2009年 06月 15日
部屋との相関関係-1 |
オーディオで一番大事なのは、その部屋でいかにストレス無くSPを鳴らすかに尽きます。それがどんなに大変な事かは、諸兄がご経験されている通りです。一人で住んでいてもなかなかオーディオ中心には生活は営んではいけません。オーディオの友人達は、何故か独身の確率が高いのですが、一人で住んでいて何も気兼ねが無くても、オーディオ中心にはなかなか生活は出来ないようです。
そればかりか、妻子がおられる方は子供の優先順位が高いですから、私もそうでした、どうしても部屋の一部でオーディオを行っているということになります。小さい子供やその友達にツィーターのドームをつぶされた経験などは数多くあるのではないでしょうか。そのような環境から脱出して、オーディオの部屋を持てるのは相当恵まれた方々です。それでも応接室兼用か奥様とお子さん達のピアノと同居が普通ですね。ピアノは音が出てナンボの楽器ですから、オーディオとは相反する要素があります。弱音機ペダルを踏みっぱなしにしたり、カバーでくるんだりして苦労されているようです。私もそうでした。
ご理解のある奥様に恵まれるのがオーディオに成功される近道でもあります。そのうち、部屋に閉じこもって同じ音楽を何回も聴いている変人の旦那だと認識してくれれば大成功です。自らの部屋で好きな事が出来るほどの自由はありません。不自由にすることが刑務所の目的の一つですが、音楽が聴けない不自由さはとても苦痛ですね。限られた本でも読めれば、相当の自由度がありますが、良い音で音楽が聴けない環境では、自由を奪われたようになります。
運良くご自由になれてご自分の部屋を確保されてから、本当は真の自由がどんなに困難かを知ることになります。何をどうして良いか解らない方々は、専門の本を読まれたりその道の先輩に聴いたりします。私もそうでした。私たちの時代は恵まれていると思います。戦後何も無かった時代からスタートできたからです。誰もが貧乏だったし、まだステレオも無い時代でした。オーディオをするにも、金がないから当然見よう見まねで自作するしかありませんでした。
私は、幸いにも父が電気関係の専門家だったので、小学生からラジオの製作を始める事が出来ました。秋葉原のジャンク屋に連れられて行き、中古のST管(300Bみたいな真空管です)を探し、バリコン(半円形のアルミの板が重なり合う部品です)を選び、Uの字の形のマグネットが付いたスピーカーを探した憶えがあります。万世橋の交通博物館に連れて行ってもらった帰りだったと思います。万世橋の下の露天商や秋葉原駅近くの小さなお店が並んでいる辺りでした。
それから50年以上、仕事が忙しく地方の出張が続いていても日曜日に秋葉原の街を歩くと心が落ちつきました。それも青果市場あとの駐車場のところで記憶が途絶えました。新しく線路が通り街がすっかり変わってからは、秋葉原の街に出かけなくなりました。行ってもお茶の水寄りのエリアだけで、駅の方には全く足を向けていません。白物家電は秋葉原より安い店が郊外に出来てしまいましたし、安売りのMac屋さんも無くなり、ゲームばかりでは漫画やコミック系には興味がないおじさんは行く必然性が無くなったのです。凄い喪失感です。古い友人と家族を亡くしたような、時代に取り残されて行くとはこういう事かと実感できました。
いつからオーディオは雑誌を見て人の言う事だけを聞いて、自分で判断できない趣味になってしまったのでしょう。いつから、本体より高いアクセサリーがオーディオの主流になってしまったのでしょう。昔から高級オーディオが高級でした。いつの時代にも高値の花はあるものですが、それが、スポーツカーよりも高い時代になってしまったのでしょうか?
インターネットの普及で、人々が雑誌離れをしているのは事実です。コンピューター時代のオーディオは、プリント基板に部品を実装する専用機械が無ければ組み立ても難しい時代に変わってきました。いきおい自分で触れるアンプ製作は真空管に戻って行きます。真空管は見るからにロマンの固まりです。灯をともせば赤や青の光で輝いています。熱を大量に発生するのも贅沢な感じがして素敵です。もっとも嵩じるとクーラー代が嵩むのが難点ですが。
オーディオマニアのお宅に伺って、電線が沢山転がっていないお宅はありません。常に何かの変化大部分はあまり変わらないのだけど、何かの変化と向上を求めて、また常にご自分の音に満足せずに新しい機器を探しています。変わる事こそが大事だとばかり。気がつくと、どうした事か何十年も前のトーキー時代の機器に囲まれていたります。囲まれていなくても何か昔の機器を使っていたりします。何百万単位で、時には何千万単位で散財してようやくたどり着くところが、我々の時代のその前の時代の機器だとすると、まるで人生みたいにただ本家帰りをする為に営々と消費を繰り返していることになります。
そんな時、私はフィードバックの無い新しい技術で、昔からの困難を解決したアンプに出会う事が出来ました。最先端技術を駆使して、また大企業の仲間のバックアップもあり、ようやく完成した理想的なアンプに巡り会い、ようやく50年来の夢が実現し始めたのです。すなわち部屋の影響ではアンプの性能が左右されないという理想の一端にたどり着いたのです。以前にもこの話は何度もしました。仕事で記録を録っている子には、同じ事を何度も話すようになったと指摘されましたが、繰り返し伝えて行く事により、その立場に至ったときにようやく解る事も多いのです。
部屋の影響を受けないアンプとは、スピーカーが部屋の中でマイクになって生ずる起電力の影響を受けないという事です。NFB(ネガティーブ・フィード・バック)の影響を受けないという事は、初めてスピーカーが受け取った音楽信号だけを変換するという事です。自らが、反対側のSPが部屋の反射で発生した信号をNFBを通してアンプの最前段まで持ち帰らずに、事前に修正せず入力された信号に忠実に再生するという事が出来るようになった画期的な出来事なのです。
真空管では、無帰還のアンプが音が良いと言われています。トランジスタでは必須のフィードバック技術・NC旋盤では欠かせないフィードバック技術が、オーディオでは入力に忠実でない音を何時も作っているのです。それが部屋の影響の問題点です。常に音を制御している訳です。部屋のどこにスピーカーが置かれているか、再生音に多大な影響を及ぼしているのです。
音が固い、高音がきつい、音像の定位が定まらない、低音が過剰だ、バランスが悪い、それらの大部分がNFB技術から来ているとしたら大きな落とし穴ですね。その状況で、正確な位置にSPをセッティングするのは、トレーラー車のバック運転と同じぐらい高度な技術を必要とします。NFBの無い、色づけの少ないアンプは世界中探しても数えるほどしかありません。
殆どのSPは、フィードバックされるのを前提で作ってありますから、数十年以前のヴィンテージスピーカー以外は、今度は低音過剰になって聴こえます。部屋の定在波の影響をまともに受けるから、過剰になるのです。その反対に部屋の定在波が打ち消す帯域は無くなります。要するに全く一から考え方を変えなくては行けないのです。私はメインSPが、50年以上前のタンノイだったから良かったともいます。SD05を導入当時のメインSPだったDYNAUDIOのConsequenceはいまだに傍らで寝ていますが、、、。
それでもSPを部屋のどこに置くかはとても重要な事です。音の調整の中で、一番音が変わります。高価なアクセサリーよりも遥かに大きな変化です。言い換えると、お金は掛けなくても何百万円/時には何千万円ぶんの変化が、少しの努力で可能だと言う事ですね。
長くなりました、この続きはまた、、、。
そればかりか、妻子がおられる方は子供の優先順位が高いですから、私もそうでした、どうしても部屋の一部でオーディオを行っているということになります。小さい子供やその友達にツィーターのドームをつぶされた経験などは数多くあるのではないでしょうか。そのような環境から脱出して、オーディオの部屋を持てるのは相当恵まれた方々です。それでも応接室兼用か奥様とお子さん達のピアノと同居が普通ですね。ピアノは音が出てナンボの楽器ですから、オーディオとは相反する要素があります。弱音機ペダルを踏みっぱなしにしたり、カバーでくるんだりして苦労されているようです。私もそうでした。
ご理解のある奥様に恵まれるのがオーディオに成功される近道でもあります。そのうち、部屋に閉じこもって同じ音楽を何回も聴いている変人の旦那だと認識してくれれば大成功です。自らの部屋で好きな事が出来るほどの自由はありません。不自由にすることが刑務所の目的の一つですが、音楽が聴けない不自由さはとても苦痛ですね。限られた本でも読めれば、相当の自由度がありますが、良い音で音楽が聴けない環境では、自由を奪われたようになります。
運良くご自由になれてご自分の部屋を確保されてから、本当は真の自由がどんなに困難かを知ることになります。何をどうして良いか解らない方々は、専門の本を読まれたりその道の先輩に聴いたりします。私もそうでした。私たちの時代は恵まれていると思います。戦後何も無かった時代からスタートできたからです。誰もが貧乏だったし、まだステレオも無い時代でした。オーディオをするにも、金がないから当然見よう見まねで自作するしかありませんでした。
私は、幸いにも父が電気関係の専門家だったので、小学生からラジオの製作を始める事が出来ました。秋葉原のジャンク屋に連れられて行き、中古のST管(300Bみたいな真空管です)を探し、バリコン(半円形のアルミの板が重なり合う部品です)を選び、Uの字の形のマグネットが付いたスピーカーを探した憶えがあります。万世橋の交通博物館に連れて行ってもらった帰りだったと思います。万世橋の下の露天商や秋葉原駅近くの小さなお店が並んでいる辺りでした。
それから50年以上、仕事が忙しく地方の出張が続いていても日曜日に秋葉原の街を歩くと心が落ちつきました。それも青果市場あとの駐車場のところで記憶が途絶えました。新しく線路が通り街がすっかり変わってからは、秋葉原の街に出かけなくなりました。行ってもお茶の水寄りのエリアだけで、駅の方には全く足を向けていません。白物家電は秋葉原より安い店が郊外に出来てしまいましたし、安売りのMac屋さんも無くなり、ゲームばかりでは漫画やコミック系には興味がないおじさんは行く必然性が無くなったのです。凄い喪失感です。古い友人と家族を亡くしたような、時代に取り残されて行くとはこういう事かと実感できました。
いつからオーディオは雑誌を見て人の言う事だけを聞いて、自分で判断できない趣味になってしまったのでしょう。いつから、本体より高いアクセサリーがオーディオの主流になってしまったのでしょう。昔から高級オーディオが高級でした。いつの時代にも高値の花はあるものですが、それが、スポーツカーよりも高い時代になってしまったのでしょうか?
インターネットの普及で、人々が雑誌離れをしているのは事実です。コンピューター時代のオーディオは、プリント基板に部品を実装する専用機械が無ければ組み立ても難しい時代に変わってきました。いきおい自分で触れるアンプ製作は真空管に戻って行きます。真空管は見るからにロマンの固まりです。灯をともせば赤や青の光で輝いています。熱を大量に発生するのも贅沢な感じがして素敵です。もっとも嵩じるとクーラー代が嵩むのが難点ですが。
オーディオマニアのお宅に伺って、電線が沢山転がっていないお宅はありません。常に何かの変化大部分はあまり変わらないのだけど、何かの変化と向上を求めて、また常にご自分の音に満足せずに新しい機器を探しています。変わる事こそが大事だとばかり。気がつくと、どうした事か何十年も前のトーキー時代の機器に囲まれていたります。囲まれていなくても何か昔の機器を使っていたりします。何百万単位で、時には何千万単位で散財してようやくたどり着くところが、我々の時代のその前の時代の機器だとすると、まるで人生みたいにただ本家帰りをする為に営々と消費を繰り返していることになります。
そんな時、私はフィードバックの無い新しい技術で、昔からの困難を解決したアンプに出会う事が出来ました。最先端技術を駆使して、また大企業の仲間のバックアップもあり、ようやく完成した理想的なアンプに巡り会い、ようやく50年来の夢が実現し始めたのです。すなわち部屋の影響ではアンプの性能が左右されないという理想の一端にたどり着いたのです。以前にもこの話は何度もしました。仕事で記録を録っている子には、同じ事を何度も話すようになったと指摘されましたが、繰り返し伝えて行く事により、その立場に至ったときにようやく解る事も多いのです。
部屋の影響を受けないアンプとは、スピーカーが部屋の中でマイクになって生ずる起電力の影響を受けないという事です。NFB(ネガティーブ・フィード・バック)の影響を受けないという事は、初めてスピーカーが受け取った音楽信号だけを変換するという事です。自らが、反対側のSPが部屋の反射で発生した信号をNFBを通してアンプの最前段まで持ち帰らずに、事前に修正せず入力された信号に忠実に再生するという事が出来るようになった画期的な出来事なのです。
真空管では、無帰還のアンプが音が良いと言われています。トランジスタでは必須のフィードバック技術・NC旋盤では欠かせないフィードバック技術が、オーディオでは入力に忠実でない音を何時も作っているのです。それが部屋の影響の問題点です。常に音を制御している訳です。部屋のどこにスピーカーが置かれているか、再生音に多大な影響を及ぼしているのです。
音が固い、高音がきつい、音像の定位が定まらない、低音が過剰だ、バランスが悪い、それらの大部分がNFB技術から来ているとしたら大きな落とし穴ですね。その状況で、正確な位置にSPをセッティングするのは、トレーラー車のバック運転と同じぐらい高度な技術を必要とします。NFBの無い、色づけの少ないアンプは世界中探しても数えるほどしかありません。
殆どのSPは、フィードバックされるのを前提で作ってありますから、数十年以前のヴィンテージスピーカー以外は、今度は低音過剰になって聴こえます。部屋の定在波の影響をまともに受けるから、過剰になるのです。その反対に部屋の定在波が打ち消す帯域は無くなります。要するに全く一から考え方を変えなくては行けないのです。私はメインSPが、50年以上前のタンノイだったから良かったともいます。SD05を導入当時のメインSPだったDYNAUDIOのConsequenceはいまだに傍らで寝ていますが、、、。
それでもSPを部屋のどこに置くかはとても重要な事です。音の調整の中で、一番音が変わります。高価なアクセサリーよりも遥かに大きな変化です。言い換えると、お金は掛けなくても何百万円/時には何千万円ぶんの変化が、少しの努力で可能だと言う事ですね。
長くなりました、この続きはまた、、、。
by TANNOY-GRF
| 2009-06-15 07:06
| オーディオ雑感
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