2015年 10月 24日
ホログラフの音を求めて-1 |
現在は、和室の6畳間で鳴らしているユニコーンですが、その前は、GRFのある部屋で、いろいろと向きを変えたりしながら、随分と鳴らしていました。2008年頃の話です。もう、七年以上前の話ですが、その音は良く憶えています。部屋の真ん中にSPを持ってくると、ホログラム的に空間が出現します。ただ、その頃の鳴らし方ですと、低域がでなくて、雲海の上に高峰の頂が見えているような感じでした。きれいなのですが、実在感が欠けていたのです。
その時、同時に実験をしていた床に置いた小型のSPのT4の低域の実在感に負けていたのです。堅い床の反射を利用した、床置き平行法の音は、奥行きが出て、コンサートホールの実在感が現れました。その後、この部屋を訪れてくれた方々を、驚かしてきたのは、とても愉快な事でした。はじめてこの音を聴いた方々は、低音の質、その量感、聞こえてくる位置から、後ろに控えているGRFの音に違いないと思われたのです。
私もその音の魅力、意外性に魅せられました。小よく大を制すと言われますが、その大きさからは想像が付かない低域まで軽々と再現していたので、その後は、T4がこの位置を独占してきたのです。ユニコーンに今少しの低域の豊かさがあればと思いました。翌年、心機一転して和室に移すまで、上の写真のようにユニコーンは、部屋の片隅に置かれていたのです。和室では、部屋の大きさ、壁の反射、がマッチしたのか、低域不足も少なくなり、壁近くに置いても360度サウンドのDDDドライバーは影響がほとんど無く満足できる音が鳴っていました。部屋を真っ暗にすると、コンサートホールにワープする音です。
ところが、2012年の冒頭から、低域がますます出なくなってきました。ユニットをよく見ると、エッジが硬化してひび割れを起こし、そこから空気が漏れてバックロードホーンの負荷が掛からなくなってきたのです。代理店も止めてしまったユニットの修理をどうするかと悩んでいる内に半年が過ぎ、ある日、僥倖がやってきたのです。ドイツのGerman Physiks社から交換用のユニットを送って貰ったのです。その時の驚きの変化は半端なものではありませんでした。
生き返ったユニコーンを聴いている内に、低域への要求がドンドン高まっていきました。翌年2013年の11月にコンセルトヘボウ・ウィーンフィル・ベルリンフィルを一週間の間で聞くことが出来ました。その時のオーケストラ体験が、ユニコーンからもっと低音をと思い、そして、いくつもの困難を乗り越えて是枝さんに無理を言って作っていただいた6336Bアンプでした。
しかし、ユニコーンは和室にいます。GRFの部屋にはなかなか戻れません。あちらの部屋では、通常はT4が相変わらずの音場を聴かせ、ごくたまに"Consequence"もその勇姿を見せてくれます。その"Consequence"の音に、正面からぶつかり凌駕するSPでないとあちらの部屋でのポジションが取れないのです。
その変化のヒントは、今年、とうとうユニコーンを導入された浜松のプー博士のお宅の音にありました。部屋の中央に少し間隔を狭めておかれたユニコーンから、とんでもない音がし始めたのです。アンプは、超小型のデジタルアンプです。さすがに電源だけは換えてみましたが。家ではでなかった、最低域まで見えて充実した音場を出現させています。調整した私もビックリです。はじめてユニコーンがその美しい裾野を見せてくれたからです。
家では、出ていなかったT4と同じ様な後方定位もでて、定番のガーディナーのシューベルトの九番のホルンが暖炉の方から聞こえるのです。そして、ビギナーズラックに木に登ってしまったプー博士から、挑戦状が来るまでにもなりました。
オーディオばかりではありません。どの世界もとどまったら発展はしません。何ごとにも、永久に満足しない欲張りな(夢の大きな?)心が必要なようです。そのプー博士の挑戦状が、私のさらなる欲望に火を付けました。プー博士のユニコーンは、御殿場から見えた富士山の裾野で、本当の裾野は駿河湾まで続いているのだと。五合目までの裾野ではなく、一合目も通り越し、海抜0メートルから、3776メートルを全部見てみたいと思うようになったのです。
ユニコーンはシングルスピーカーを使って、全音域をカバーしています。45Hz〜22,000Hzの超広帯域をたった一つのユニットで再現しているのです。驚くべき技術です。German Physiks・ドイツの物理学という挑戦的な名前を付けただけのことはあるのです。普通の意味での富士山の裾野まできれいな姿を見せてくれています。でも、だからこそ、45Hz以下の音を再現出来たら、低域の大振幅に影響されないで、本来の美音を更に磨いたら・・・?
そういう欲求が、プー博士の挑戦状で芽生えました。
その時、同時に実験をしていた床に置いた小型のSPのT4の低域の実在感に負けていたのです。堅い床の反射を利用した、床置き平行法の音は、奥行きが出て、コンサートホールの実在感が現れました。その後、この部屋を訪れてくれた方々を、驚かしてきたのは、とても愉快な事でした。はじめてこの音を聴いた方々は、低音の質、その量感、聞こえてくる位置から、後ろに控えているGRFの音に違いないと思われたのです。
私もその音の魅力、意外性に魅せられました。小よく大を制すと言われますが、その大きさからは想像が付かない低域まで軽々と再現していたので、その後は、T4がこの位置を独占してきたのです。ユニコーンに今少しの低域の豊かさがあればと思いました。翌年、心機一転して和室に移すまで、上の写真のようにユニコーンは、部屋の片隅に置かれていたのです。和室では、部屋の大きさ、壁の反射、がマッチしたのか、低域不足も少なくなり、壁近くに置いても360度サウンドのDDDドライバーは影響がほとんど無く満足できる音が鳴っていました。部屋を真っ暗にすると、コンサートホールにワープする音です。
ところが、2012年の冒頭から、低域がますます出なくなってきました。ユニットをよく見ると、エッジが硬化してひび割れを起こし、そこから空気が漏れてバックロードホーンの負荷が掛からなくなってきたのです。代理店も止めてしまったユニットの修理をどうするかと悩んでいる内に半年が過ぎ、ある日、僥倖がやってきたのです。ドイツのGerman Physiks社から交換用のユニットを送って貰ったのです。その時の驚きの変化は半端なものではありませんでした。
生き返ったユニコーンを聴いている内に、低域への要求がドンドン高まっていきました。翌年2013年の11月にコンセルトヘボウ・ウィーンフィル・ベルリンフィルを一週間の間で聞くことが出来ました。その時のオーケストラ体験が、ユニコーンからもっと低音をと思い、そして、いくつもの困難を乗り越えて是枝さんに無理を言って作っていただいた6336Bアンプでした。
しかし、ユニコーンは和室にいます。GRFの部屋にはなかなか戻れません。あちらの部屋では、通常はT4が相変わらずの音場を聴かせ、ごくたまに"Consequence"もその勇姿を見せてくれます。その"Consequence"の音に、正面からぶつかり凌駕するSPでないとあちらの部屋でのポジションが取れないのです。
その変化のヒントは、今年、とうとうユニコーンを導入された浜松のプー博士のお宅の音にありました。部屋の中央に少し間隔を狭めておかれたユニコーンから、とんでもない音がし始めたのです。アンプは、超小型のデジタルアンプです。さすがに電源だけは換えてみましたが。家ではでなかった、最低域まで見えて充実した音場を出現させています。調整した私もビックリです。はじめてユニコーンがその美しい裾野を見せてくれたからです。
家では、出ていなかったT4と同じ様な後方定位もでて、定番のガーディナーのシューベルトの九番のホルンが暖炉の方から聞こえるのです。そして、ビギナーズラックに木に登ってしまったプー博士から、挑戦状が来るまでにもなりました。
オーディオばかりではありません。どの世界もとどまったら発展はしません。何ごとにも、永久に満足しない欲張りな(夢の大きな?)心が必要なようです。そのプー博士の挑戦状が、私のさらなる欲望に火を付けました。プー博士のユニコーンは、御殿場から見えた富士山の裾野で、本当の裾野は駿河湾まで続いているのだと。五合目までの裾野ではなく、一合目も通り越し、海抜0メートルから、3776メートルを全部見てみたいと思うようになったのです。
ユニコーンはシングルスピーカーを使って、全音域をカバーしています。45Hz〜22,000Hzの超広帯域をたった一つのユニットで再現しているのです。驚くべき技術です。German Physiks・ドイツの物理学という挑戦的な名前を付けただけのことはあるのです。普通の意味での富士山の裾野まできれいな姿を見せてくれています。でも、だからこそ、45Hz以下の音を再現出来たら、低域の大振幅に影響されないで、本来の美音を更に磨いたら・・・?
そういう欲求が、プー博士の挑戦状で芽生えました。
by TANNOY-GRF
| 2015-10-24 05:47
| オーディオ雑感
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Comments(2)
Commented
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プー博士(Dr.Pooh)
at 2015-10-24 14:13
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せっかくGRFさんの足下近くに辿り着いたと思ったら、また遠くへ行ってしまったのか、、、、(泪)
Commented
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TANNOY-GRF at 2015-10-24 14:19
プー博士のおかげですね。オーディオの秋を迎えて、だいぶやる気になってきました。昨晩は、入れ替わり4名もの人に、聴いていただき、自分の方向も定まってきました。
この続きは、もうそこし先になるでしょう。
この続きは、もうそこし先になるでしょう。