2012年 06月 19日
生まれ変わったユニコーン |
事の始まりは、五月末のホワイトアスパラガスの会でした。以前、German Physiksを輸入されていた会社の方とその会で、同席することが出来ました。その後を引き継いだ会社も昨年の末で、扱いを止めたので、ユニットの張り替えや交換はどうすればいいのか、お訊きしました。代理店が無い以上、製造メーカーに直接問い合わせしてして頂けませんか、と言うことでした。
しばらくして、メールでドイツに問い合わせをすると、コーンの張り替えには二つの方法があると言われました。一つは、現在使っているユニットを、指示書に基づいて外して頂き、それをドイツに送って貰えれば、張り替えをして送り返すそうです。時間は掛かりますが、一番経済的な方法であると言われました。その間は、当然聴くことが出来ません。
今ひとつの方法は、今一組新しいユニットを購入して頂き、交換をしてから、旧いユニットを送り返して頂く方法です。新しいユニットを購入しなければなりませんが、この場合は、特別価格が適用できますから、それほどのご負担増にはなりません。旧いユニットは修理されても、そのままでも構わないわけです。でも、そのままというわけにも行きませんから、結局修理には出すのですので、新しいユニット代と張り替え代の二重に掛かることになります。しかし、即交換が出来ますから、不便さは生じません。
結局、新しいユニットを送って頂くことになりました。私のユニコーンは、日本に最初に輸入されたロットの製品なので、もう、10年以上は経っています。前の持ち主の小さなお子さんが触った跡も、チタンの薄い膜に残っています。加えて、エッジが経年変化で、硬化して部分的にひび割れしてきていたからです。中古で購入する時も、ユニット交換を前提で、安く譲って頂いた経緯があるので、何時かは、交換を行わなくてはと思っていました。
先日、UNICORNさんとバッグロードホーンの動作のことを話していましたが、家のユニコーンがUNICORNさんのところと比べて、低音の迫力が弱いのと、高域の伸びが違うのは、やはりくたびれたユニットの所為ではと思っていました。UNICORNさんのところのSPは元気が良いのです。また、どちらかと色の濃い方に調整されていますから、アナログの色の再現性に優れ、どなたもあの素晴らしい音に魅了されるわけですね。その一番良い例が、私自身です。UNICORNさんのところで魅了され、Aさんのところで追い打ちを掛けられました。ほぼ、一年間探したあげく、偶然手に入れることが出来たのです。
僥倖でした。「求めよ、さらば開かれん」です。どんなに良いと思っても、先方から来るわけではありません。棚からぼた餅も、落ちるところにいなければ、落ちては来ないのです。犬も歩けば棒に当たるも歩かないことには、あたるわけがないからです。オーディオに限りませんが、販売店から、専門雑誌から、幸せが来るように思っているのでは、それこそ、宣伝している相手の思うつぼですね。
梱包はこのように二重で衝撃から守られています。
中を空けると上カバーも二重に保護されていました。ちなみにこの内側の箱は、上下反対に入っています。重いマグネットを下の方にして安定させるためです。
箱から取り出してみるとこの様な感じです。交換作業の最後まで、この保護用のヴィニールは外せません。
外しながら結線を外します。作業前にしっかりと作業マニュアルを読んでおくことが必要です。
旧いユニットは、きつく張り付いていました。この様にくっついているときは外すのに工夫が必要です。ベアリング交換や機械の部品交換の経験が生きました。そんなには苦労せず、この様にきれいに外れました。
それから新しいユニットを外します。上カバーは外して作業します。結線をはめて、慎重に均一にボルトを閉めていきます。
取り付け終わって、すぐに音出ししてみました。
驚きました!
エージングが終わっていないから、きつい音がするだろうと覚悟していました。しかし、まったく別物の音です。低音の応答がまったく違います。切れ味が良く、重厚な低音が楽々と鳴るのです。余りの差に呆然としたぐらいです。
確かに、高音は少しきついかもしれません。でもUNICORNさんのお宅で鳴っていて、家で出なかった切れ味と、ダイナミックレンジがいっぺんに出現しました。ここまで違うとまるで別物の音ですね。
二、三枚聞き慣れたCDを掛けてみました。
なんと言うことでしょう(笑)!
まったく別物の音がします。参りました。今まで何を聴いてきたのだ?と言うぐらいの衝撃です。
家で、今までユニコーンをお聴きになられた方々は、電車代払っても今一度聴きに来てください(笑)。そのぐらいの衝撃ですね。German Physiksに早速、交換の報告と、音の大きな差を連絡すると言うと、良かったですと!従来のモデルとは、マグネットが変わっているそうです。より強力な磁石に替わり、新しいチタンのコーンにすることで、この音が出現したのです。分割運動で、360度音を放射しているので、ユニットの変わりようが直接音に出て来るのですね。
今週はUNICORNさんもお出でになられます。早速聴いていただき、ご感想を頂きたいものです。この後、エージングが進んで、高域が今少し柔らかくなってくると行ったどの様な音に変わっていくのか、大変楽しみになりました。
夜になって、久しぶりにSD05を繋いでみました。低域はどこまでも伸びて見事なものです。広がりと定位は、SD05の独壇場です。音を絞っても音場が変わりません。クラシックを聴かれる人に、是非、お薦めしたいですね。まだ本気で探せば出てきますから。
しばらくして、メールでドイツに問い合わせをすると、コーンの張り替えには二つの方法があると言われました。一つは、現在使っているユニットを、指示書に基づいて外して頂き、それをドイツに送って貰えれば、張り替えをして送り返すそうです。時間は掛かりますが、一番経済的な方法であると言われました。その間は、当然聴くことが出来ません。
今ひとつの方法は、今一組新しいユニットを購入して頂き、交換をしてから、旧いユニットを送り返して頂く方法です。新しいユニットを購入しなければなりませんが、この場合は、特別価格が適用できますから、それほどのご負担増にはなりません。旧いユニットは修理されても、そのままでも構わないわけです。でも、そのままというわけにも行きませんから、結局修理には出すのですので、新しいユニット代と張り替え代の二重に掛かることになります。しかし、即交換が出来ますから、不便さは生じません。
結局、新しいユニットを送って頂くことになりました。私のユニコーンは、日本に最初に輸入されたロットの製品なので、もう、10年以上は経っています。前の持ち主の小さなお子さんが触った跡も、チタンの薄い膜に残っています。加えて、エッジが経年変化で、硬化して部分的にひび割れしてきていたからです。中古で購入する時も、ユニット交換を前提で、安く譲って頂いた経緯があるので、何時かは、交換を行わなくてはと思っていました。
先日、UNICORNさんとバッグロードホーンの動作のことを話していましたが、家のユニコーンがUNICORNさんのところと比べて、低音の迫力が弱いのと、高域の伸びが違うのは、やはりくたびれたユニットの所為ではと思っていました。UNICORNさんのところのSPは元気が良いのです。また、どちらかと色の濃い方に調整されていますから、アナログの色の再現性に優れ、どなたもあの素晴らしい音に魅了されるわけですね。その一番良い例が、私自身です。UNICORNさんのところで魅了され、Aさんのところで追い打ちを掛けられました。ほぼ、一年間探したあげく、偶然手に入れることが出来たのです。
僥倖でした。「求めよ、さらば開かれん」です。どんなに良いと思っても、先方から来るわけではありません。棚からぼた餅も、落ちるところにいなければ、落ちては来ないのです。犬も歩けば棒に当たるも歩かないことには、あたるわけがないからです。オーディオに限りませんが、販売店から、専門雑誌から、幸せが来るように思っているのでは、それこそ、宣伝している相手の思うつぼですね。
梱包はこのように二重で衝撃から守られています。
中を空けると上カバーも二重に保護されていました。ちなみにこの内側の箱は、上下反対に入っています。重いマグネットを下の方にして安定させるためです。
箱から取り出してみるとこの様な感じです。交換作業の最後まで、この保護用のヴィニールは外せません。
外しながら結線を外します。作業前にしっかりと作業マニュアルを読んでおくことが必要です。
旧いユニットは、きつく張り付いていました。この様にくっついているときは外すのに工夫が必要です。ベアリング交換や機械の部品交換の経験が生きました。そんなには苦労せず、この様にきれいに外れました。
それから新しいユニットを外します。上カバーは外して作業します。結線をはめて、慎重に均一にボルトを閉めていきます。
取り付け終わって、すぐに音出ししてみました。
驚きました!
エージングが終わっていないから、きつい音がするだろうと覚悟していました。しかし、まったく別物の音です。低音の応答がまったく違います。切れ味が良く、重厚な低音が楽々と鳴るのです。余りの差に呆然としたぐらいです。
確かに、高音は少しきついかもしれません。でもUNICORNさんのお宅で鳴っていて、家で出なかった切れ味と、ダイナミックレンジがいっぺんに出現しました。ここまで違うとまるで別物の音ですね。
二、三枚聞き慣れたCDを掛けてみました。
なんと言うことでしょう(笑)!
まったく別物の音がします。参りました。今まで何を聴いてきたのだ?と言うぐらいの衝撃です。
家で、今までユニコーンをお聴きになられた方々は、電車代払っても今一度聴きに来てください(笑)。そのぐらいの衝撃ですね。German Physiksに早速、交換の報告と、音の大きな差を連絡すると言うと、良かったですと!従来のモデルとは、マグネットが変わっているそうです。より強力な磁石に替わり、新しいチタンのコーンにすることで、この音が出現したのです。分割運動で、360度音を放射しているので、ユニットの変わりようが直接音に出て来るのですね。
今週はUNICORNさんもお出でになられます。早速聴いていただき、ご感想を頂きたいものです。この後、エージングが進んで、高域が今少し柔らかくなってくると行ったどの様な音に変わっていくのか、大変楽しみになりました。
夜になって、久しぶりにSD05を繋いでみました。低域はどこまでも伸びて見事なものです。広がりと定位は、SD05の独壇場です。音を絞っても音場が変わりません。クラシックを聴かれる人に、是非、お薦めしたいですね。まだ本気で探せば出てきますから。
by TANNOY-GRF
| 2012-06-19 00:27
| ユニコーン
|
Comments(9)
Commented
by
UNICORN
at 2012-06-18 23:37
x
長年のあらゆる形での鳴らし込みの結果、想像していたことが今回のユニット交換で見事的中・・・と言うところでしょうか?
小生は幸いに新品でしたので、鳴らし込みによる変化を確認出来ると同時に、楽しむことが出来たのはLuckyでした、それにしても盛大に吸音材が詰め込まれていますね!!
小生は幸いに新品でしたので、鳴らし込みによる変化を確認出来ると同時に、楽しむことが出来たのはLuckyでした、それにしても盛大に吸音材が詰め込まれていますね!!
Commented
by
GRF
at 2012-06-18 23:41
x
先方に確認したところ、音の差は、強くなったマグネットの差によるものだそうです。経年変化より、そちらの方が大きいそうです。慣らし込みはこれからですね。吸音材は入り口周辺だけでした。
SD05を繋いで気がついたのですが、真空管アンプだと、何Ωに接続するかによって、当然特性が変わってきます。このスピーカーは、公称4Ωですから、アンプも4Ω端子があればそこに繋ぐべきです。しかし、4Ω端子が無い場合は、8Ωになります。8Ωだと幾分ラウドネス効果が出るようです。家の場合は、4Ωでは柔らかすぎ、8Ωではきつくなります。中間の6Ωぐらいが良いバランスのような気がします。6Ω負荷があればの話ですが(笑)。
今日是枝さんと話をしたら、6Ωのタップがあるから、出せますよとのことでした。今度岡山に行くときに持参して直して貰うつもりです。
Commented
by
TANNOY-GRF at 2012-06-19 19:56
考えてみると、この話題で盛り上がっているのは、ユニコーンをお持ちのUNICORNさんと私だけかもしれませんね(爆)。どんなに凄い音がしていると、盛り上がっても、聞いたことが無い人は、想像も付かないでしょうし、、。
夕方から、ハイティンク・シカゴのマーラー、三番と六番を続けて聞いています。あの大太鼓が地を這い、コントラバスの低弦が唸りを上げていく、あの素晴らしい演奏が、このシングルスピーカーから出てくる不思議に、ますます酔いしれています。
夕方から、ハイティンク・シカゴのマーラー、三番と六番を続けて聞いています。あの大太鼓が地を這い、コントラバスの低弦が唸りを上げていく、あの素晴らしい演奏が、このシングルスピーカーから出てくる不思議に、ますます酔いしれています。
Commented
by
(Y)
at 2012-06-20 00:59
x
おっ! ついに交換したのですね。良い方向に変化したご様子で何よりです。僕も最初名古屋でユニコーンを聴いたときは、本当に不思議な感じがしました。見た目と出音の違いが凄かったです。ちなみに最初に聴いたのは黒いエンクロージャ(カーボンじゃないですよ)、次に今はGRFさんのところにある個体でした。
Commented
by
TANNOY-GRF at 2012-06-20 06:17
(Y)さん とうとう交換しました。私のところへ来てからも、はや四年が経ちました。このブログを始めて六年も経っているのです。片っ端から忘れていく昨今、写真付きで記録を残して置いて良かったと思っています。
その最初の黒いエンクロージャーは私も名古屋で聞きました。とてもきれいな箱で、UNICORNさんのお宅と同じ形状の安定感あるフォルムでした。
音は、まったく違います。バックロードの係り方が違うのでしょうね。密度が上がり、圧倒的な低音です。とてもシングルコーン一本でなっているとは思えません。マルチで苦労されている方に是非聴いていただきたいですね。
その最初の黒いエンクロージャーは私も名古屋で聞きました。とてもきれいな箱で、UNICORNさんのお宅と同じ形状の安定感あるフォルムでした。
音は、まったく違います。バックロードの係り方が違うのでしょうね。密度が上がり、圧倒的な低音です。とてもシングルコーン一本でなっているとは思えません。マルチで苦労されている方に是非聴いていただきたいですね。
Commented
by
椀方
at 2012-06-20 20:51
x
新幹線の車中で読んでます。
ユニット交換が期待以上だった喜びが文面から伝わりますね。
やはり、見てはいけなかったようです(笑)
ユニット交換が期待以上だった喜びが文面から伝わりますね。
やはり、見てはいけなかったようです(笑)
Commented
by
GRF
at 2012-06-20 21:09
x
ご出張お疲れ様です。見てはいけない!聞いてはいけない!話してもいけないですね。でも、今度東京に来られるときは、是非、お寄りください。