2006年 11月 27日
CDプレーヤーの音(2) |
ある日、P-0(s)にクロックを掛けるといい音がすると言う話があり聞いてみました。その為に35万もの金額を掛けて、二回目のヴァージョンアップをしたわけですから。44.1KHZを倍の88.2KHZにすると言う試みです。使っていたDACはMSB Technology 社のPlatinumでしたので、アップサンプリングは行っていたのですが、結果としては、88.2KHZでだした方が、心地よい音に聴けていました。その精度が上がるならと言うことで、G-0をテストしてみたのです。
同期が取れた音は、確かに細かくはなっていたのですが、私には線が細く聞こえました。それよりは、ヴァージョンアップ時の本体のクロックを換えた方が大きな効果のように思えました。G-0以前には、プロ用のイリジュウムとかセシウムとか、化学の周期表にでてくるような聞き慣れないクロックを数百万も出して、購入されそれを一部のホームページでは盛んに羨望を煽っていました。そのことと、試したG-0の私の家での結果を考えて、クロックの精度に関しては余り意味のないことだと思うようになりました。いま思うと、その判断は正しかったことになります。いくら正しい同期信号を与えても、一種の音質調整にはなりますが、伝送中やDAC内でのジッターは無くならないからです。
CDの基本技術は、大変よく考えられています。エラーの訂生や補完技術は知れば知るほど高度なバックアップを行っています。いまここでは詳しい技術的なお話ではなく、結果としてどのように音が変わってきたかをお話ししたいのですが、本ブログでもお伝えしている経緯で、ある日アンプが、SD05に変わりました。その時点で、いままで使っていたDACはいらなくなりました。そこに使用していた、超高価なケーブルタップ、高価なPADのACケーブル、アナログ用の接続ケーブル(香港まで買い出しに行ったMITの最高級品)、プリアンプ(もっともアナログ用にはいまも使っていますが、、)または、減衰用のアッティネッターと今ひとつのMITケーブル、そしてものブロックで使用していたマッキントッシュのMC-2500二台とACケーブル、そして数千ドルもしたMITのショットガン・ターミネーターSPケーブルさえもが皆いらなくなりました。
何より驚いたのは、SD05内部のs-masterで、ジッターを無くしていることでした。CDの光ピックアップで読み込まれたデジタル信号(その時は光ですからアナログ信号)が、最終段まで数値で送られて、SPの直前でアナログに戻される。その潔さと新鮮さに驚き、でてきた音に二度ビックリしたのです。いわゆるデジタル臭さが全くなく、レコードと言うよりも、マスターテープのエネルギーを備えた柔らかい音が再現されたからです。この音こそ、CD出現以来四半世紀もの間待ち続けていた音だったからです。そして、せっかく換えた88.2よりも44.1のもとのクロック周波数の方が、音が良かったのです。それは当たり前だと気が付いたのは、しばらく聞いてからのことでした。それから、CDの基礎知識を勉強し直し、仕事上知り合ったCD開発に携わった人や各メーカーを退職された方々に基本的な質問をぶつけたのです。
もう、10年以前になるでしょうか、ある日コンピューターの性能が飛躍的に向上した時期がありますね。PCUの性能が数十倍早くなり、メモリーも数十倍大きくなり、ハードディスクは数百倍大きくなりました。一昔前のオフコンより、ゲーム機の方が遙かに早い時代になりました。周辺機器も飛躍的に早くなり、精度も上がったのです。一方で大幅なコストダウンも実現し、ハードが軽く単純化されました。その時期から、CDの読み込みの数字は、エラーが無くなり、コピーをしてもデータは変わらなくなったのです。数字が変わらないと聞かされたとき、思わず大きな声で、「じゃー、どうしてあんなに音が違うのですか?」と開発者に訊きました。開発者は、読み込み精度は、完璧になってもそれは、波形の座標の縦軸・Y軸方向が定まっただけで横軸・X軸方向すなわち、時間軸方向が変わるからだと言われました。時間軸がきれいにそろわず、余分なもの、すなわちジッターを発生しているからだと!。
そして、SD05の開発者石田さんに基本から教わり直しました。
同期が取れた音は、確かに細かくはなっていたのですが、私には線が細く聞こえました。それよりは、ヴァージョンアップ時の本体のクロックを換えた方が大きな効果のように思えました。G-0以前には、プロ用のイリジュウムとかセシウムとか、化学の周期表にでてくるような聞き慣れないクロックを数百万も出して、購入されそれを一部のホームページでは盛んに羨望を煽っていました。そのことと、試したG-0の私の家での結果を考えて、クロックの精度に関しては余り意味のないことだと思うようになりました。いま思うと、その判断は正しかったことになります。いくら正しい同期信号を与えても、一種の音質調整にはなりますが、伝送中やDAC内でのジッターは無くならないからです。
CDの基本技術は、大変よく考えられています。エラーの訂生や補完技術は知れば知るほど高度なバックアップを行っています。いまここでは詳しい技術的なお話ではなく、結果としてどのように音が変わってきたかをお話ししたいのですが、本ブログでもお伝えしている経緯で、ある日アンプが、SD05に変わりました。その時点で、いままで使っていたDACはいらなくなりました。そこに使用していた、超高価なケーブルタップ、高価なPADのACケーブル、アナログ用の接続ケーブル(香港まで買い出しに行ったMITの最高級品)、プリアンプ(もっともアナログ用にはいまも使っていますが、、)または、減衰用のアッティネッターと今ひとつのMITケーブル、そしてものブロックで使用していたマッキントッシュのMC-2500二台とACケーブル、そして数千ドルもしたMITのショットガン・ターミネーターSPケーブルさえもが皆いらなくなりました。
何より驚いたのは、SD05内部のs-masterで、ジッターを無くしていることでした。CDの光ピックアップで読み込まれたデジタル信号(その時は光ですからアナログ信号)が、最終段まで数値で送られて、SPの直前でアナログに戻される。その潔さと新鮮さに驚き、でてきた音に二度ビックリしたのです。いわゆるデジタル臭さが全くなく、レコードと言うよりも、マスターテープのエネルギーを備えた柔らかい音が再現されたからです。この音こそ、CD出現以来四半世紀もの間待ち続けていた音だったからです。そして、せっかく換えた88.2よりも44.1のもとのクロック周波数の方が、音が良かったのです。それは当たり前だと気が付いたのは、しばらく聞いてからのことでした。それから、CDの基礎知識を勉強し直し、仕事上知り合ったCD開発に携わった人や各メーカーを退職された方々に基本的な質問をぶつけたのです。
もう、10年以前になるでしょうか、ある日コンピューターの性能が飛躍的に向上した時期がありますね。PCUの性能が数十倍早くなり、メモリーも数十倍大きくなり、ハードディスクは数百倍大きくなりました。一昔前のオフコンより、ゲーム機の方が遙かに早い時代になりました。周辺機器も飛躍的に早くなり、精度も上がったのです。一方で大幅なコストダウンも実現し、ハードが軽く単純化されました。その時期から、CDの読み込みの数字は、エラーが無くなり、コピーをしてもデータは変わらなくなったのです。数字が変わらないと聞かされたとき、思わず大きな声で、「じゃー、どうしてあんなに音が違うのですか?」と開発者に訊きました。開発者は、読み込み精度は、完璧になってもそれは、波形の座標の縦軸・Y軸方向が定まっただけで横軸・X軸方向すなわち、時間軸方向が変わるからだと言われました。時間軸がきれいにそろわず、余分なもの、すなわちジッターを発生しているからだと!。
そして、SD05の開発者石田さんに基本から教わり直しました。
by TANNOY-GRF
| 2006-11-27 12:07
| オーディオ雑感 CD
|
Comments(2)
Commented
by
einen at 2009-07-19 23:54
はじめまして。danna307さんのリンクから伺いました。
SD05凄いなぁと感じます。製造しなくなるようですが、視聴してみたい
ものだと想いました。
CDの規格は、今見ても素晴らしい。似た時代ですが、
MIT(工科大学の方ですね)が80年代に設計を行った、
X Window System(linuxで一般的になりましたが)は、
今見てもエレガントだし、リソースが少なかった時代のエンジニア
はファンダメンタルな事を知っていて、その当時のリソース限界
精一杯使ってプロトコル設計を行ったのだと強く感じます。
我々現役のコンプータエンジニアも頑張らねばと想います。
昔のエントリに失礼致しました。それでは、また。
SD05凄いなぁと感じます。製造しなくなるようですが、視聴してみたい
ものだと想いました。
CDの規格は、今見ても素晴らしい。似た時代ですが、
MIT(工科大学の方ですね)が80年代に設計を行った、
X Window System(linuxで一般的になりましたが)は、
今見てもエレガントだし、リソースが少なかった時代のエンジニア
はファンダメンタルな事を知っていて、その当時のリソース限界
精一杯使ってプロトコル設計を行ったのだと強く感じます。
我々現役のコンプータエンジニアも頑張らねばと想います。
昔のエントリに失礼致しました。それでは、また。
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TANNOY-GRF at 2009-07-20 11:48
einenさん、はじめまして。danna307さんのサイトも拝見いたしました。Exciteリンクされているのですね。私も、いろいろな方の新しい世界を拝見する事が出来ました。
横須賀から新中野までは全く違う環境だから大変ですね。これからもよろしくお願いいたします。
横須賀から新中野までは全く違う環境だから大変ですね。これからもよろしくお願いいたします。