだところでお昼になりました。1時過ぎには、横浜のvafanさんとB.Oさんが来られます。急ぎ、近くのキッチンに向かいました。大急ぎでランチを駆け込んで帰ってくると、近くの公園のベンチにお二人がのんびりと待っていてくれました。あとから聞くと、先に同じキッチンに行って、お腹が満腹だったそうです。その食堂は家に来られた方には、とても評判で、今回もそこに寄られてから来られるぐらいです。でも、食堂のご夫妻は、70歳を回っていますから、あとどのくらい続けて頂けるかも心配です。
運び込まれたSP群は一旦廊下で待機して頂き、まずは、vafanさんとB.OさんにTroubadour 40 + T4のコンビから聞いていただきました。お聞かせしたのは、フリッチャイの全集からベートーヴェンの第五交響曲の第二楽章です。13センチのT4のウーファーがなっているだけだとは思えない、深い低音が出ます。一ヶ月間バランスを整えてきた音は、自然にコンサートホールの響きを再現するところまで行きました。新しいウーファーが入ってきて、このレヴェルまで調整するには、また時間が掛かるでしょう。ハイティンク・コンセルトヘボウのマーラー第四番、アバド・シカゴ交響楽団の幻想、イネッサ・ガランテのオペラアリア集とお聴かせしました。
しばらく聞いていただき、ユニコーンとは違うけど、和室にマッチしているのを確認していただきました。それで、お二人には、お隣の部屋に移っていただき、そちらに置いてあるユニコーンを聞いて頂きました。その間に、大山さんと和室のSPを入れ替えることにしました。
工場で作っているときの写真が、送られていて形状は解っていたのですが、工場が背景の時と、和室に運び込まれたときの実物の大きさはやはり違い、六畳間には充分すぎるヴォリュームになっていました。まだこれは、開発途中のモノコックの試作機ですから、スタイルはこれから随分と変わります。大きさと、この形状で良いかの確かめる為の試作ですね。組み立てられただけですから、音もこれから随分と変わります。
お隣の部屋で、ユニコーンの精緻な音を聞かれていたので、耳が戻られるかもあったのですが、出来たてほやほやの音がどう変化するかもなかなか聞けない体験なので、そのまま聴いていただきました。聴きながらも、位置の調整や足の有無などの調整を進めていき、だんだんまとまってきました。音出しが旨く行ったのを確認して、大山さんは引き上げて行かれました。
大山さんが、帰られて少し部屋の余裕が出来たのを機に、恒例の飲み会に移りました(爆)。よく冷やした、イタリア南部のフルーティーな白ワインを開けました。豊穣な香りと、きりっとしたのみ心地で、夏にはピッタリなのですが、乾いた冬の日にもあいますね。狭い和室に、あぐらをかいて飲み始めるのも、学生時代の下宿を思い出してなかなか良いものです。掛ける音楽も、ダイアナ・クラールとかトニー・ベネットなどに変わりました。ジャズの名盤「ポーンショップ」も軽快な音です。いつの間にか日が落ちていきました。冬至を過ぎると日が長くなっているのが実感出来る明るい夕方でした。
二本目の赤ワインを持ちながら隣の部屋に移りました。縦置きに置かれたユニコーンからも、それなりの厚みのある音がで始めました。ルツェルンのアバドやカラヤンのブルックナーなども聴いている内に、vafanさんも何回も家に来ているのに、一度も、DecolaやGRFを聴いたことが無いと言われました。そういえば、和室のユニコーンで終わっていたのかも知れません。それはそれはと恐縮して、まずはDecolaで定番のフランク永井を聞いていただくことにしました。
私のブログを読んで頂いているvafanさんからは、準備しているとフランク永井ですね?と言われるほど、定番になっています。何度聞いてもかれの低音の魅力が文字通り出現します。皆さん、余りの良い声に笑ってしまうほどです。声が出るとB.Oさんも破顔一笑です。嬉しくなるような素敵な声が拡がっていきます。到底、電蓄から聞こえているとは思えません。フランク永井ばかりではなく、発売当時のステレオデモンストレーションレコードを掛けて、その頃の音を聞いていただきました。London盤とCapital盤です。この二つが本当に素晴らしいですね。臨場感がまったく違います。中央のDecolaから音が部屋に拡がっていくのです。
充分にDecolaを堪能していただきました。やはりここまで来ると、GRFも掛けなくてはなりませんね(笑)。前のユニコーンが置いてあっても、音の浸透力には何の影響もありません。この部屋が「GRFのある部屋」という意味が解っていただいたと思います。それからは、つぎから次へとレコードの世界にワープしていました。気がつくと、夜の10時になろうとしています。来られたのは、昼の一時ですから、10時間以上ご一緒に楽しむことが出来ました。B.Oさんとvafanさんの喜ばれる、正のオーラを受けて、GRFも久し振りに喜んで音を出していました。いまがGRFを聞く一番良い季節です。今年の暮れと正月は、久し振りにGRF三昧をしようと、心に決めていました。
久し振りに、楽しい晩でした。翌る日の目覚めも快調で、気持ち良いことが疲れを飛ばす決め手ですね。ありがとうございました。また、遊びに来てください。
P.S
横浜のvafanさんが、年内に感想をブログに載せて下さると言われていました。約束通り、大晦日に詳しい訪問記が載せられています。ぜひ、ご覧下さい。
その仕事も、ようやくきりがつき始めた土曜日は、大掃除を行いました。11時半過ぎに、大山さんが、待望のTroubadour用ウーファーの実験機を持って来てくれました。家に運び込んだところでお昼になりました。1時過ぎには、横浜のvafanさんとB.Oさんが来られます。急ぎ、近くのキッチンに向かいました。大急ぎでランチを駆け込んで帰ってくると、近くの公園のベンチにお二人がのんびりと待っていてくれました。あとから聞くと、先に同じキッチンに行って、お腹が満腹だったそうです。その食堂は家に来られた方には、とても評判で、今回もそこに寄られてから来られるぐらいです。でも、食堂のご夫妻は、70歳を回っていますから、あとどのくらい続けて頂けるかも心配です。
運び込まれたSP群は一旦廊下で待機して頂き、まずは、vafanさんとB.OさんにTroubadour 40 + T4のコンビから聞いていただきました。お聞かせしたのは、フリッチャイの全集からベートーヴェンの第五交響曲の第二楽章です。13センチのT4のウーファーがなっているだけだとは思えない、深い低音が出ます。一ヶ月間バランスを整えてきた音は、自然にコンサートホールの響きを再現するところまで行きました。新しいウーファーが入ってきて、このレヴェルまで調整するには、また時間が掛かるでしょう。ハイティンク・コンセルトヘボウのマーラー第四番、アバド・シカゴ交響楽団の幻想、イネッサ・ガランテのオペラアリア集とお聴かせしました。
しばらく聞いていただき、ユニコーンとは違うけど、和室にマッチしているのを確認していただきました。それで、お二人には、お隣の部屋に移っていただき、そちらに置いてあるユニコーンを聞いて頂きました。その間に、大山さんと和室のSPを入れ替えることにしました。
工場で作っているときの写真が、送られていて形状は解っていたのですが、工場が背景の時と、和室に運び込まれたときの実物の大きさはやはり違い、六畳間には充分すぎるヴォリュームになっていました。まだこれは、開発途中のモノコックの試作機ですから、スタイルはこれから随分と変わります。大きさと、この形状で良いかの確かめる為の試作ですね。組み立てられただけですから、音もこれから随分と変わります。
お隣の部屋で、ユニコーンの精緻な音を聞かれていたので、耳が戻られるかもあったのですが、出来たてほやほやの音がどう変化するかもなかなか聞けない体験なので、そのまま聴いていただきました。聴きながらも、位置の調整や足の有無などの調整を進めていき、だんだんまとまってきました。音出しが旨く行ったのを確認して、大山さんは引き上げて行かれました。
大山さんが、帰られて少し部屋の余裕が出来たのを機に、恒例の飲み会に移りました(爆)。よく冷やした、イタリア南部のフルーティーな白ワインを開けました。豊穣な香りと、きりっとしたのみ心地で、夏にはピッタリなのですが、乾いた冬の日にもあいますね。狭い和室に、あぐらをかいて飲み始めるのも、学生時代の下宿を思い出してなかなか良いものです。掛ける音楽も、ダイアナ・クラールとかトニー・ベネットなどに変わりました。ジャズの名盤「ポーンショップ」も軽快な音です。いつの間にか日が落ちていきました。冬至を過ぎると日が長くなっているのが実感出来る明るい夕方でした。
二本目の赤ワインを持ちながら隣の部屋に移りました。縦置きに置かれたユニコーンからも、それなりの厚みのある音がで始めました。ルツェルンのアバドやカラヤンのブルックナーなども聴いている内に、vafanさんも何回も家に来ているのに、一度も、DecolaやGRFを聴いたことが無いと言われました。そういえば、和室のユニコーンで終わっていたのかも知れません。それはそれはと恐縮して、まずはDecolaで定番のフランク永井を聞いていただくことにしました。
私のブログを読んで頂いているvafanさんからは、準備しているとフランク永井ですね?と言われるほど、定番になっています。何度聞いてもかれの低音の魅力が文字通り出現します。皆さん、余りの良い声に笑ってしまうほどです。声が出るとB.Oさんも破顔一笑です。嬉しくなるような素敵な声が拡がっていきます。到底、電蓄から聞こえているとは思えません。フランク永井ばかりではなく、発売当時のステレオデモンストレーションレコードを掛けて、その頃の音を聞いていただきました。London盤とCapital盤です。この二つが本当に素晴らしいですね。臨場感がまったく違います。中央のDecolaから音が部屋に拡がっていくのです。
充分にDecolaを堪能していただきました。やはりここまで来ると、GRFも掛けなくてはなりませんね(笑)。前のユニコーンが置いてあっても、音の浸透力には何の影響もありません。この部屋が「GRFのある部屋」という意味が解っていただいたと思います。それからは、つぎから次へとレコードの世界にワープしていました。気がつくと、夜の10時になろうとしています。来られたのは、昼の一時ですから、10時間以上ご一緒に楽しむことが出来ました。B.Oさんとvafanさんの喜ばれる、正のオーラを受けて、GRFも久し振りに喜んで音を出していました。いまがGRFを聞く一番良い季節です。今年の暮れと正月は、久し振りにGRF三昧をしようと、心に決めていました。
久し振りに、楽しい晩でした。翌る日の目覚めも快調で、気持ち良いことが疲れを飛ばす決め手ですね。ありがとうございました。また、遊びに来てください。
P.S
横浜のvafanさんが、年内に感想をブログに載せて下さると言われていました。約束通り、大晦日に詳しい訪問記が載せられています。ぜひ、ご覧下さい。
by TANNOY-GRF
| 2015-12-29 15:36
| 来たり
|
Comments(5)
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横浜のvafan
at 2015-12-29 23:31
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GRFさん、こんばんは。
年末の休日に長居させていただき恐縮するところもありましたが、お蔭さまで楽しい午後となりました。和室での実験もよかったのですが、ようやく聴くことができたデコラとGRFの印象が強く残っています。まさしく音の浸透力ですね。あのような音が自分が生まれる頃には存在していたとは驚くばかりです。今年のオーディオ交流の、いい締め括りとなりました。ありがとございました。
P.S. さっそくフリッチャイの全集を入手しました。勉強させていただきます。
年末の休日に長居させていただき恐縮するところもありましたが、お蔭さまで楽しい午後となりました。和室での実験もよかったのですが、ようやく聴くことができたデコラとGRFの印象が強く残っています。まさしく音の浸透力ですね。あのような音が自分が生まれる頃には存在していたとは驚くばかりです。今年のオーディオ交流の、いい締め括りとなりました。ありがとございました。
P.S. さっそくフリッチャイの全集を入手しました。勉強させていただきます。
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BO
at 2015-12-30 22:34
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こんばんは。やっと今年の仕事が終わりました。
先日は楽しかったですねー。有難うございました。
感想は改めてお送りしますが、German physicsのスピーカー達は素晴らしかったです。しかし、なんと言っても白眉はデコラとGRFでした。本物のStereo音場。特にオリジナルのデモディスクは圧巻でした。50年以上前の技術者達の立体音響に対する真摯な情熱を思い知らされました。あれ以後、オーディオ界は進歩ではなくむしろ退歩してのではと感じました。
ワインも美味しかったです。また宜しくお願い致します。
先日は楽しかったですねー。有難うございました。
感想は改めてお送りしますが、German physicsのスピーカー達は素晴らしかったです。しかし、なんと言っても白眉はデコラとGRFでした。本物のStereo音場。特にオリジナルのデモディスクは圧巻でした。50年以上前の技術者達の立体音響に対する真摯な情熱を思い知らされました。あれ以後、オーディオ界は進歩ではなくむしろ退歩してのではと感じました。
ワインも美味しかったです。また宜しくお願い致します。
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S.Y.
at 2015-12-31 15:41
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GRF さま
暮れの慌ただしさ、都会の喧騒から遥か遠くに離れて、久々にGRF のある部屋とユニコーンに再会。
秘蔵のお酒( 美味しかったですね) と持参の肴( ふふ) が、これまたぴたりと合いました。
陶然とした時間を過ごさせていただきましたが、実は当日の白眉は平行法が合っているときと合っていないときの比較を目の当たりにできたことでした。
図らずも平行法について意見が異なり、平行線をたどるお二方の音を聴けたわけです。
とはいうものユニコーンを前にあぐらをかいて杯を傾けながら「ジャズ・ライブ・アット・ポーンショップ」( こんな感じのタイトルだったでしょうか?) を小音量で聴いたとき、まさにこれこそ、僕が望むオーディオ・ライフなのだがなあ・・、と感じ入った次第です。
さらにTrobadour40 と仮ウーハーの実験機の試聴と趣向は多岐にわたり、気がつくと、ずいぶん長い間、お邪魔していたことと、相成りました。
また来年以降もよろしくお願いいたします。
S.Y
暮れの慌ただしさ、都会の喧騒から遥か遠くに離れて、久々にGRF のある部屋とユニコーンに再会。
秘蔵のお酒( 美味しかったですね) と持参の肴( ふふ) が、これまたぴたりと合いました。
陶然とした時間を過ごさせていただきましたが、実は当日の白眉は平行法が合っているときと合っていないときの比較を目の当たりにできたことでした。
図らずも平行法について意見が異なり、平行線をたどるお二方の音を聴けたわけです。
とはいうものユニコーンを前にあぐらをかいて杯を傾けながら「ジャズ・ライブ・アット・ポーンショップ」( こんな感じのタイトルだったでしょうか?) を小音量で聴いたとき、まさにこれこそ、僕が望むオーディオ・ライフなのだがなあ・・、と感じ入った次第です。
さらにTrobadour40 と仮ウーハーの実験機の試聴と趣向は多岐にわたり、気がつくと、ずいぶん長い間、お邪魔していたことと、相成りました。
また来年以降もよろしくお願いいたします。
S.Y
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TANNOY-GRF at 2016-01-01 12:21
横浜のvafanさん 先日はとても楽しい晩を過ごせました。また、年内に掲載されると言う事で、ご感想を楽しみにしていました。
http://blog.goo.ne.jp/vafan/e/6f6cbb27f558c20d9750b031ea0e31b1
家に来られる前に、例のキッチンに寄られてきたのですね。我々も、行き違いで同じ物を食べてきました。
5年目でようやくGRFの音を聞いていただけることになりました。次回は、原点のSD05でクラシックのCDも聞いてください。今の音の原点がGRFに有ると言うことが、もっとはっきり解ると思います。
http://blog.goo.ne.jp/vafan/e/6f6cbb27f558c20d9750b031ea0e31b1
家に来られる前に、例のキッチンに寄られてきたのですね。我々も、行き違いで同じ物を食べてきました。
5年目でようやくGRFの音を聞いていただけることになりました。次回は、原点のSD05でクラシックのCDも聞いてください。今の音の原点がGRFに有ると言うことが、もっとはっきり解ると思います。
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TANNOY-GRF at 2016-01-01 12:24
BOさん 今回も楽しい会になりました。Germanの方は、まだ実験途中で、ホログラムの再生まで行きませんでした。次回は、decolaの音にも負けないような、ステレオ再生をお聞かせしたいと思っています。今年もよろしくお願い致します。