2018年 04月 24日
夜香さんの楽しいオーディオルーム |
先週末は、横浜のMさんとご一緒に、新しい頁をめくった夜香さんのお宅を訪問してきました。夜香さんのお宅に始めてお伺いしたのは、2012年の暑い日でした。しかし、おもてなしの心が満ちあふれた音に感動しました。私が訪問記を四回も続けるのは、夜香さんが初めてだし、その後もありません。いまでも、最初に掛けて下さった、今井美樹の声は良く覚えています。その時の感動は、長いオーディオ人生でも、始めて聴く種類の音でした。音が充実していて、力感に充ち、かつ優しさも包容力もありました。ATCのスピーカー、それもあのドーム型の中音ドライバーの威力に驚かされました。
2012.7.16 真夏の日の夜香邸訪問(1)
2012.7.16 真夏の日の夜香邸訪問(2)
2012.7.16 真夏の日の夜香邸訪問(3)
2012.7.16 真夏の日の夜香邸訪問(4)
そして、その感動は、2016年に突然導入されたJBLのオリンパスによって、引き継がれ、より拡大して音が部屋中に満ち足りたのです。CONEQによって綿密に補正したおとは位相特性ばかりではなく、ホーン型のドライバーから普通はあり得ない、ピンポイントの定位さえ引き出していたのです。
2016.9.23 夜香さんの新しい音 OLYMPUS
2017.11.5 夜香さんのJBL 537-500
そのJBLユニットの中でも2インチのスロートを持った375ドライバーを表に出し、充実した質量に裏打ちされた537-500ホーンを取り付けて鳴らしたオリンパスの音は、箱から飛び出し聞き手の方に音が放射してエネルギーが到達するのです。ホーン型では通常出ないと言われた立体感も部屋に溢れ出してきました。音のバランスも大変充実して、金管楽器や打楽器の迫力ある音が、三次元に飛びだしてきました。
一番上の写真の右側の障子の裏には、奥様が使っていた和室の六畳があります。そこは、奥様の作業部屋でした。前向きに進んでいくために、その部屋にも、新しい装置を入れて、活用していくことにされたそうです。その部屋の導入されたのが、JBLと並んで気持ちを引かれたマッキントッシュのXRT-20のスピーカーが導入されたのです。
部屋は拡充され、70年代、80年代を代表するヴィンテージの機器が並んでいます。まるで、昔の高級オーディオ店の趣。ナカミチのカセットデッキがひときわ存在感を出しています。XRT用にブランドを揃えたおかげで、C-34VとMC-2600はJBL側から和室に移っていました。替わりにJBLを駆動することになったのは、スレッショルドのステーシス3。プリアンプは、ご自分で手を入れて直されたC-240。音は勿論、今までのマッキントッシュサウンドとは異なるだろうけど、CONEQで綿密に調整していけば、音は自ずからあってくるだろうとのことだそうです。楽しい作業ですね。
さて、早速辛島美登里さんを聴かせていただきました。頭の中に、今まで聴かせていただいた彼女の声が鳴っています。その記憶を持って聞かせて貰うと、OLYMPUSは今まで聴いてきた音とはちょっと違う路線を行ったみたいです。プリもパワーも違うのですから当たり前なのですが、CONEQを使いこなしていた今までの夜香さんからいうと音がほんの少しだけ薄いように感じました。
それではと、XRT-20を聴かせていただくと、こちらは、スケールが大きく、帯域が広大で、六畳の幅には入りきらない音がしています。部屋の狭さからウーファーの箱が部屋の隅にあるので、コーナーの低域上昇から逃れられません。CONEQでそのあたりを補正していますが、低域を押さえすぎるとXRTの特徴を失います。一旦、イコライザーを外した素の音で聞かせて貰いました。すると和室の特徴ある音が聞こえてきます。畳とふすまの吸音された音と、六畳の空間では左右の広がりがとれず、音が幾分窮屈になっているようです。
私とMさんは、ほぼ同じ感想でした。CONEQを使いこなしているMさんからもアドヴァイスをいただいていた夜香さんの中に、思い当たる点や、改善方法が見えてきたようです。いずれにしても、あとほんの少しの所まで来ています。私の部屋での調整方法で言えば、あと1mmぐらいの範囲には入っています。それだからこそ、より慎重に、綿密にあわせる範囲に入っているようです。
大型連休もあります。あとは、CONEQの再測定と、大胆に、アンプ類を元に戻して、やり直す方法も考えられます。これらの作業は、充実した音が出る時の当たり前のことです。いろいろな手法を試してみれば、かならずいい音のポイントは、すぐそこにあると思います。スイートポイントに入ったらすぐにご連絡下さい。Mさんとともにすぐに掛けつけます。
よりいい音と目指して、長い経験から本質的な会話が出来るのは大変嬉しく好ましい事です。より建設的な意見も沢山出てきました。お酒も三本空いて、外も暗くなってきました。これからは美味しい料理を囲んで、より楽しい音楽談義をいたしましょう。
今日のお昼は、籠原駅の側のとんかつ専門店でした。久しぶりに香りがよく、味も良いロースカツを満喫できました。埼玉県の北部から群馬県にかけては、とんかつが名物で美味しいですね。
籠原からは、湘南ライナーの直通はなかったので、赤羽で埼京線に乗り換え戻ってきました。池袋で山手線に乗り換えなかったので、新宿駅の長いホームを歩かされ、ようやくたどり着いた中央快速で荻窪まで戻りました。家に帰ると携帯の万歩計は、1万歩を越えていました。
ご参考までに、
夜香さんが家に来られて感想を書いていただいた記事はこれです。このハイレベルの音を維持していかなければと、ネジを巻かれるほどのご感想です。
2011.8.23 夏の一日 前編
2011.8.23 夏の一日 後編
2011.8.23 夏の一日 番外編
2017.8.16 トロバドールがある部屋
2017.6.15 夜香さんのご感想 『新次元のアナログサウンド』
by TANNOY-GRF
| 2018-04-24 00:12
| 行ったり
|
Comments(2)
Commented
by
S.Y
at 2018-04-29 13:39
x
GRFさま
いやぁ、返す返すも、以前お誘い受けたにもかかわらず、僕の都合で夜香さんのお宅にお邪魔できなかったのは、残念でした。
そろそろ、また背中を押していただくというか、尻を叩いてもらうというか、ネジを撒いていただきたいと思い、ゴールデンウィークに行ったり来たりの予約(?)をしようかと思ったのですが、もう期間中に入ってしまいましたね。(爆)手遅れ?(笑)
拙宅は、スピーカー・ケーブルを廉価なものに交換し、床が波打っていたのでオーディオボードをスピーカーの下に敷きました。
今まではセンター定位ばかり考えてましたが、左右のスピーカーの音量を揃えました。
有機ELでは、今までのテレビでは虹色のモアレが出て鑑賞できなかった映画「悪魔の発明」が何の問題もなく観られます。
まあ、変化はその程度なのですが・・・。
そうそう、OPPO205のファームウェア更新をしました。
S.Y
いやぁ、返す返すも、以前お誘い受けたにもかかわらず、僕の都合で夜香さんのお宅にお邪魔できなかったのは、残念でした。
そろそろ、また背中を押していただくというか、尻を叩いてもらうというか、ネジを撒いていただきたいと思い、ゴールデンウィークに行ったり来たりの予約(?)をしようかと思ったのですが、もう期間中に入ってしまいましたね。(爆)手遅れ?(笑)
拙宅は、スピーカー・ケーブルを廉価なものに交換し、床が波打っていたのでオーディオボードをスピーカーの下に敷きました。
今まではセンター定位ばかり考えてましたが、左右のスピーカーの音量を揃えました。
有機ELでは、今までのテレビでは虹色のモアレが出て鑑賞できなかった映画「悪魔の発明」が何の問題もなく観られます。
まあ、変化はその程度なのですが・・・。
そうそう、OPPO205のファームウェア更新をしました。
S.Y
Commented
by
TANNOY-GRF at 2018-04-29 20:43
S.Yさん 連休の行ったり来たりは、例年の半分にしましたので、比較的余裕があるのですが、お宅の方面には今月中にはお伺いします。日程が決まりましたら、ご連絡しますね。