2018年 06月 30日
ワールッドカップの隙間を縫って |
連日、時差ぼけ承知でサッカーに釘付けになっています。試合は、深夜から明け方まで行われます。深夜から、二時半ぐらいまで、今ひとつの試合は、その後三時頃から、5時過ぎまでと、両方見ていると、翌朝、完全に時差ぼけになります。休みの前の日は、ソファーに陣取って、かぶりつきで文字通り一挙手一投足に食い入っています。深夜ですから余り目に力入れて画面を見ていると、目が疲れます。
翌朝おきても、目の疲れは取れなくなってきます。そこで、早めに寝て、また深夜に起きるという変則的な運営になるのは、皆さん同じでしょう。しかし、国の栄誉をかけて戦う試合は、民族のほこりが掛かっていますから、何時もとは全く違うアドレナリンが出ているのでしょう。戦争の代わりになるなら、これは大変な役割です。
その合間を縫って、続々到着してきたCDを聴いています。最近は、Orisukeさんのお薦めと、パグ太郎さんのお薦めを追いかけるだけで精一杯です。お二人の確かな耳で選ばれた若手のCDは演奏も録音も秀逸な盤ばかりで、何を選んで良いのかを逃れられるだけで、老人力の一層増してきた身には、大変ありがたいことです。
こうして、お薦めのCDが到着次第ならべて、時間が出来ると、順番に何回も聴いていきます。最近の老人力の増強で、何回見ても聴いても、簡単にはジャケットと中身が一致しません。最近一番聴いているのは、Oriskeさんのお薦めのリカ・ビビレイシュビリのプロコフィエフとラベルとシベリウス、バルトークのピアノソナタです。舌をかむような名前ですが、グルジアから名前が変わったジョージアの出身です。普段はミュンヘンでまだ大学院生だそうです。
最近聴いているピアノ曲は、プロコフィエフが多く、オーケストラの曲と違い、曲の構成がよくわかりますますプロコフィエフの天才性がよく解ります。Orisukeさんのご推奨盤は、録音も良いのが多く、特にこの盤は秀逸です。
録音はオンマイクで大きめの音像。ピアノの反射板の共鳴音を避けてハンマーにフォーカスしたマイク配置で、左手の動きが明快。分解能が高く、Fレンジ、DレンジともCDとしてはかなり広く取られ、これで中低音の厚みが加われば最高。24/96のファイル再生ならもっと良いのかも。大型BHでの鳴りが良いソフト。
その通りですが、実は、この盤は、低域がしっかり出る装置で掛けると印象が一変します。ユニコーンで掛けても、豊かな低音は出てくるのですが、大きな部屋でTroubadourを掛けると、まるで印象が変わります。それも、EMMとMolaMolaのDACでは印象ががらりと変わります。和室のユニコーンで聴いているときは、Orisukeさんが言われているような印象なのですが、大きな部屋の装置では、目の前にグランドピアノ全体が現れます。そして、足りないと思われて生きた中低音の厚みが、しっかりと出て、だからこそピアノの全体像が現れるのです。
そうなると、当然演奏の印象も異なります。これは、大変大きな差で、装置によりこれだけ印象が異なる例は、余り知りません。最近のDGのピアノ録音に少し疑問を抱いているひとにはお薦めのCDです。
その差が余りにもおきいので、トランスポートの差はどうだろうかと、OPPOとEMMの聞き比べをしていました。オーディオのお客さんの時以外、ふだんは余りこういうオーディオ的な差を聞きくらべたりはしません。EMMがヴァージョンアップしてからは、トランスポートの差が余り解らなくなってきました。それはトランスポートからの信号を一旦溜めて、DSDに変換して、クロックを打ち直すからです。トランスポート固有のジッターがなくなり、音の揺れや不安定さがなくなります。その差は大きく、トランスポート間の差が随分と縮まりました。それでもこのCDはしっかりとその差を出してきます。
OPPOからは、同軸でEMMへ、光でMolaMolaのDAC部に入れています。両方とも、OppoのDACとは次元の異なる音になりますが、一対一で比較をしなければ、OPPOのアナログバランス出力も充分聞けると思っていました。しかし、このCDはその差をあからさまにするのです。
でも、良い録音ですし、良い演奏ですから、普段は和室のユニコーンで聴いています。こちらで充分なのですが、Troubadourの方は、実在感がそれこそ半端ないのです。いかん!きょうは久しぶりのサッカーがない日なのに。
by TANNOY-GRF
| 2018-06-30 00:41
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