2009年 02月 11日
はるかな舞鶴 |
福井県の敦賀市は、交通の要所ですから何時も通っているのですが、その西の若狭・小浜にはあまり行くことがありませんでした。東京から見ると京都から兵庫、鳥取、島根の日本海側は一番遠いところにあります。それでも、米子や松江には高速道路がつながっている所為かよく出かけます。中国道の三田からは、京都府の舞鶴への道も出来ていることは知っていました。それでもよほどのことがないと東京からは行くことの少ない地域です。
その舞鶴にHYさんが住んでおられます。東京に上京されるときに寄っていただきました。その時のHYさんのご感想は本ブログにも「また楽しからずや」に書いていただきました。また、ご本人のMIXIでも第一回と続けて第二回として書いていただいています。過分なお褒めをいただきこそばゆい感じですが。
HYさんは、工作が得意な方です。現在のリスニングルームも造作は全部ご自分でされています。本来は十二畳のお部屋が、娘さんの為に削りほぼ正方形のお部屋を作られました。実はオーディオ再生にはこの正方形が一番難しいようです。HYさんのご苦労はこの部屋の構造から出てきました。そして、ウィルソンオーディオのソフィアというSPが、その低音再生能力の高さから様々な辛苦!?をHYさんに課しているようです。

50HZ前後にピークがあると!その為に端から見ると涙ぐましい努力を重ねています。2000本にも及ぶ床のビス補強!壁の補強。共鳴管の天井への設置。SPの後ろへの吸収体の造作、等々です。その実行力、アイデアは全く他の追従を許せません。毎週MIXIに書かれる奮闘記は読む人の胸を打ちます。
でも、でも、どうしてそんなに50HZ付近が上昇するのでしょうか?それが私の疑問でした。愛用のSD05アンプはNFBのないタイプです。あまり部屋の影響を受けないはずです。何故か釈然としない思いを抱いていました。いつか、それも早いうちに訪問して原因の突き止めたいと。
図らずも、今回は若狭方面に行くことがありました。地図で見るとOBAMA氏で有名な小浜市をすぎると高速道路も出来ていて簡単に舞鶴まで行けそうに思えました。後からそれが5時間以上にも及ぶ寄り道となったのですが、、。
あまり長居を出来ないとのお断りを入れてとりあえず、舞鶴市に向かいました。若狭湾の大きさは予想以上で相模湾より一回り大きいのです。逗子から熱海より長い距離を走ることになりました。ようやくたどり着いたら予定より遥かに時間は掛かっており、次の予定を考えると長い時間を滞在できませんでした。

写真で拝見していた部屋の作りはすばらしくとてもご自分で作られたとは思えません。しかし、その後の補強により床はビスで埋まり、壁も補強材でオブジェのようになっていました。天井には、何カ所か穴が空き、ホルムヘルツの共鳴体で50HZの音を吸収しています。
あまり時間がないので、早速音を聴かせていただきました。何時も聴きなれたハイティンクのマーラーの4番を聴かせていただきました。良くも悪しくも、典型的なHiFi音です。高音と超低音が上昇しています。音像が肥大して低音過多になっていました。狭い部屋ですから、少しのバランスの差が大きく音像を膨らませてしまいます。どこのお宅もそうですが、左右のバランスが左によりより強く高音部を強調しています。また低音肥大気味の音を補正する為のスーパーツィーターはより低音部の音を強調しているようです。一旦スーパーツィーターを外して、低音部の強調をなくします。それによリ高音部のきつさも取れるはずです。
そのイメージを聴くと、左側が前に出て、右側が奥に引っ込んだ感じです。私の経験から行くと、左右のバランスを整え、フォーカスを揃えれば低音肥大も収まるはずです。

モノラルの音源を用意していただき、左右のバランスを聴いてみました。音像が中央部に定位せず左側に寄ります。左側のSPが少し前に来ているのでしょう。事前に音のバランスのイメージをHYさんにお話しして、SPを動かしてみました。現実にはほんの少しのことです。ほとんど合っているが故に少しのずれがよけい気になる状態でした。全く合っていなければそれはそれでいいとも言えますが、ほんの少しだけ合っていない状態が一番気になりますが、HYさんの音はまさしくその状態でした。
双眼鏡のピント合わせを行って最後の左右の差を厳密に合わされていない感じです。ピントが少しずれるが故に、音像は肥大してずれが強調されます。そのため部屋の固有の定在波が強調されて聞こえるのです。
こまかな調整で左右の差を合わせてみました。具体的には左側のSPを少し下げ、幾分外向きにして、右側のSPも内側に少しだけ向けてみました。結果、左側に寄っていた音像が中央部に寄り、音像も小さくなりました。こうなればきっとステレオのイメージも替わるはずです。HYさんに中央の席に座っていただき、聴きなれたマーラーを今一度聴いていただきました。
全く違う音が流れてきました。低音部の強調感がなくなり、音像の定位も違って聞こえます。ティンパニーも自然に鳴り始めました。SD05のボリュームを三時近くまで上げて聴いてみました。強調感が消えて自然な感じで、音楽のダイナミックレンジが大きくなります。
HYさんにも大変気に入っていただきました。調整のコツをお話しして、インシュレーターも変えて再度調整しました。自然な感じで家の音と同じイメージがしました。音楽が自然に流れることが肝心です。短い滞在でしたが、調整が出来て満足しました。HYさんの日記が来襲として書かれていました。私はゴジラではありませんが(笑)でもゴジラがいると若狭湾は確実に狙われますね、、。

廊下に置いてある、沢山のクラシックレコードの整理の仕方や量にクラシックがお好きな様子が分かります。部屋中の工作の跡やそれをリカバリーする技術は素人離れしています。
時間がなかったのですが、何時また来れるか解らないので、引き揚げ船の付いた桟橋跡まで寄り道をして、記念館を見学しました。シベリア抑留のご苦労が展示されていて、感銘を受けました。
舞鶴に戻ってこられてからも、日本中の故郷にどれだけの苦労をされて帰られたのでしょうか?敦賀に戻る時間の長さにもそのことを痛感しました。
その舞鶴にHYさんが住んでおられます。東京に上京されるときに寄っていただきました。その時のHYさんのご感想は本ブログにも「また楽しからずや」に書いていただきました。また、ご本人のMIXIでも第一回と続けて第二回として書いていただいています。過分なお褒めをいただきこそばゆい感じですが。
HYさんは、工作が得意な方です。現在のリスニングルームも造作は全部ご自分でされています。本来は十二畳のお部屋が、娘さんの為に削りほぼ正方形のお部屋を作られました。実はオーディオ再生にはこの正方形が一番難しいようです。HYさんのご苦労はこの部屋の構造から出てきました。そして、ウィルソンオーディオのソフィアというSPが、その低音再生能力の高さから様々な辛苦!?をHYさんに課しているようです。

でも、でも、どうしてそんなに50HZ付近が上昇するのでしょうか?それが私の疑問でした。愛用のSD05アンプはNFBのないタイプです。あまり部屋の影響を受けないはずです。何故か釈然としない思いを抱いていました。いつか、それも早いうちに訪問して原因の突き止めたいと。
図らずも、今回は若狭方面に行くことがありました。地図で見るとOBAMA氏で有名な小浜市をすぎると高速道路も出来ていて簡単に舞鶴まで行けそうに思えました。後からそれが5時間以上にも及ぶ寄り道となったのですが、、。
あまり長居を出来ないとのお断りを入れてとりあえず、舞鶴市に向かいました。若狭湾の大きさは予想以上で相模湾より一回り大きいのです。逗子から熱海より長い距離を走ることになりました。ようやくたどり着いたら予定より遥かに時間は掛かっており、次の予定を考えると長い時間を滞在できませんでした。

あまり時間がないので、早速音を聴かせていただきました。何時も聴きなれたハイティンクのマーラーの4番を聴かせていただきました。良くも悪しくも、典型的なHiFi音です。高音と超低音が上昇しています。音像が肥大して低音過多になっていました。狭い部屋ですから、少しのバランスの差が大きく音像を膨らませてしまいます。どこのお宅もそうですが、左右のバランスが左によりより強く高音部を強調しています。また低音肥大気味の音を補正する為のスーパーツィーターはより低音部の音を強調しているようです。一旦スーパーツィーターを外して、低音部の強調をなくします。それによリ高音部のきつさも取れるはずです。
そのイメージを聴くと、左側が前に出て、右側が奥に引っ込んだ感じです。私の経験から行くと、左右のバランスを整え、フォーカスを揃えれば低音肥大も収まるはずです。

双眼鏡のピント合わせを行って最後の左右の差を厳密に合わされていない感じです。ピントが少しずれるが故に、音像は肥大してずれが強調されます。そのため部屋の固有の定在波が強調されて聞こえるのです。
こまかな調整で左右の差を合わせてみました。具体的には左側のSPを少し下げ、幾分外向きにして、右側のSPも内側に少しだけ向けてみました。結果、左側に寄っていた音像が中央部に寄り、音像も小さくなりました。こうなればきっとステレオのイメージも替わるはずです。HYさんに中央の席に座っていただき、聴きなれたマーラーを今一度聴いていただきました。
全く違う音が流れてきました。低音部の強調感がなくなり、音像の定位も違って聞こえます。ティンパニーも自然に鳴り始めました。SD05のボリュームを三時近くまで上げて聴いてみました。強調感が消えて自然な感じで、音楽のダイナミックレンジが大きくなります。
HYさんにも大変気に入っていただきました。調整のコツをお話しして、インシュレーターも変えて再度調整しました。自然な感じで家の音と同じイメージがしました。音楽が自然に流れることが肝心です。短い滞在でしたが、調整が出来て満足しました。HYさんの日記が来襲として書かれていました。私はゴジラではありませんが(笑)でもゴジラがいると若狭湾は確実に狙われますね、、。

廊下に置いてある、沢山のクラシックレコードの整理の仕方や量にクラシックがお好きな様子が分かります。部屋中の工作の跡やそれをリカバリーする技術は素人離れしています。
時間がなかったのですが、何時また来れるか解らないので、引き揚げ船の付いた桟橋跡まで寄り道をして、記念館を見学しました。シベリア抑留のご苦労が展示されていて、感銘を受けました。

by TANNOY-GRF
| 2009-02-11 21:39
| 旅の空
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