2006年 06月 25日
平面スピーカー |
GRFとの出会いのところで、書いた通り、当初はQUAD の静電型SPを購入するつもりでした。私のよく聴く分野は、オーケストラを中心としたクラシック音楽です。Jポピュラーや歌謡曲も聴きますが、ロック系統の音楽は余り聴きません。静電型SP独特の、「さわさわ感」が好きです。
平面型のSPを最初に聴いたのは、雑司ヶ谷にありました、STAXの試聴室でした。当時行かれたことがある方は、皆懐かしく思い出されるでしょうが、明治から、宣教師の方が住まわれていた、本格的な西洋洋館で、東屋のようにつくられた部屋が、試聴室になっていました。現在は、有志の保存運動もあり、豊島区が管理しているそうですが、素晴らしい部屋と相まって、そこで聴かせていただいた、BACHのコーヒーカンタータはいまでも私の音の基準の一つとなっています。歪みが無く柔らかくて、浸透性のある音は、忘れることができません。ムラヴィンスキー体験をした私には、原音再生は、スケールとダイナミックレンジの違いで無理だとわかりました。
次に、平面型SPに出会ったのは、霧ヶ峰のペンションでした。子供が小さかった頃、毎年お邪魔していました。オーナーの人柄を反映されてとても、端正で柔らかい音を奏でていました。その後、蓼科の方に移られてからも、専用のお部屋で鳴らされていました。
アメリカでは、80年代に平面SPが全盛時を迎えていました。アメリカでも、時間があれば、必ずオーディオ店に顔を出していましたが、試聴室のマーチンローガンやアポジーのSPが、広々としたアメリカの部屋にマッチして、とても量感豊かな音で鳴っていました。それらはQUADともSTAXとも全く異なった種類の音で、豊かになる声楽の再生にはとても感心させられます。
先日来、お付き合いをしていただいている、M氏のお宅の、アポージーの歌姫「ディーバ」の奥行きの深い、暖かいサウンドに感心しています。演奏会場の空気が、空間に見事に出現して、オーケストラの細部にわたり豊かに再現されていきます。お好きな声楽では、特にドイツリートのピアノの再現性に感心いたしました。15年以上使われているそうですが、近頃ますます音が、向上していくそうです。よいSPは永年にわたり愛情を注いでいかないと、いい音を奏でてくれません。その意味で,何十年も使える本物のSPを手に入れられて、自らもエージングが必要なのではないでしょうか?
何十年前のSPが、ますます価値を上げていく事を知れば、次々とSPを換えられるのは、本当の音を聴いた事が無いからかもしれません。オーディオこそ、使う人の熟成が必要なのでしょう。
あとは、いかに演奏会場の音のイメージを再現するかが課題でした。同一位相から、平面波で出される音は、ある程度音源から離れた音を再現するのに適していました。バイノラールの再生ができるヘッドフォンの精密な世界とは違って、実際に部屋の空気を動かさなければ行けないSPになったとき、最大の課題は音圧の低さでした。そのためSTAXでも低インピーダンス用のアンプを開発されていました。
次に、平面型SPに出会ったのは、霧ヶ峰のペンションでした。子供が小さかった頃、毎年お邪魔していました。オーナーの人柄を反映されてとても、端正で柔らかい音を奏でていました。その後、蓼科の方に移られてからも、専用のお部屋で鳴らされていました。
アメリカでは、80年代に平面SPが全盛時を迎えていました。アメリカでも、時間があれば、必ずオーディオ店に顔を出していましたが、試聴室のマーチンローガンやアポジーのSPが、広々としたアメリカの部屋にマッチして、とても量感豊かな音で鳴っていました。それらはQUADともSTAXとも全く異なった種類の音で、豊かになる声楽の再生にはとても感心させられます。
先日来、お付き合いをしていただいている、M氏のお宅の、アポージーの歌姫「ディーバ」の奥行きの深い、暖かいサウンドに感心しています。演奏会場の空気が、空間に見事に出現して、オーケストラの細部にわたり豊かに再現されていきます。お好きな声楽では、特にドイツリートのピアノの再現性に感心いたしました。15年以上使われているそうですが、近頃ますます音が、向上していくそうです。よいSPは永年にわたり愛情を注いでいかないと、いい音を奏でてくれません。その意味で,何十年も使える本物のSPを手に入れられて、自らもエージングが必要なのではないでしょうか?
何十年前のSPが、ますます価値を上げていく事を知れば、次々とSPを換えられるのは、本当の音を聴いた事が無いからかもしれません。オーディオこそ、使う人の熟成が必要なのでしょう。
追記 2022.1.16
STAX資料室さんから
by tannoy-grf
| 2006-06-25 12:40
| オーディオ雑感
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