2007年 03月 08日
レコードそれともテープ? |
上の方は、オリジナルシリーズとして、この間、DECCAレーベルで出た盤で、オリジナルのレコードをイメージしているCDです。
下の方は、Legend seriesとして前に出た盤ですが、オープンテープのイメージです。面白いですね。音は、どうやら同じリマスターらしく、微妙な差はありますが、どちらがどちらと明確に言えるほどではありません。でもCDにかけるときの気分がまるで違い、音もレコードはレコードらしく、テープはテープらしい音がしそうなのも面白い物です。でも、現在のオーディオファンの半分の方々は、オープンリールのテープがどのような音でなるかは知らないのです。
何十年もオーディオ一筋の人でも、オープンテープの音を誤解されているようです。これは、テープばかりではなく、現在のCDにも、それにSACDについても言えます。そのようなメディアの差よりも、録音する側、制作する側の感性の問題の方が大きいからです。
巷間よく言われる、レコードの音が良いとか、CDの音は悪い、というのはそのメディアに適した使い方をしているかにもよります。CDの音だけでも、始めてCDが出現した頃の方がいい音のものもたくさんあります。80年代後半から90年代のデジタル機器がスタジオに導入された頃のおとが、デジタルでいじりすぎていて、不自然な録音がたくさんあります。SD05のような、正確に再生するアンプが出るとは思わなかったのでしょう。
それと、苦言を呈しておきたいのは、このごろのCDのレベルの大きさです。クラシックのCDにもあるのですが、レベルが圧縮されて大きく録音されている場合です。ダイナミックレンジが無いからおとが飽和する心配もないので、不必要に大きな音で入っています。まるで、テレビがCMになると急に倍の大きさで掛かり始めるように不自然です。このようなうるさい音を聞いていると、漫画の単純な背景と同じように「省略」の文化の不自然を感じます。何しろ、ボリュームの位置で、10時の位置と二時の位置の4時間分も角度が違うのですから。
by TANNOY-GRF
| 2007-03-08 16:07
| 演奏会場にて
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