2013年 05月 26日
R.GRFのユニット交換と・・・ |
土曜日の朝は、まだぐずぐずしていました。R.GRFの音に気になったことがあって、それを決行するかどうかを考えていたからです。昨日、久しぶりに繋いだR.GRFの左側の音の有る帯域で、共振が起こっていたのです。女性の声と、ピアノではっきりと解ります。経験上、SPのフレームの締めすぎか、ツイーターのダイアフラムの間に、磁石の鉄片が入り込んで、それに触っているのかもしれません。若干その左側の高域が、甘いので、ネットワークの問題も考えられます。要するに、それらの要因をひとつひとつ検証をするか、どうかをぐずぐずしていたのです。金曜日の夜のO君ときいたツィマーマンの強力なピアノと、リタ・シュトライヒとエレナ・ベルガーの高域の音でだめ押しされました。
前回、聴いたときも左側が少し歪んでいると感じていたのですが、しばらく鳴らしていないユニットにはよくあることですし、慣らし込んでいくと直ることも有るからです。しかし、今回は、そのあたりの気がかりを一掃して安心して音楽に浸れるようにしなければなりません。お客様は気がつかなくとも、自分の耳は、我慢できないからです。
意を決して、調べることにしました。まず、こんな時のために取っておいた、玄関の飾りに使っているモニター・ゴールドの入ったコーナー・ランカスターを運び上げます。小さいけどずっしりと重いのは、勿論、中に入っている15インチのユニットの所為です。電動のねじ回しを充電しているあいだにR.GRFを横倒しにして、ユニットを慎重に外します。ユニットを裸にして、まだ歪みが聞こえるかの検証です。これで聞こえなければ、ユニットの上下の向きを反対にして、ネジを締めていくだけで直ります。しかし、裸にしても、かすかに共振している音が聞こえます。これがキャビネットに伝わり、共鳴しているのでしょう。
そこで、運び上げたランカスターの裏蓋を外し、そこに付いたネットワークを裸のユニットに繋いで見ます。これで、歪みが無くなれば、ユニットではなくネットワークの問題と言うことが解ります。同じネットワークの様に見えますが、ランカスター用とGRF用では、周波数が違って聞こえます。しかし、歪みはやはり聞こえています。
仕方がありません、ユニットをばらしてみましょう。以前、HPD385は分解したことが有りますので、構造は良くわかっています。
よくある現象は、湿気が多い環境、以前の環境がどういうところだか解りませんが、英国で使っていないと湿気が心配ですね。オートグラフを使っている昨日のO君も二回ほど、同じ様な歪みに悩まされました。原因は、その頃使っていたガスストーブでした。ガスストーブからは、湿気がでます。それが部屋が冷えたとき結露して、高域のダイアフラムのボイスコイルをさびさせたのです。TEACの人がサービスに訪れたとき、直し方を拝見しました。そこで、まず考えられるのは、高域のボイスコイル回りです。慎重に分解して点検してみました。問題は有りません。そうなると、今一方のコーン紙の方のボイスコイルです。こちらは、コーン紙を外さなければ解らないので、専門家のところへ送りしか有りません。
そこで、ランカスターからユニットを外し、付け替えました。きれいなユニットです。長い間、取っておいて良かったです。勿論、もう一つ、探してペアにする夢は無くしていません。いままで、二回ほど英国で出たのですが、一回は競り負け、一回は出張中で参加できませんでした。その頃地方のホテルの遅い回線速度では、オークションの最後の瞬間に対応できませんから。ああ、そういえばその山形のホテルの、部屋の様子まで思い出しました。人の記憶は、不思議なものですね。忘れたのではなく、その記憶に辿り着く道を、消しているのでしょう。一時メモリーには限界があるし、また年齢と共に小さくなっていくからです。これは悪いことではなく、経験を積み重ねてきた年齢になると、若い頃に比べ遥かに記憶の容量が増しているからです。
おっと、ユニットの話しでした。脱線すると止めどもありません(笑)。慎重にユニットを交換して鳴らしてみると、今度は、問題なくきれいな音で鳴ります。やはり一部の音だけではなく、全体に音を濁していたのが解りますね。すっきりしすぎているぐらいです。でも、鳴らしていけば、馴染むでしょう。こちらのユニットだって10年近く鳴らしていないのですから。透明度が上がると、解像度が増し、反対に柔らかい音が聞こえてきます。昨日は、バックロードホーンの威力を発揮していましたが、今日は、それに繊細な、柔らかな音がしてきました。満足です。外したユニットは専門家に分解調整をして貰いましょう。
すっかり満足して、いろいろのCDを聴き比べていました。そこへ、郵便配達の人が英国からの荷物を持って来ました。すると、久しぶりに課税の対象になっていました。本来なら常に輸入消費税がかかるのですが、小さな荷物や少額の場合は、掛かりません。今回は、少し大きめな荷物だったし、金額も二万円を超す価格だったので、課税されたのでしょう。仕方がありません。しかし、この5%が8%、10%・・・17%とヨーロッパ並みに上がってくると、CDも贅沢品になってしまうのですね。
RCOのLIVE盤の買い損ねていた盤と、ABBADOの41枚組交響曲全集でした。モーツァルトとハイドンの後期の交響曲。ベートーヴェン、シューベルト、メンデルスゾーン、ブラームス、マーラーの全集とブルックナーの1,4,5,7,9番が入っています。このところの円安で、後から調べたら日本でまとめ買いしたときの価格の方が下回っていましたが、後の祭りです。今回のように消費税が乗せられるとその差が開きます。これからは、日本のサイトもチェックしないと行けませんね。
それらは、明日の楽しみに取っておいて、まずは、昨日聴いて気になった盤のチェックです。問題有りません。いろいろ聴き比べて見ましたが、昨日秘かに悩んでいた問題はクリアされていました。しかし、左右のユニットの差による温度差がいくぶん聴けますが、これはそのうち馴染んでくるでしょう。ユニットをキャビネットに取り付けたときは、音はギクシャクするものですから。
そこに、今一度、玄関のチャイムが鳴りました。降りていくと昨日確かに頼んだKORGのDSD再生DACが届いたのです。こちらは、昨日の夕方頼んだものでしたが頭の中は、TANNOYのユニットで一杯だったので、すっかり忘れていました。この機器は去年から出ていたのですが、MAC対応になったのが、先月でした。いまも、DSDのファイルは、AudioGateでPCM信号に変換され、MacのFirewireからからWEISSのDDコンバーターで、同軸に変換して、最高192kHz/24BitでEMMに送られています。それはそれで満足しています。しかし、DSDから直接アナログ変換するのは、大変魅力的です。1bitの信号をまたPCMに戻すのは、やはり面白くありませんし、PCM特有の少し痩せた音になるからです。
早速、ソフトウェアーをKORGからダウンロードして、繋いで見ました。
じぇ!良い音です。
低域が瘠せず、アナログサウンドに近似しています。こうなると、WEISSも繋いでの比較です。音は明らかに違いますが、ソースによっては一長一短です。
最後は怖いのですが、EMMにSACDを入れて、同じ2.8224MHzの1bit信号を同時に走らせて、一対比較して見ました。EMMとのガチンコ対決です。コストパフォーマンスは、数十倍違います。よい子はこんな比較をしてはいけません。結果は、
じぇじぇ!
良い勝負しています。これは困りますね〜。
1ビットの信号は、やはりPCMに戻さない分だけ、柔らかく自然です。アナログ特有の低音の豊かさが有ります。その他の元がPCMのソースは、EMMに一日の長があります。この一日の長という、僅かな差に、数十倍もの費用が掛かるのが、趣味性の所以でしょう。しかし、本当にわずかな差ですよ。
前回、聴いたときも左側が少し歪んでいると感じていたのですが、しばらく鳴らしていないユニットにはよくあることですし、慣らし込んでいくと直ることも有るからです。しかし、今回は、そのあたりの気がかりを一掃して安心して音楽に浸れるようにしなければなりません。お客様は気がつかなくとも、自分の耳は、我慢できないからです。
意を決して、調べることにしました。まず、こんな時のために取っておいた、玄関の飾りに使っているモニター・ゴールドの入ったコーナー・ランカスターを運び上げます。小さいけどずっしりと重いのは、勿論、中に入っている15インチのユニットの所為です。電動のねじ回しを充電しているあいだにR.GRFを横倒しにして、ユニットを慎重に外します。ユニットを裸にして、まだ歪みが聞こえるかの検証です。これで聞こえなければ、ユニットの上下の向きを反対にして、ネジを締めていくだけで直ります。しかし、裸にしても、かすかに共振している音が聞こえます。これがキャビネットに伝わり、共鳴しているのでしょう。
そこで、運び上げたランカスターの裏蓋を外し、そこに付いたネットワークを裸のユニットに繋いで見ます。これで、歪みが無くなれば、ユニットではなくネットワークの問題と言うことが解ります。同じネットワークの様に見えますが、ランカスター用とGRF用では、周波数が違って聞こえます。しかし、歪みはやはり聞こえています。
仕方がありません、ユニットをばらしてみましょう。以前、HPD385は分解したことが有りますので、構造は良くわかっています。
よくある現象は、湿気が多い環境、以前の環境がどういうところだか解りませんが、英国で使っていないと湿気が心配ですね。オートグラフを使っている昨日のO君も二回ほど、同じ様な歪みに悩まされました。原因は、その頃使っていたガスストーブでした。ガスストーブからは、湿気がでます。それが部屋が冷えたとき結露して、高域のダイアフラムのボイスコイルをさびさせたのです。TEACの人がサービスに訪れたとき、直し方を拝見しました。そこで、まず考えられるのは、高域のボイスコイル回りです。慎重に分解して点検してみました。問題は有りません。そうなると、今一方のコーン紙の方のボイスコイルです。こちらは、コーン紙を外さなければ解らないので、専門家のところへ送りしか有りません。
そこで、ランカスターからユニットを外し、付け替えました。きれいなユニットです。長い間、取っておいて良かったです。勿論、もう一つ、探してペアにする夢は無くしていません。いままで、二回ほど英国で出たのですが、一回は競り負け、一回は出張中で参加できませんでした。その頃地方のホテルの遅い回線速度では、オークションの最後の瞬間に対応できませんから。ああ、そういえばその山形のホテルの、部屋の様子まで思い出しました。人の記憶は、不思議なものですね。忘れたのではなく、その記憶に辿り着く道を、消しているのでしょう。一時メモリーには限界があるし、また年齢と共に小さくなっていくからです。これは悪いことではなく、経験を積み重ねてきた年齢になると、若い頃に比べ遥かに記憶の容量が増しているからです。
おっと、ユニットの話しでした。脱線すると止めどもありません(笑)。慎重にユニットを交換して鳴らしてみると、今度は、問題なくきれいな音で鳴ります。やはり一部の音だけではなく、全体に音を濁していたのが解りますね。すっきりしすぎているぐらいです。でも、鳴らしていけば、馴染むでしょう。こちらのユニットだって10年近く鳴らしていないのですから。透明度が上がると、解像度が増し、反対に柔らかい音が聞こえてきます。昨日は、バックロードホーンの威力を発揮していましたが、今日は、それに繊細な、柔らかな音がしてきました。満足です。外したユニットは専門家に分解調整をして貰いましょう。
すっかり満足して、いろいろのCDを聴き比べていました。そこへ、郵便配達の人が英国からの荷物を持って来ました。すると、久しぶりに課税の対象になっていました。本来なら常に輸入消費税がかかるのですが、小さな荷物や少額の場合は、掛かりません。今回は、少し大きめな荷物だったし、金額も二万円を超す価格だったので、課税されたのでしょう。仕方がありません。しかし、この5%が8%、10%・・・17%とヨーロッパ並みに上がってくると、CDも贅沢品になってしまうのですね。
RCOのLIVE盤の買い損ねていた盤と、ABBADOの41枚組交響曲全集でした。モーツァルトとハイドンの後期の交響曲。ベートーヴェン、シューベルト、メンデルスゾーン、ブラームス、マーラーの全集とブルックナーの1,4,5,7,9番が入っています。このところの円安で、後から調べたら日本でまとめ買いしたときの価格の方が下回っていましたが、後の祭りです。今回のように消費税が乗せられるとその差が開きます。これからは、日本のサイトもチェックしないと行けませんね。
それらは、明日の楽しみに取っておいて、まずは、昨日聴いて気になった盤のチェックです。問題有りません。いろいろ聴き比べて見ましたが、昨日秘かに悩んでいた問題はクリアされていました。しかし、左右のユニットの差による温度差がいくぶん聴けますが、これはそのうち馴染んでくるでしょう。ユニットをキャビネットに取り付けたときは、音はギクシャクするものですから。
そこに、今一度、玄関のチャイムが鳴りました。降りていくと昨日確かに頼んだKORGのDSD再生DACが届いたのです。こちらは、昨日の夕方頼んだものでしたが頭の中は、TANNOYのユニットで一杯だったので、すっかり忘れていました。この機器は去年から出ていたのですが、MAC対応になったのが、先月でした。いまも、DSDのファイルは、AudioGateでPCM信号に変換され、MacのFirewireからからWEISSのDDコンバーターで、同軸に変換して、最高192kHz/24BitでEMMに送られています。それはそれで満足しています。しかし、DSDから直接アナログ変換するのは、大変魅力的です。1bitの信号をまたPCMに戻すのは、やはり面白くありませんし、PCM特有の少し痩せた音になるからです。
早速、ソフトウェアーをKORGからダウンロードして、繋いで見ました。
じぇ!良い音です。
低域が瘠せず、アナログサウンドに近似しています。こうなると、WEISSも繋いでの比較です。音は明らかに違いますが、ソースによっては一長一短です。
最後は怖いのですが、EMMにSACDを入れて、同じ2.8224MHzの1bit信号を同時に走らせて、一対比較して見ました。EMMとのガチンコ対決です。コストパフォーマンスは、数十倍違います。よい子はこんな比較をしてはいけません。結果は、
じぇじぇ!
良い勝負しています。これは困りますね〜。
1ビットの信号は、やはりPCMに戻さない分だけ、柔らかく自然です。アナログ特有の低音の豊かさが有ります。その他の元がPCMのソースは、EMMに一日の長があります。この一日の長という、僅かな差に、数十倍もの費用が掛かるのが、趣味性の所以でしょう。しかし、本当にわずかな差ですよ。
by TANNOY-GRF
| 2013-05-26 08:52
| オーディオ雑感
|
Comments(0)