2016年 01月 08日
Hさん邸の実験機は |
Hさんのお宅で、年を越した実験機2号機の微調整に行ってきました。今までは、すぐ後方にDivaがいましたので、有る特定な音がでにくかったり、音像のピントが甘かったりしていました。それを移動して、スッキリとした形で、ならされています。
こちらが年末の時の状況です。
それがこの様にDivaやARのスピーカーがかたづき、後方がスッキリとしました。以前は、大太鼓の特定のところの音が聞こえにくかったのですが、それも、無くなり雄大な低域が鳴り響きます。
そこから、微調整を行いました。左右のズレを合わし、全体の位置を後方に少し下げ、左右の間隔を合わせて、ピントを合わせていきます。何時も思うのですが、双眼鏡の合わせ方と全く同じですね。目の間隔、ピントの調整、左右の差の修正。それが終わると、中央に二つの丸より大きく、立体化した立体像が出現します。左右の光の量も打ち消されることなく、相乗されますから、明るく、陰影に富んだ立体像になるのです。全く同じ様に、立体音像が出現するのですね。このピント合わせをしない場合は、左右別々に双眼鏡を覗いている様な物です。モノラル音源は、対象物側のレンズ後一つで、接眼側をプリズムで二つにしたような物です。画面一杯に拡がりますが、立体視はしていません。
ピントが合っていないまま聴いているステレオは、立体像が浮かびませんから、二つのモノラルを聴いている状況です。音は大きくなるけど、ずれている分、陰影も浮かびません。その差は、ほんの少しの距離の差ですが、音はまったく違って聞こえるのです。どこかの条約とは違って、可逆性ですから、合っている音から、1mmどちらかにずらしてみればその差は誰にも認識できるでしょう。
誰にもと言いましたが、ステレオ写真が立体に見えない方は、難しいかもしれません。SPから音がしていないとおかしいと、思われているホーン型の愛好者も難しいのかもしれません。また内向き配置にしないと『正しいステレオ』ではないと思われている方も難しいのかもしれません。虚心になれば、SPのある場所ではなく、まったく違った場所から聞こえているのに、それは正しくないと思われる方も難しいのかもしれません。タイムリレーを掛けて、人工的に音像を作った音になれている方にも、本当は難しいのかもしれません。
でも、思い込みを無くして聴けば、録音したときの音場がそこに現れているのに、気がつくでしょう。最近よく登場するこのアルバムも、Muddy Waterの迫力有る声が、立体的に奥行きを持って聞こえて来ます。右のリードギターの生々しさ、左奥のベース、左外側にあるスネアーの音がすべて立体的に展開します。
そして、ムラヴィンスキーの演奏を彷彿とさせる、ゲルギエフ・キーロフ管弦楽団との悲愴の冒頭の深く沈み込んでいく暗さ。レニングラードの冷たい冬を思わせる演奏は、会場の空気が流れ込んできます。Hさん宅のこの音には、ほとんどの人が脱帽するでしょう。素晴らしい音がなってきました。
良い音が鳴り始めたので、何時もの秋葉原ではなく、数百メートル歩いて、上野広小路の洋食屋さんに行きました。お手頃な価格で、いろいろなヴァリエーションが楽しめます。Hさんは、それからも、音楽に没頭されて聴かれていたそうです。良い音が出て良かったです。
こちらが年末の時の状況です。
それがこの様にDivaやARのスピーカーがかたづき、後方がスッキリとしました。以前は、大太鼓の特定のところの音が聞こえにくかったのですが、それも、無くなり雄大な低域が鳴り響きます。
そこから、微調整を行いました。左右のズレを合わし、全体の位置を後方に少し下げ、左右の間隔を合わせて、ピントを合わせていきます。何時も思うのですが、双眼鏡の合わせ方と全く同じですね。目の間隔、ピントの調整、左右の差の修正。それが終わると、中央に二つの丸より大きく、立体化した立体像が出現します。左右の光の量も打ち消されることなく、相乗されますから、明るく、陰影に富んだ立体像になるのです。全く同じ様に、立体音像が出現するのですね。このピント合わせをしない場合は、左右別々に双眼鏡を覗いている様な物です。モノラル音源は、対象物側のレンズ後一つで、接眼側をプリズムで二つにしたような物です。画面一杯に拡がりますが、立体視はしていません。
ピントが合っていないまま聴いているステレオは、立体像が浮かびませんから、二つのモノラルを聴いている状況です。音は大きくなるけど、ずれている分、陰影も浮かびません。その差は、ほんの少しの距離の差ですが、音はまったく違って聞こえるのです。どこかの条約とは違って、可逆性ですから、合っている音から、1mmどちらかにずらしてみればその差は誰にも認識できるでしょう。
誰にもと言いましたが、ステレオ写真が立体に見えない方は、難しいかもしれません。SPから音がしていないとおかしいと、思われているホーン型の愛好者も難しいのかもしれません。また内向き配置にしないと『正しいステレオ』ではないと思われている方も難しいのかもしれません。虚心になれば、SPのある場所ではなく、まったく違った場所から聞こえているのに、それは正しくないと思われる方も難しいのかもしれません。タイムリレーを掛けて、人工的に音像を作った音になれている方にも、本当は難しいのかもしれません。
でも、思い込みを無くして聴けば、録音したときの音場がそこに現れているのに、気がつくでしょう。最近よく登場するこのアルバムも、Muddy Waterの迫力有る声が、立体的に奥行きを持って聞こえて来ます。右のリードギターの生々しさ、左奥のベース、左外側にあるスネアーの音がすべて立体的に展開します。
そして、ムラヴィンスキーの演奏を彷彿とさせる、ゲルギエフ・キーロフ管弦楽団との悲愴の冒頭の深く沈み込んでいく暗さ。レニングラードの冷たい冬を思わせる演奏は、会場の空気が流れ込んできます。Hさん宅のこの音には、ほとんどの人が脱帽するでしょう。素晴らしい音がなってきました。
良い音が鳴り始めたので、何時もの秋葉原ではなく、数百メートル歩いて、上野広小路の洋食屋さんに行きました。お手頃な価格で、いろいろなヴァリエーションが楽しめます。Hさんは、それからも、音楽に没頭されて聴かれていたそうです。良い音が出て良かったです。
by TANNOY-GRF
| 2016-01-08 08:07
| H氏邸の隠れ家
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