2012年 06月 11日
食は広州にあり? |
香港は、仕事柄年に何回か出かけていますが、中国側に200キロ入った、広東省の省都の広州には今まで行くチャンスがありませんでした。広州は、北京、上海、につぐ中国第四位の大きな街ですが、その他の都市、北京・上海・重慶、そして香港と比べると、歴史的にはそれほど知られていませんが、古くからの交通の要所であり、南中国を代表する大都市です。都市近郊に住む人口は1300万人、人口の数では、他の都市より少ないのですが、総生産額は、香港についで中国第二位の工業・商業都市です。
街も、比較的にきれいで、学生が多い所為もありますが、圧倒的に若い人達で構成されている未来のある街です。その点が、北京、上海の成熟してしまった都市と大きな違いです。空港からは約50キロ離れていますが、ひとたび市内に入ると、街の大きさに驚きます。ほとんどが、中層から高層のビルで、人口密度は、日本の10倍ぐらい高いように思いました。季節は、モンスーンにおよる梅雨が始まる頃で、とても蒸し暑く、外で一歩歩くと汗びっしょりになります。反対に建物の中は冷房が効きすぎるぐらい効いていて、その寒暖の差で、参るのは香港と同じです。大河が幾本にも分かれて流れ、海に繋がってきます。大陸の大河は、大きな船が遡上してくるので、内陸に入った上海、南京と同じように、海運を中心に発展してきているのです。
訪れた展示会場は、先月訪れたフランクフルトのMesseをさらに大きくしたようで、一列歩くだけで、約1キロ近く歩きます。会場を満遍なく見ると、一日で十数キロ歩くことになります。その大きな会場が、上下に二つありました。反対側は、別の展示会を開催しており、出展者が一斉に帰る夕方の混雑は、まるでラッシュアワーの池袋駅のようでした。会場で歩き回って足が棒のようになるのを文字通り体験しました。ホテルに帰って、バスタブに浸かってマッサージしましたが、追いつくような距離ではありません。本気で見たら、一週間かかるでしょうね。隣は足マッサージ屋さんでしたが、一度、やって強くもまれて、大変痛い目に遭ってから、遠慮しています。同僚は行ったようですが。
中国の展示会で驚くのは、その出展者の多さ、小さな会社の多さ、その独立心の旺盛なところは、まったく日本人と違っていて、面白いほどです。日本の若者に一番欠けている、自分で自分の可能性を最大限に挑戦する意欲と気持ちが漲っていて、とても考えさせられました。要するに、生きるのに必死だと言うことです。ハングリーなのですね。あれだけの人の中で、競争に打ち勝って行くには、人より大きな野心が必要だと言うことです。日本の若者もこの閉塞感を飛び出して、自分を磨いていけばいくらでも、勝機はあると思います。成長期とは、何時も挑戦から生まれるのですから。
会場を見ているうちに気がついた事があります。日本の展示会に来る人は、ほとんど、50代〜60代の人達ですが、広州の展示会は、出展者も見学客も皆、若い人達で、案内のしっかりしているお姉さんは、みな経営者でした。このまま行くと、格差はどんどん広がりますね。アメリカは、中国に出していた生産拠点を必死に、日本にもどして雇用の拡大をはじめました。日本も、技術の流失を防いで、今まで以上の生産をしていかなければなりません。少しでも、曲がったキュウリは市場に出せないような、間違った規格を作らずに、皆が、少しずつ譲り合う、ワークシェアのやり方を早く導入しなければ、本当に社会が崩壊してしまいます。その現況を作っているのが、学歴社会と役人の度し難いエリート意識です。それと同じ構造は、大企業の本社の人間に多く見られます。間違った判断しかできない者ほど、身近に置いて、ライバルを潰す構造が、日本の大企業病の根底にあります。藤沢周平の海原藩のお家騒動とまったく同じ構造が、今でもまかり通っているのです。福島の問題に対する政府の対応を見ていると、悪家老にお家を乗っ取られていく構造とまったく同じですね。
三国志の昔から、水滸伝のような話が、ゴロゴロあったのが、中国の歴史です。その中から、たくましく生きてきた祖先だけが、今いるのでしょう。北京語と広東語を自由に操れる、冒険者が出てきて欲しいです。いつの世も、前を見て、突っ込んでいかなければ、何ごともなしません。家に引っ込んでばかりいて、人の作ったゲームや映画や高級オーディオに憧れている閑などは本当はないのです。
そうそう、食は広州にありといて、何にも書いていませんが、味は薄いけど、うまみはしっかり付いていて、何よりも野菜が新鮮でした。香港と同じはずなのですが、だいぶ素材がいいように感じました。こちらの方は、また来年再度挑戦ですね。
街も、比較的にきれいで、学生が多い所為もありますが、圧倒的に若い人達で構成されている未来のある街です。その点が、北京、上海の成熟してしまった都市と大きな違いです。空港からは約50キロ離れていますが、ひとたび市内に入ると、街の大きさに驚きます。ほとんどが、中層から高層のビルで、人口密度は、日本の10倍ぐらい高いように思いました。季節は、モンスーンにおよる梅雨が始まる頃で、とても蒸し暑く、外で一歩歩くと汗びっしょりになります。反対に建物の中は冷房が効きすぎるぐらい効いていて、その寒暖の差で、参るのは香港と同じです。大河が幾本にも分かれて流れ、海に繋がってきます。大陸の大河は、大きな船が遡上してくるので、内陸に入った上海、南京と同じように、海運を中心に発展してきているのです。
訪れた展示会場は、先月訪れたフランクフルトのMesseをさらに大きくしたようで、一列歩くだけで、約1キロ近く歩きます。会場を満遍なく見ると、一日で十数キロ歩くことになります。その大きな会場が、上下に二つありました。反対側は、別の展示会を開催しており、出展者が一斉に帰る夕方の混雑は、まるでラッシュアワーの池袋駅のようでした。会場で歩き回って足が棒のようになるのを文字通り体験しました。ホテルに帰って、バスタブに浸かってマッサージしましたが、追いつくような距離ではありません。本気で見たら、一週間かかるでしょうね。隣は足マッサージ屋さんでしたが、一度、やって強くもまれて、大変痛い目に遭ってから、遠慮しています。同僚は行ったようですが。
中国の展示会で驚くのは、その出展者の多さ、小さな会社の多さ、その独立心の旺盛なところは、まったく日本人と違っていて、面白いほどです。日本の若者に一番欠けている、自分で自分の可能性を最大限に挑戦する意欲と気持ちが漲っていて、とても考えさせられました。要するに、生きるのに必死だと言うことです。ハングリーなのですね。あれだけの人の中で、競争に打ち勝って行くには、人より大きな野心が必要だと言うことです。日本の若者もこの閉塞感を飛び出して、自分を磨いていけばいくらでも、勝機はあると思います。成長期とは、何時も挑戦から生まれるのですから。
会場を見ているうちに気がついた事があります。日本の展示会に来る人は、ほとんど、50代〜60代の人達ですが、広州の展示会は、出展者も見学客も皆、若い人達で、案内のしっかりしているお姉さんは、みな経営者でした。このまま行くと、格差はどんどん広がりますね。アメリカは、中国に出していた生産拠点を必死に、日本にもどして雇用の拡大をはじめました。日本も、技術の流失を防いで、今まで以上の生産をしていかなければなりません。少しでも、曲がったキュウリは市場に出せないような、間違った規格を作らずに、皆が、少しずつ譲り合う、ワークシェアのやり方を早く導入しなければ、本当に社会が崩壊してしまいます。その現況を作っているのが、学歴社会と役人の度し難いエリート意識です。それと同じ構造は、大企業の本社の人間に多く見られます。間違った判断しかできない者ほど、身近に置いて、ライバルを潰す構造が、日本の大企業病の根底にあります。藤沢周平の海原藩のお家騒動とまったく同じ構造が、今でもまかり通っているのです。福島の問題に対する政府の対応を見ていると、悪家老にお家を乗っ取られていく構造とまったく同じですね。
三国志の昔から、水滸伝のような話が、ゴロゴロあったのが、中国の歴史です。その中から、たくましく生きてきた祖先だけが、今いるのでしょう。北京語と広東語を自由に操れる、冒険者が出てきて欲しいです。いつの世も、前を見て、突っ込んでいかなければ、何ごともなしません。家に引っ込んでばかりいて、人の作ったゲームや映画や高級オーディオに憧れている閑などは本当はないのです。
そうそう、食は広州にありといて、何にも書いていませんが、味は薄いけど、うまみはしっかり付いていて、何よりも野菜が新鮮でした。香港と同じはずなのですが、だいぶ素材がいいように感じました。こちらの方は、また来年再度挑戦ですね。
by TANNOY-GRF
| 2012-06-11 22:06
| 旅の空
|
Comments(2)
Commented
by
(Y)
at 2012-06-12 01:05
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キュウリはちゃんと育てるとまっすぐに育ちます。まっすぐに育った極めて自然なキュウリは不自然と排除してきたのが、日本のゆがんだ「自然観」に基づいた市場主義・顧客満足主義です。裏の裏が表になったり裏になったり、本当のことが嘘になり嘘がままことになりで、コンプリケイテッドの一言に尽きます。何のために一生懸命「改善」してきたのか、憂鬱になる今日この頃です。
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by
GRF
at 2012-06-12 23:12
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>何のために一生懸命「改善」してきたのか、憂鬱になる今日この頃です。
目的を失い、誇りも失い、政府の嘘がはびこる世の中で、若者は何を信じていけばいいのでしょうか?
目的を失い、誇りも失い、政府の嘘がはびこる世の中で、若者は何を信じていけばいいのでしょうか?