2014年 12月 16日
HardDiskがいくらあっても |
Cさんにお願いして、毎日変換されていくテープ類が、気がつくととんでも無い数字にまで膨れあがってきました。アナログ音源の最高峰でありますテープの音を、音質を損なうことなく、デジタルに変換する手段として、DSDへのファイル化を行ってきているからです。DSD化といっても、SACD規格の2.8MHzのもう一段上、5.6MHZでのDSDIFF (Direct Stream Digital Interchange File Format)で変換しています。
それは、あたかも19cm/secに対する38cm/secのような、音の安定性と余裕が感じられるからです。しかし、その代償は、ファイルの大きさに表れます。テープのように倍の長さを必要とするわけではないのですが、ハードディスク内のエリアは倍必要となってきます。5.6MHzのスピードですと、1GBで12分41秒しか収録できません。クラシックのアルバムだと、CD一枚分で4〜5GBの大領域を必要とするのです。1TBという規格のハードディスクが、普及してきた最近だから、可能な方法なのです。
1TBのハードディスクには、約200タイトルのアルバムが収録できます。最初の内は、それで充分だろうと思っていました。しかし、Cさんの定年退職を切っ掛けに、朝の散歩の六甲山巡りから帰ってこられると、集中して、テープの変換作業を日課として行うようになってきてから、毎日、確実に変換されはじめたのです。変換作業と言っても、もちろん簡単ではありません。テープレコーダーの整備から始まり、レヴェル合わせ、開始時間や停止時間の調整、テープの不具合から生じる楽章ごとのヘッド清掃や、劣化したテープの貼り付き防止とその駆動系の清掃作業。時として、再生の機械も換えての再収録もあります。
総じて、磁性体の赤い色をしたテープは、数十年経っても問題なく再生できますが、複層構造になって高域の特性を歌ったテープ類が、ほとんど壊滅状態になっています。それらの症状を見ながらてきぱきと変換作業に専念されている外科の執刀医みたいなCさんおかげで、このような膨大なソフトが、DSD化されてきたのです。
テープが工業製品であり、プラスティックで出来ている以上、経年による劣化は避けられません。数十年前の時代の息吹がその缶詰になっている貴重な音源が、そのまま、劣化していくのが耐えられず、はじめたボランティア活動ですね。
Cさんの長年掛かって収集してこられたテープと私が、アメリカのデュプリケート会社の膨大なコレクションを引き継いだ経緯もあり、一気に千巻以上の貴重なミュージックテープが集まり、それらの変換を行ってきました。またテープ収集家がお亡くなられた後、ご家族からお預かりしたテープ類も加わりました。また、放送局やレコード会社から放出された貴重なテープ類も、好事家の手を経て、テープ博物館としてお預かりするようになってきました。それらの貴重な音源の保存にも力を入れ、大変貴重な音源が無事に保存されていくのは、大変喜ばしいことです。
Nagraの保存、再生を通じて、本来ならとても手が出なかったレコード会社の使用していたTelefunkenやStuderのマスターテープ再生用の機械や、放送局で使用されていた高価な機械を手に入れられる時代になったのも大きな一因です。もちろんそれらの専門の機械の補修や保全をされる技術者がおるからですが、そういう人が、雑誌やブログをつうじて紹介されたこともあり、我々のようなテープ世代ばかりではなく、それらの貴重な音源が若い人達にも引き継がれていくのは大変喜ばしいことです。
さて、Cさんの変換された4トラックテープは、すでに500巻を超えてきました。38/2trのマスターテープ類や放送音源の変換も300巻を超えています。机の周りには、2〜3テラバイトのハードディスクが、バックアップを取る為に、常に数台入り乱れています。ハードディスク自身の寿命もありますから、それらのメンテナンスも重要になってきました。時代は、またテープのバックアップに戻るようです。
市販されていた4トラックテープでも、充分な音質ですが、マスターテープ・ダブの音質は、他を絶しています。まったく別な音源と言ってもいいでしょう。それらの貴重な音源を聴くことが出来るだけでも、変換作業を始めて良かったと思います。
テープの中には、クラシックばかりではなくJAZZやロックも!中にはこんな貴重盤も入っています。この変換した音は凄いですよ(爆)。
それは、あたかも19cm/secに対する38cm/secのような、音の安定性と余裕が感じられるからです。しかし、その代償は、ファイルの大きさに表れます。テープのように倍の長さを必要とするわけではないのですが、ハードディスク内のエリアは倍必要となってきます。5.6MHzのスピードですと、1GBで12分41秒しか収録できません。クラシックのアルバムだと、CD一枚分で4〜5GBの大領域を必要とするのです。1TBという規格のハードディスクが、普及してきた最近だから、可能な方法なのです。
1TBのハードディスクには、約200タイトルのアルバムが収録できます。最初の内は、それで充分だろうと思っていました。しかし、Cさんの定年退職を切っ掛けに、朝の散歩の六甲山巡りから帰ってこられると、集中して、テープの変換作業を日課として行うようになってきてから、毎日、確実に変換されはじめたのです。変換作業と言っても、もちろん簡単ではありません。テープレコーダーの整備から始まり、レヴェル合わせ、開始時間や停止時間の調整、テープの不具合から生じる楽章ごとのヘッド清掃や、劣化したテープの貼り付き防止とその駆動系の清掃作業。時として、再生の機械も換えての再収録もあります。
総じて、磁性体の赤い色をしたテープは、数十年経っても問題なく再生できますが、複層構造になって高域の特性を歌ったテープ類が、ほとんど壊滅状態になっています。それらの症状を見ながらてきぱきと変換作業に専念されている外科の執刀医みたいなCさんおかげで、このような膨大なソフトが、DSD化されてきたのです。
テープが工業製品であり、プラスティックで出来ている以上、経年による劣化は避けられません。数十年前の時代の息吹がその缶詰になっている貴重な音源が、そのまま、劣化していくのが耐えられず、はじめたボランティア活動ですね。
Cさんの長年掛かって収集してこられたテープと私が、アメリカのデュプリケート会社の膨大なコレクションを引き継いだ経緯もあり、一気に千巻以上の貴重なミュージックテープが集まり、それらの変換を行ってきました。またテープ収集家がお亡くなられた後、ご家族からお預かりしたテープ類も加わりました。また、放送局やレコード会社から放出された貴重なテープ類も、好事家の手を経て、テープ博物館としてお預かりするようになってきました。それらの貴重な音源の保存にも力を入れ、大変貴重な音源が無事に保存されていくのは、大変喜ばしいことです。
Nagraの保存、再生を通じて、本来ならとても手が出なかったレコード会社の使用していたTelefunkenやStuderのマスターテープ再生用の機械や、放送局で使用されていた高価な機械を手に入れられる時代になったのも大きな一因です。もちろんそれらの専門の機械の補修や保全をされる技術者がおるからですが、そういう人が、雑誌やブログをつうじて紹介されたこともあり、我々のようなテープ世代ばかりではなく、それらの貴重な音源が若い人達にも引き継がれていくのは大変喜ばしいことです。
さて、Cさんの変換された4トラックテープは、すでに500巻を超えてきました。38/2trのマスターテープ類や放送音源の変換も300巻を超えています。机の周りには、2〜3テラバイトのハードディスクが、バックアップを取る為に、常に数台入り乱れています。ハードディスク自身の寿命もありますから、それらのメンテナンスも重要になってきました。時代は、またテープのバックアップに戻るようです。
市販されていた4トラックテープでも、充分な音質ですが、マスターテープ・ダブの音質は、他を絶しています。まったく別な音源と言ってもいいでしょう。それらの貴重な音源を聴くことが出来るだけでも、変換作業を始めて良かったと思います。
テープの中には、クラシックばかりではなくJAZZやロックも!中にはこんな貴重盤も入っています。この変換した音は凄いですよ(爆)。
by TANNOY-GRF
| 2014-12-16 07:41
| 好きなテープ
|
Comments(6)
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デーンちゃん
at 2014-12-16 16:08
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うわっ!
Pink Floyd!(゜∀゜;ノ)ノ
めちゃめちゃ聴きたいです!
Pink Floyd!(゜∀゜;ノ)ノ
めちゃめちゃ聴きたいです!
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HY
at 2014-12-16 22:14
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同じく原子心母に反応しました。 これは聴いてみたいですね。
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TANNOY-GRF at 2014-12-17 11:22
PINK FLOYDは人気がありますね。私は、クラシック一筋でしたから、リアルタイムでは聴いていません。
このテープは、大変高価で取引されているようですが、一部の業者が、訳もわからない価格を付けて、その間に紛れ込まして、普通のテープも相場の倍以上で販売しています。
中国のマニアが参戦してきたので、テープばかりかレコードまで日本から大量に流失しています。憂うべき状況です。
このテープは、大変高価で取引されているようですが、一部の業者が、訳もわからない価格を付けて、その間に紛れ込まして、普通のテープも相場の倍以上で販売しています。
中国のマニアが参戦してきたので、テープばかりかレコードまで日本から大量に流失しています。憂うべき状況です。
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(Y)
at 2014-12-17 18:49
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GRFさま
全然話は違いますが、久々の下半身クイズを上げました。歳末特別企画でこれから年内に不定期で久々の下半身クイズをアップしますので、お楽しみに!
全然話は違いますが、久々の下半身クイズを上げました。歳末特別企画でこれから年内に不定期で久々の下半身クイズをアップしますので、お楽しみに!
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GRF
at 2014-12-17 20:48
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すっかり油断していました。おっとり刀で、ようやく参戦させていただきました。次回を楽しみにしています。
ところで、PINK FLOYDは(Y)さん向けの企画のつもりでしたが、ライブで演奏できるかが問題でしたね。
先日、カルメンマキのライブがあり、OZも復活したようですね!
ところで、PINK FLOYDは(Y)さん向けの企画のつもりでしたが、ライブで演奏できるかが問題でしたね。
先日、カルメンマキのライブがあり、OZも復活したようですね!
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(Y)
at 2014-12-17 22:12
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GRFさま
GRFさんとPink Floydがどうしても結びつかなかったのですが、そういうことでしたか! ありがとうございます。中でも「Atom Heart Mother」(「原子心母」ってすごい和訳ですが、今ではこれ以外考えられません)は当時の実験的なプログレなので、再現は難しいですね。そのあと段々と普通のロックになって行きますが。
マキOZは東京だけの一夜限りのリユニオンだったようで、客席は50代以上で埋め尽くされていたとのことでした。すぐにソールドアウトだったようです。カバーバンドはほぼ毎月活動中です(笑)。しかし、これは年内か年明け早々にでも伺わねばなりません。私信致します。
GRFさんとPink Floydがどうしても結びつかなかったのですが、そういうことでしたか! ありがとうございます。中でも「Atom Heart Mother」(「原子心母」ってすごい和訳ですが、今ではこれ以外考えられません)は当時の実験的なプログレなので、再現は難しいですね。そのあと段々と普通のロックになって行きますが。
マキOZは東京だけの一夜限りのリユニオンだったようで、客席は50代以上で埋め尽くされていたとのことでした。すぐにソールドアウトだったようです。カバーバンドはほぼ毎月活動中です(笑)。しかし、これは年内か年明け早々にでも伺わねばなりません。私信致します。