2018年 10月 19日
Oさんのご感想 MolaMola Makua V2 |
電源を入れた当初はそれほどではなかったものの、暖まってきて音質が安定してくると、デジタルとは思えない音が出てきました。その音質はアップデートされて素晴らしくなったといわれているEMMのDACがかすむほどの違いです。
端的にその違いを表現すると、その音の木目細やかさでしょうか。ありきたりですが、その出音の彫りの深さというか、声や楽器の音色が持つその複雑な音色をそこまで描き出すか、というくらいリアルです。同じ音源をEMM DACで聴き直すと、やはり音が霞んでヴェールが一枚掛かっている感じがします。
MolaMolaはその出音がフレッシュで生々しく、レコード愛好家の方々がアナログを支持する出音に極めて似ています。それでいてデジタルならではのワイドレンジ感、チャンネルセパレーション、圧倒的なS/Nの高さが相まって今まで全く聴いたことがない音が出ています。
その意味で言葉で表現することが難しく、デジタル再生のブレイクスルーが起こっていると思います。今まで考えられていたデジタル再生のアップデート線上では想像出来ない音です。
EMM DACも素晴らしい音ではありますが、それでもその向上には、電源が、クロックが、アップサンプリングが、といった部分の想像上にある音の様な気がします。
色々と音源を聴かせて頂きましたが、特にアルゲリッチ・プレトニョフのCinderella Suiteがとても印象的でした。一つの打鍵から紡ぎ出される美しい出音の複雑さ、木目細やかさ、そして音楽全体のおどろおどろしさやはかなさ、渾然一体としながら隅々まで描かれる演奏者の主張が素晴らしかったです。
この音を聴けたことは、今後のMy Audio Lifeに大きく関わっていくと思います。貴重な機会をありがとうございました。
追伸:
アルゲリッチ・プレトニョフのシンデレラ、何とか入手出来そうです。現在空輸中ですので到着が待ち遠しいのですが、果たしてどうなりますか。がっかりすることが容易に想像出来ます(泣)
O
Oさん、ストレートなご感想ありがとうございます。デジタル機器の発展の度に、ご同席いただき率直な感想をお聞きしていますが、今回の驚きが一番大きかったような気がします。「デジタル再生のブレイクスルーが起こっている」と、私も思います。前回のEMMのV2も大きな変革があったのですが、あれは二年前の技術です。今回のMolaMolaは現在進行中の大きな変化で、デジタル・アナログ論争に終止符が打たれたかもしれません。
DVD画質が、Blu-rayになった以上の変革です。まだ私自身は、8Kの画面は見ていませんが、現在起こっている現象は、今までのデジタルの枠を外した、文字通り額縁が無くなった音です。
"Consequence"で38/2トラのテープを聴いているようなブレークスルーが起きた気がします。またOさんが言われるように「フレッシュで生々しく、レコード愛好家の方々がアナログを支持する出音」のようなみずみずしさも感じるのです。先日、レコードしか聴かないS.O君が来たときも、今までのデジタルの音ではないといってくれました。音のディテールと壮大な空間の出現には驚かされました。ここまで来たオーディオだけど、いやだからこそ、これからまた大きな転換点が目の前に現れると思います。生き残りを掛けた製品開発が、ようやく始まったような気がします。
by TANNOY-GRF
| 2018-10-19 09:19
| 来たり
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Comments(2)

アルゲリッチ・プレトニョフのシンデレラを入手しました。私の場合はもう少し高く、送料込みで約4000円でした^_^
Oさん 来ましたか!それで、音はどうでした?