2007年 07月 16日
大荒れの連休とT氏再訪 |
先週後半から季節はずれの大型台風4号の襲来に日本中が振り回されました。それ以前の集中豪雨で、南九州地区の災害が懸念されましたが、備えが良かったのか人身事故は最小限で済みました。それ以外の地域の方に被害が出ましたが、あの規模の台風としては幸いにも海側を通ってくれたおかげで被害も少なくて済みました。地球温暖化の影響で海水温が高く、大型に発達したようです。今年は未だ来るような気がします。そのおかげで、懸念されていた西日本の水不足も一気に回復したのは良いニュースです。一日で早明浦ダムの量がいっきに50%も増えたそうです。降った量の多さにもビックリですが、容積も少ないのでしょうか?
そんな土曜日は台風の中を代々木上原で開かれた。芸者ストリングスカルテットの定期公演にお邪魔してきました。那須で石田さんが開いているレコードコンサートでおなじみの弦楽亭を本拠地に活動している芸達者なカルテットで、東京芸術大学出身。ユニット名は古来から伝わる日本女性の芸の心を表して、自らを芸者と呼んでいます。CDでは、何遍も聴いていたのですが、実際に聴くのは今度が初めて、そして、折角のチャンスと先日のタッドさんにお願いして、演奏会の実況録音に挑戦していただきました。初めての会場で、初めての演奏家の録音を演奏会場で録るという無謀な挑戦を敢えてしていただきました。演奏者の前に観客の視界を遮る形ではマイクセッティングは出来ません。色々試行錯誤した結果、上部の照明用のバーからマイクを吊る感じでどうやらセッティングが終了したのは、本番30分前!細かい音の詰めはレコーディング用とは違い出来なかったですが、プレイバックを聴くと彼女たちの演奏がそのまま録音されていました。改めて録音技師としてのタッド氏の力量に感心いたしました。
翌、日曜は朝から台風接近で東京も荒れ模様でした。幸いにも進路が南にそれて懸念されていた嵐にもならず、前日の演奏のCDを制作していましたら、どうやら昼頃には収まってきました。夕方は前からお約束していた、T氏のお宅に再訪です。今回は、先日杉並公会堂で、同じくタッド氏に録音していただいたJAZZの録音をT氏のユニコーンで聴かせていただくと同時に、長年のJAZZファンでいらっしゃるT氏に今回の録音についての感想をお訊きするつもりでお伺いさせていただきました。休日は快速は止まらないけど、T氏のお宅へは、東西線で一本です。
久しぶりに各駅停車側のホームで待っていると東西線の青い電車は来ないで、黄色の総武線の電車ばかりが来ます。続けて二本も見送って懸念に思い、とりあえず中野で乗り換えようと来た黄色の電車に乗り中野駅で待つとやってきた東西線はやはり黄色の総武線車両。どうやら休日は総武線の車両がそのまま東西線に乗り入れている様子。二本も電車を乗り過ごした勘定でようやく目的の駅に着くと、Tさんが首を長くして待っておられました。恐縮して階段を上がると地上までの階段の長さに驚きました。Tさんは軽快なフットワークで坂道をすいすいと歩かれますが、日頃の運動不足と連日のアルコール過多症の私には、坂道に多い街には息が切れてしまいました。どうにかしなければいけません。
再訪したT氏のお宅は、我が家の雑然さが恥ずかしいほどの整頓されたお宅です。ご夫婦揃ってのきれい好きで、子育てが終わって都心のマンションで悠々の都会生活を満喫されている様には、感心を通り越してうらやましい限りです。美味しいお茶とお茶菓子ををいただき、ようやく息が整ってきたようです。早速、先日のまだ未編集のCDを取り出し掛けていただきました。
出てきた音には、前回同様息をのむばかりです。JAZZ再生用にターゲットを絞り、細かい調整をされた一角獣からは、素晴らしいベースが飛び出してきました。通常のCDとはまったく異なったマイクアレンジで、シンプルにでも最新のセッティングの上に位置決めされて取り込まれた音楽が、そのまま再現されていきました。DDDユニットのシンプルで無指向性のSPと、録音に使われたB&Kの無指向性のマイクとの相性も合い、見事な空間が再生されていきます。ベースが壁の向こうに立っているようです。Tさんも驚いて顔を見合わせました。これほどまでに素晴らしい録音と演奏だとは思わなかったそうです。
私自身も別の意味で驚きました。普通聴いている一つのマイクで近接録音されて、ミキサーで振り分けられた音とは、まったく違う真のステレオ録音が見事に再生されたからです。ベースの実在感、ギターの柔らかな響き、何よりも静かに演奏されるコルネットやトランペットの実在感或るダイナミックな鳴りっぷりに驚きました。それから、二時間近く、T氏の膨大なコレクションから、選りすぐりのレコードを聴かせたいただき、録音の企画を夜遅くまで近くのレストランで語り明かしました。帰りの地下鉄は、行きとは違い全て下り階段なので、気持ちいいまま家までゆっくりと台風一過の静かな夜道を歩いて帰れました。
連日の訪問と台風の疲れからぐっすりと寝た休日の朝は、珍しく遅い時間に起きました。快晴の天気に慌てて、お布団を干して、横になって好きな甲州街道てくてく旅の再放送を見ていたら、何だか船酔いになったような揺れを感じました。連日の飲み過ぎでいよいよと思ったら上の電球の傘も大きく揺れています。高校時代の新潟地震の長い周期の揺れを思い出しました。これは遠くでまたおきな地震がと思っていたら、画面に津波警報が出ました。津波警報が先にが出るのも良いけれど、到達時間は過ぎていますと何回もアナウンスがありました。それでも震源地の報道は無く、懸念していると枕崎と長野で震度6強とのアナウンス。あっ3年前の続きの地震かととっさに思い出しました。
台風が去った次の日が危ないとは地震予知サイトがいつの言っているとおり、大地の圧力が急激に切り替わったときが危ないのは、周知の事ですね。関東地方ではなく歪みを開放中の新潟だったのです。枕崎原発の真下でとても懸念されます。人口が少ない地域なので、あれだけの規模で発生しても、人身被害は最小で組み止めました。これが、南関東で発生したらと思うとぞっとします。でもいつか、必ずやってくるのも、間違いのない事実です。それからは、地震のニュース一辺倒になりました。
夕方は、今一人の同じユニットと最新のT3を使っておられるTaoさんのお宅に行かなければなりません。地震のニュースは続々と入ってきますが、神戸の時と同じで真相が見えてくるには半日以上必要ですね。今でもまだ余震を感じますね。現地では不安な夜でしょう。
(T氏の美しい装置の写真はTaoさんです)
そんな土曜日は台風の中を代々木上原で開かれた。芸者ストリングスカルテットの定期公演にお邪魔してきました。那須で石田さんが開いているレコードコンサートでおなじみの弦楽亭を本拠地に活動している芸達者なカルテットで、東京芸術大学出身。ユニット名は古来から伝わる日本女性の芸の心を表して、自らを芸者と呼んでいます。CDでは、何遍も聴いていたのですが、実際に聴くのは今度が初めて、そして、折角のチャンスと先日のタッドさんにお願いして、演奏会の実況録音に挑戦していただきました。初めての会場で、初めての演奏家の録音を演奏会場で録るという無謀な挑戦を敢えてしていただきました。演奏者の前に観客の視界を遮る形ではマイクセッティングは出来ません。色々試行錯誤した結果、上部の照明用のバーからマイクを吊る感じでどうやらセッティングが終了したのは、本番30分前!細かい音の詰めはレコーディング用とは違い出来なかったですが、プレイバックを聴くと彼女たちの演奏がそのまま録音されていました。改めて録音技師としてのタッド氏の力量に感心いたしました。
翌、日曜は朝から台風接近で東京も荒れ模様でした。幸いにも進路が南にそれて懸念されていた嵐にもならず、前日の演奏のCDを制作していましたら、どうやら昼頃には収まってきました。夕方は前からお約束していた、T氏のお宅に再訪です。今回は、先日杉並公会堂で、同じくタッド氏に録音していただいたJAZZの録音をT氏のユニコーンで聴かせていただくと同時に、長年のJAZZファンでいらっしゃるT氏に今回の録音についての感想をお訊きするつもりでお伺いさせていただきました。休日は快速は止まらないけど、T氏のお宅へは、東西線で一本です。
久しぶりに各駅停車側のホームで待っていると東西線の青い電車は来ないで、黄色の総武線の電車ばかりが来ます。続けて二本も見送って懸念に思い、とりあえず中野で乗り換えようと来た黄色の電車に乗り中野駅で待つとやってきた東西線はやはり黄色の総武線車両。どうやら休日は総武線の車両がそのまま東西線に乗り入れている様子。二本も電車を乗り過ごした勘定でようやく目的の駅に着くと、Tさんが首を長くして待っておられました。恐縮して階段を上がると地上までの階段の長さに驚きました。Tさんは軽快なフットワークで坂道をすいすいと歩かれますが、日頃の運動不足と連日のアルコール過多症の私には、坂道に多い街には息が切れてしまいました。どうにかしなければいけません。
再訪したT氏のお宅は、我が家の雑然さが恥ずかしいほどの整頓されたお宅です。ご夫婦揃ってのきれい好きで、子育てが終わって都心のマンションで悠々の都会生活を満喫されている様には、感心を通り越してうらやましい限りです。美味しいお茶とお茶菓子ををいただき、ようやく息が整ってきたようです。早速、先日のまだ未編集のCDを取り出し掛けていただきました。
出てきた音には、前回同様息をのむばかりです。JAZZ再生用にターゲットを絞り、細かい調整をされた一角獣からは、素晴らしいベースが飛び出してきました。通常のCDとはまったく異なったマイクアレンジで、シンプルにでも最新のセッティングの上に位置決めされて取り込まれた音楽が、そのまま再現されていきました。DDDユニットのシンプルで無指向性のSPと、録音に使われたB&Kの無指向性のマイクとの相性も合い、見事な空間が再生されていきます。ベースが壁の向こうに立っているようです。Tさんも驚いて顔を見合わせました。これほどまでに素晴らしい録音と演奏だとは思わなかったそうです。
私自身も別の意味で驚きました。普通聴いている一つのマイクで近接録音されて、ミキサーで振り分けられた音とは、まったく違う真のステレオ録音が見事に再生されたからです。ベースの実在感、ギターの柔らかな響き、何よりも静かに演奏されるコルネットやトランペットの実在感或るダイナミックな鳴りっぷりに驚きました。それから、二時間近く、T氏の膨大なコレクションから、選りすぐりのレコードを聴かせたいただき、録音の企画を夜遅くまで近くのレストランで語り明かしました。帰りの地下鉄は、行きとは違い全て下り階段なので、気持ちいいまま家までゆっくりと台風一過の静かな夜道を歩いて帰れました。
連日の訪問と台風の疲れからぐっすりと寝た休日の朝は、珍しく遅い時間に起きました。快晴の天気に慌てて、お布団を干して、横になって好きな甲州街道てくてく旅の再放送を見ていたら、何だか船酔いになったような揺れを感じました。連日の飲み過ぎでいよいよと思ったら上の電球の傘も大きく揺れています。高校時代の新潟地震の長い周期の揺れを思い出しました。これは遠くでまたおきな地震がと思っていたら、画面に津波警報が出ました。津波警報が先にが出るのも良いけれど、到達時間は過ぎていますと何回もアナウンスがありました。それでも震源地の報道は無く、懸念していると枕崎と長野で震度6強とのアナウンス。あっ3年前の続きの地震かととっさに思い出しました。
台風が去った次の日が危ないとは地震予知サイトがいつの言っているとおり、大地の圧力が急激に切り替わったときが危ないのは、周知の事ですね。関東地方ではなく歪みを開放中の新潟だったのです。枕崎原発の真下でとても懸念されます。人口が少ない地域なので、あれだけの規模で発生しても、人身被害は最小で組み止めました。これが、南関東で発生したらと思うとぞっとします。でもいつか、必ずやってくるのも、間違いのない事実です。それからは、地震のニュース一辺倒になりました。
夕方は、今一人の同じユニットと最新のT3を使っておられるTaoさんのお宅に行かなければなりません。地震のニュースは続々と入ってきますが、神戸の時と同じで真相が見えてくるには半日以上必要ですね。今でもまだ余震を感じますね。現地では不安な夜でしょう。
(T氏の美しい装置の写真はTaoさんです)
by TANNOY-GRF
| 2007-07-16 23:22
| 行ったり来たり
|
Comments(2)
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by
ShigekiTakeuchi
at 2007-07-17 11:52
x
GRFさん、先日は超高湿度の天候のなか来宅して頂き有難う御座いました、GRFさんには何時も驚かされるばかりです。今回の出来立てホヤホヤのCD、出だしから演奏会場の空気感を含めた楽器の生々しさに・・どうして!!??本当にOnePoint録音、以前にもコメントしましたが過去
の小生の知っているOnePoin空気感はとれているが楽器の質感、生々しさにはもうひとつ、結果としてJazz再生のKeyとなる楽器の生々しさに軍パイがあがるGRFさん御指摘の擬似ステ!?録音で録音されたMediaを聞いていましたが、今回のCDには過去の小生の見解をひっくり返すのに十分な可能性が記録されていました。一度あの音源と対峙し冷静に内容を分析したい思いです、それにしてもUnicornの理想的な位相特性
はCD登場の最大の恩恵を受けるSpeakerかも知れません、又Tannoyの他のSpeakerシステムより格段に優れた位相特性がUnitの古さを意識させないGRFさんの音に現れていることを認識させられた一日でした。ところで小生のレストランの選定申し訳御座いません、次回はまかせてください。
の小生の知っているOnePoin空気感はとれているが楽器の質感、生々しさにはもうひとつ、結果としてJazz再生のKeyとなる楽器の生々しさに軍パイがあがるGRFさん御指摘の擬似ステ!?録音で録音されたMediaを聞いていましたが、今回のCDには過去の小生の見解をひっくり返すのに十分な可能性が記録されていました。一度あの音源と対峙し冷静に内容を分析したい思いです、それにしてもUnicornの理想的な位相特性
はCD登場の最大の恩恵を受けるSpeakerかも知れません、又Tannoyの他のSpeakerシステムより格段に優れた位相特性がUnitの古さを意識させないGRFさんの音に現れていることを認識させられた一日でした。ところで小生のレストランの選定申し訳御座いません、次回はまかせてください。
Commented
by
GRFの部屋
at 2007-07-17 13:35
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こちらこそ、台風の日にお邪魔してご心配をお掛けしました。JAZZの専門家のご意見をお聞きしたく持参しましたが、無指向性のSPの特徴がいかんなく発揮されて素晴らしい音場感でした。それより驚かされたのは、LPレコードの安定感と生々しさです。マランツ7の面目躍如です。また遊びに来られてください。次回は、阿佐ヶ谷で如何でしょうか?Aさんも是非お誘い下さい。