2012年 09月 03日
emm XDS1の音の変化 |
金曜日の夜に再度電源を入れて、ほぼ50時間を経過しました。予想通りと言うべきか、予想以上と言うべきか、まったく音は変わりました。こんなにも音が変わるとしたら、SHOWに展示していても二日目以降でないと本来の音が聞こえないのかも。ヘンリーさんは、オーディオショーでは、前日の夕方電源を入れてから、夜間電源が落ちないコンセントから取るようにしているそうです。それも、誰かに抜かれないようにテープでしっかりと止めると言われました。それでも、ショー最初の日は、どうしてもエージングが足りないので、あるていど大音量で、エージング用のCDを掛けるのだそうです。
寝起きの悪い装置ほど、目覚めるといい音になるようです。最初からそこそこの装置は底が浅いのかも知れません。しかし、この音の変化は驚きですね。ユニコーンのユニットの変化も相当変わりましたが、この48時間のemmの変化はそれ以上でした。この音で、比較しないと話しになりません。そして、ケーブルによる音の変化も大きく、装置に合わせた音作りが求められます。
実際の音の変化は、ボリュームの位置の変化で現れます。電源投入当初は、あまりボリュームを上げられません。それが、だんだん音を大きくしてもうるさくなります。そして、それが落ち着いてくると、今度は少し小さなボリュームでも迫力のある音がし始めるのです。ダイナミックレンジが拡大するのと、超低域の再生が変わります。大太鼓やチューバの迫力が増し、大オーケストラが目覚めます。特にシカゴのCDはとんでもない音になります。

SACD盤は、本来のダイナミックレンジを活かすためには、アンプの能力を問われることになります。ボリュームの位置も、一時間分ほど大きくします。そしてどんどんとオーケストラが大きくクレッシェンドしていく様を楽しむことになります。SACDの良さは、静かな音にあると言っても過言ではないでしょう。細かい音を摘むいで音楽が繋がっていく様が聞こえてきます。
そして、このemmの特徴は、普通の音が普通に鳴るようになることですね。どこも強調されない音です。それが、一対比較すると温和しいと評価されるのかも知れません。いわゆるHiFi調の音ではないからです。しかし、聞き込んでいくと、とても普通は出てこない音が鳴っているのに気がつくのです。
使いこなしは、難しい方でしょう。置き方やケーブルの種類の差を良く出してきます。マッチさせるまで、試行錯誤が続きます。ケーブル一つで評価が変わります。温和しいから、銀線とのマッチングも良いかもしれません。もっとも、銀線も高級品になると、いわゆる銀線ぽい音はしなくなります。柔らかな温和しい音になるのです。
このプレーヤーは、好きか嫌いかがはっきり分かれるような気がします。音の凝集力やエネルギーの明確な変化を明らかにしていくタイプではないからです。特に音のメリハリを問われるPOPS系には向きませんね。しかし、クラシックの特にオーケストラでは潮がひたひたと満ちてきて、いつの間にやら津波の奔流のように暴れ狂う、マーラーの最終楽章の大太鼓の連打などは、今まで聴いたことの無いエネルギーで、最後まで破綻無く、ダイナミックレンジを表現しきります。その点では、SACDよりCDの方が迫力があるように思えました。
限界まで潮位が上がるので、パワーアンプの能力やプリアンプのダイナミックレンジを要求されます。そして、ケーブルの質も問われてくるでしょう。マーラーの六番では、オーケストレーションの限界まで音が出たとき、大太鼓が最後の乾坤一擲の大音量を鳴らします。その音を聴いてようやく、このプレーヤーのポテンシャルが解った気がしました。それを再現する、シングルスピーカーのユニコーンの恐ろしさも同時に聴くことが出来ました。新しい、ページを開いていることは間違い有りません。これより二段階進んだと言われる、新しいセパレート型が楽しみでもあり、怖くもなってきました。
寝起きの悪い装置ほど、目覚めるといい音になるようです。最初からそこそこの装置は底が浅いのかも知れません。しかし、この音の変化は驚きですね。ユニコーンのユニットの変化も相当変わりましたが、この48時間のemmの変化はそれ以上でした。この音で、比較しないと話しになりません。そして、ケーブルによる音の変化も大きく、装置に合わせた音作りが求められます。
実際の音の変化は、ボリュームの位置の変化で現れます。電源投入当初は、あまりボリュームを上げられません。それが、だんだん音を大きくしてもうるさくなります。そして、それが落ち着いてくると、今度は少し小さなボリュームでも迫力のある音がし始めるのです。ダイナミックレンジが拡大するのと、超低域の再生が変わります。大太鼓やチューバの迫力が増し、大オーケストラが目覚めます。特にシカゴのCDはとんでもない音になります。

SACD盤は、本来のダイナミックレンジを活かすためには、アンプの能力を問われることになります。ボリュームの位置も、一時間分ほど大きくします。そしてどんどんとオーケストラが大きくクレッシェンドしていく様を楽しむことになります。SACDの良さは、静かな音にあると言っても過言ではないでしょう。細かい音を摘むいで音楽が繋がっていく様が聞こえてきます。
そして、このemmの特徴は、普通の音が普通に鳴るようになることですね。どこも強調されない音です。それが、一対比較すると温和しいと評価されるのかも知れません。いわゆるHiFi調の音ではないからです。しかし、聞き込んでいくと、とても普通は出てこない音が鳴っているのに気がつくのです。
使いこなしは、難しい方でしょう。置き方やケーブルの種類の差を良く出してきます。マッチさせるまで、試行錯誤が続きます。ケーブル一つで評価が変わります。温和しいから、銀線とのマッチングも良いかもしれません。もっとも、銀線も高級品になると、いわゆる銀線ぽい音はしなくなります。柔らかな温和しい音になるのです。
このプレーヤーは、好きか嫌いかがはっきり分かれるような気がします。音の凝集力やエネルギーの明確な変化を明らかにしていくタイプではないからです。特に音のメリハリを問われるPOPS系には向きませんね。しかし、クラシックの特にオーケストラでは潮がひたひたと満ちてきて、いつの間にやら津波の奔流のように暴れ狂う、マーラーの最終楽章の大太鼓の連打などは、今まで聴いたことの無いエネルギーで、最後まで破綻無く、ダイナミックレンジを表現しきります。その点では、SACDよりCDの方が迫力があるように思えました。
限界まで潮位が上がるので、パワーアンプの能力やプリアンプのダイナミックレンジを要求されます。そして、ケーブルの質も問われてくるでしょう。マーラーの六番では、オーケストレーションの限界まで音が出たとき、大太鼓が最後の乾坤一擲の大音量を鳴らします。その音を聴いてようやく、このプレーヤーのポテンシャルが解った気がしました。それを再現する、シングルスピーカーのユニコーンの恐ろしさも同時に聴くことが出来ました。新しい、ページを開いていることは間違い有りません。これより二段階進んだと言われる、新しいセパレート型が楽しみでもあり、怖くもなってきました。
by TANNOY-GRF
| 2012-09-03 06:42
| オーディオ雑感 CD 篇
|
Comments(3)

どんどんハイエンドの高みに登って行きますね。このCDPは確か300万円近いのでは?新しいセパレート型というのは当然これより高いでしょうからほんとに恐ろしいですね!HDM-1との比較だとどんな塩梅なのでしょう?HDM-1はきっとすっきりしすぎておとなしく聞こえるのではと想像しますけど??

人間の感覚とはおかしなもので、目標に到達すればするほど、時間やお金が掛かるようになります。そして、それが到達した高みは誰にでも解りやすい明確な差がなければなりません。工業製品でも、一品生産になると天文的な数字になります。その典型的な例がスイスの時計ですね。オーディオ機器もそれに近いものがあるのでしょう。例えば、NAGRAやSTELLAVOXのテープレコーダーなどもそうです。元は、何百万もした物を何十万で買えるようになるには、やはり年月が必要です。CDプレーヤーも例外ではありません。30年前に160万円したLH2000と同じぐらいの価値でしょうか?

出張から戻ってきて、聴いてみましたが、今回は余り印象が変わりません。当方の慣れか、行くところまで行ったのか?良く掛かるCDとそれほどでもないのが、有りますね。