2018年 02月 16日
German Physiks HRS-130 |
我々は、German PhysiksのUNICORNが好きで、それが高じて愛好会を開いているのはお知らせしているとおりです。そのUNICORNを原点として、チタンのDDDユニットを使った単体のTroubadourの40と80に、ウーファーを足して音作りを楽しんでいます。それを始めたのは、2014年の夏に横浜のMさんのお宅に、Troubadour80と大山さん特性のTW2が入ってからです。
その時に80の可能性に気がついた我々は、無指向性の特性に近づけるためにTW3の開発を始めて、構想から2年がかりで開発して2016年の初夏に完成しました。その音を基準に、暮れにはアナログを再開させて、2017年はそのアナログをMolaMolaのイコライザーを駆使して、レコードからは今まで聴いたことのない音を引き出し、喜んでいます。
それらの結果を年末のGerman Physiks友の会で披露してきました。もっとも、あの豪華な会場では、何を掛けてもいい音がすると思いますね(爆)。
家にユニコーンが来たのは2008年でしたから、今年でもう10年になります。当初からのチタンのDDDユニットを聞いてきました。その間、カーボンDDDユニットのユニコーンMkIIや、カーボンのトラバドール80を聞いたことはあったのですが、私の好みはチタンでしたので、現在のカーボン中心の新製品は使っていませんでした。
チタンとカーボンでは、音のコンセプトが違いますが、最近は大入力に強く、触っても凹まないカーボンは、ジャーマンの主流になってきました。低域は、最低80Hzまで再現して、通常に使うときもクロスオーバーは、チタンの300Hzから220Hzぐらいまで下がってくるので、ウーファーを繋げるときに随分と楽になります。高域も24,000Hzまで伸びて、チタンよりでているようです。しかし、音色はちがいます。
先月、サンプル輸入されていた、最新型のHRS-130の black high polish finishが、会員の方に引き取られることになりました。それを一時お預かりすることになり、絶好のチャンスなので、家で鳴らさせて貰うことになりました。
German PhysiksのSPは、10年前にSD05の関係でハンコックさんと知り合い、その頃、GermanPysiksのHRS-120を使われていたTaoさんのお宅で対面したのが初めてのDDD体験になりました。最初にお伺いしたときのことが、Taoさんの記事にありました。2006年の10月の頃です。もう、12年も前の事なのですね。年月の経つ早さに驚くと同時に、ほとんど進歩していない自分にも驚きます。同じ装置の周りをぐるぐると回っているのでしょう。そのTaoさんのご紹介で、German Physiks友の会会長のAさん、そしてUNICORNさんのお宅へ連れて行っていただいたのが、今日の始まりです。2007年の五月のことでした。
今回のHRS-130は、当初、有機テレビの部屋に持ち込み、主に映画の音をサラウンドを360度のSPで鳴らしてみました。その音の効果も充分でましたが、驚いたのは、その迫力ある低音でした。戦争映画の効果音ですから、強調はされていますが、銃弾や爆弾の音が半端ではありません。ダンケルクをみると全編を通じて効果音で流れているオーケストラの演奏の迫力が迫ってきました。ブルーレイオーディオも聞いてみました。低域の迫力は、さすがに25センチのウーファーが入っているからでしょう。
テレビでは、充分すぎるパフォーマンスを見せましたが、私のメイン装置と比べて、どこが違うのかを知るために、GRFのある部屋に運びました。最初は運びこんだだけで、メインの80+TW3の前で簡単にならしてみました。
運んだだけでも、そこそこ鳴ります!
でもこれでは前すぎるのとこの部屋のベストでは無いので、意を決してメインを横に置き、ベストのポジションに置き直しました。
こうなると、言い訳は聞きません。ガチンコの勝負ですね。SP以外はすべて同じ機器です。当然ですが、メイン装置とはやはり差があります。無かったら困りますね(苦笑)。そこで、メイン装置のことは一旦忘れて、この装置のベストポジション探しが始まりました。最初は、コンシーケンスのベストポジションからです。これは、GRFの前あたりまで下がりますから、音は遠くなります。ステージから離れる二階席ですね。
以前聞き慣れていたステージが出現しました。この場所と、最初に置いたポジションの間を、まずは2センチ刻みで移動していきます。実はこれが厳密に追求し始めると大変な作業なのです。表情のダンスのように左右のSPがつかず離れず部屋の中で待っていきます。実際には、2mm間隔で、ポジションを変えてその度に聞いていくのです。前後ばかりではなく、左右の間隔も音の繋がりや音場の構成に大きく影響してきます。
これを二日ほど掛けてやりました。一旦、港を出て大海に漕ぎ出すと、戻ってくるまで大変な航海が待っているのです。もう、何回もセイリングした道ですから、海流の流れや無風地帯も解っています。そして、どうしても鳴らない点の1mm横を高速道路のように音が流れているポジションもあるのです。
ようやく音楽が自在に鳴り始めるポイントに来たら、三日間ほど出張に出かけ、戻ってきてから勘が戻るまでやはり少し時間が掛かります。HRS-130の美しいフォルムに関心のあるBOさんが連休の最後の日に聴きに来られることになりました。
歴代のGerman Physiksの中でもピアノフィニッシュは初めて見ました。美しいですね。困りましたね...
彼が来られる前の晩に、ポジションはあってきたのですが、そこから、期待する領域になかなか入ってきません。出張の疲れもあると思い、翌朝追い込もうと、深夜だったのでその日は終わりました・・・
by TANNOY-GRF
| 2018-02-16 01:05
| オーディオ雑感
|
Comments(3)
Commented
by
BO
at 2018-02-16 22:40
x
取り急ぎ、前振りをしときますと…これは「ヤバイ」スピーカーですわ...
Commented
by
S.Y
at 2018-02-23 11:46
x
GRFさま
うぁお!
投稿遅延(?)の原因はこれでしたか!
ユニコーンが入手困難になっている今、GRFさんのお眼鏡にかなう既製品が現れたということでしょうか?
夢が広がります。(爆)
S.Y
うぁお!
投稿遅延(?)の原因はこれでしたか!
ユニコーンが入手困難になっている今、GRFさんのお眼鏡にかなう既製品が現れたということでしょうか?
夢が広がります。(爆)
S.Y
Commented
by
TANNOY-GRF at 2018-02-23 12:52
S.Yさん
そんなにに吠えなくても良いですよ(爆)。
以前の120に比べて、カーボンユニットや、トーンゾイレ方式の筐体。一回り大きなウーファー、考え方が変わったネットワーク、そしてバランスの良いプロポーションときれいな仕上げですね。
しかし、ユニコーンとは違うコンセプトで作られています。それ故に、調整に時間が掛かりました。
そんなにに吠えなくても良いですよ(爆)。
以前の120に比べて、カーボンユニットや、トーンゾイレ方式の筐体。一回り大きなウーファー、考え方が変わったネットワーク、そしてバランスの良いプロポーションときれいな仕上げですね。
しかし、ユニコーンとは違うコンセプトで作られています。それ故に、調整に時間が掛かりました。