2019年 04月 06日
実験は続きます・・・「桜満開のGRF邸訪問記」 |
月曜日の晩にMFさんに来ていただき、システムのリカバリーの方法を教わりました。また、HQ Player のフィルタの設定も試してみて、使いこなしを徐々に理解してきました。システムの構成が解ってくれば、どの順番に立ち上げれば良いのかが分かってきますが、このあたりが、今少しシンプルにならないと、どなたにもつかえるとはいいにくいですね。でも、リカバリーの対応は電源の立ち上がりの順番だけだとも言えるので、タイマーと両切りスイッチをうまく使えば、スイッチ一つで自動的に立ち上がると思いますが、いかがでしょうか?
二つの別々な実験を同時に行ってしまったので、当初の大きな部屋での実験が第一段階のままでなかなか進みません。あれもこれもという欲張りな所為でしょう。現段階は、既存のアンプに並列に繋いでいるだけなので、大音量時のアンプの負荷やインピーダンスの整合を考えると、パワーアンプをもうワンセット足して実験するのが、第二段階です。同じパワーアンプを使っている和室から持ち込み、アッティネッターを使って音量の調整すれば良いので、簡単にできるのですが、実験中は和室側が聴けなくなるので、同時進行してしまったジレンマに自ら陥っています(汗)。
後方のT-40だけをSD05で鳴らす手もありますが、やはり音質と音色が変わってしまい、その場合は、二台ともSD05にするべきでしょう。すると今の音からはやはり離れます。マルチアンプの功罪も考えなくてはなりません。今使っている是枝さん特製の6336Bアンプは、真空管のインピーダンスが800Ωと低いので、トランスをずらして使っています。その分低くなる方へは、余裕があるそうです。やはり同じアンプで実験しないと解らないですね。
最近は、忙しくなかなか実験の時間がとれません。ますます増してきた老人力のおかげで、夜には集中力が無くなります。ときどき、真夜中に起きて、聞いたりするのですが、やはり音量には限界もあります。今週は、夜から明け方に掛けてはとても寒いので、体調にも気をつけないとなりませんし・・・
そんな中、今の音を聞きたいと、チューバホーンさんがshanshanさんと見えました。当日は仕事の打ち合わせが多い日で、私の気持ちが仕事モードから切り替わらず、オーディオの方に切り替わりませんでした。そこで、変化の大きい和室の方をメインに聴いていただきました。
MFシステムが導入された和室の方は、私がつくり貯めている4trテープから変換したDSDファイルなので、元の音の凄さを味わってもらえます。最低域の深さや厚みは、レコード、CDからは味わえないテープ独自の世界です。その音を聞いていただき、レコードやCD、dccから作成したファイルにも驚いていただきました。誰が聴いても違いがわかりますね。違いがわかりやすい和室の方で一時間半の1時間を使ってしまいました。
一方、時間が押した大きな方の部屋では、気持ちの切り替えも難しいし、落ち着いて音楽を聴く雰囲気ではないので、チューバホーンさんをご満足させられなかったようです。やはりこちらの準備が整ってからお聴かせするべきでしたね。
オーディオは、そこに至るアプローチと、お招きする人の気持ちの向きようで、評価が変わります。また、同じ音を聴いても、全く違う評価が来るのもオーディオです。究極、自分の好きな音がするかどうかで評価が分かれますから、想像外の違いが明らかに聴ける、和室の音の差はサプライズでしょうが、コンサートホール、それもムジークフェラインでのアンビエンスを出そうという試みは、彼の音作りとは違う方向性だと私も感じました。
shanshanさんの「これはもうオーディオの世界ではない」というつぶやきが私には嬉しかったです。
二週間前、東京の桜開花宣言の時に、GRFさんからUnicornのある部屋で実験のお話しを頂きました。その際は、実験の内容は詳しくは教えていただけなかったのですが、どうやら新しいPCオーディオを始められたということがわかりました。
そして、花冷えの続いた東京もようやく桜が満開となり、同時にGRFさんの実験も成功したようなので、桜満開の実験室である、Unicornのある和室におじゃましてきました。
PCオーディオ音痴の私には、たくさん並んだ箱の正体も意味もわからないので、詳細な説明は控えさせていただきますが、とりあえず操作はiPadで行えるという事はわかりました(笑)。
私が使用しているDACも、USB入力があり、DSD音源の再生が出来るのですが、音源の確保を含めてずっと足踏み状態なので、DSD音源のネイティブ再生に興味津々で、説明はそこそこにまずはその音から聴かせて頂きました。
カラヤンの1964年盤のベートーヴェンの第9の第4楽章の冒頭部とわかったのですが、地を這うような分厚いコントラバスの響きが、シングルコーンのユニコーンから聞こえるという驚きに、思わず「これオープンリールそのものじゃないですか!とGRFさんに話しかけてしまいました。
続けてかかった、越路吹雪のサントワマミーはとても良い音で、ユニコーンの部屋では、レコードを聴いたことが無かったので、はじめは音源が解らない程でしたが、よく聞くとレコードそのものの質感でした。
GRFさんが10年前にプロデュースして、杉並公会堂でDSDの5.6Mで録音されたJazzのリアルな質感に、テープ、レコード、DSDのメディアの特徴を、忠実に再現出来る領域にデジタルオーディオが進化していることを知りました。そして、この領域に至るには、極限までデジタルノイズをカットしなければならず、それには、このような装置が必要になるのだと理解に至りました。
前半はGRFさんの貴重な音源をDSDファイル化したものを聴かせていただいたのですが、後半は通常のCDをリッピングした曲を中心に聴かせていただきました。
こちらも、鮮度の高いCDサウンドが再現されていて、ディスク再生派の身としては、身の危険を感じました(笑)。その気持ちを見透かされたかどうかは、GRFさんに確認してみないとわからないのですが、チョン・ミョン・フンRCOの演奏のロメオとジュリエットのPCM音源で、聴き比べをさせてもらいました。
1.MF-PC+MeitnerDAC、dcc音源
2.MS-1+MeitnerDAC、CD音源
3.CD34改 CD音源
1.のMF-PCは音源がテープらしさというのか、土台がしっかりした音でしたので、この音が好印象でしたが、2. MS-1はトランスポートがEMMだったらと思ってしまいました。しかし、PCオーディオの音は、ディスク再生派としては、驚異的な結果でした。
3.のCD34改は、オーディオ的なSN比や解像力と行った違いよりも、音の表情や音色がまったく異なりました。しいて言えば凝集感のある密度の濃い音に感じました。この鳴り方を得意とする音源も有りそうなので、場合によっては、3.のCD34改が活躍できるチャンスもあるのではと思いました。
GRFさん、今回も貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。PCオーディオ、いつかトライしてみたいという気持ちが再燃して来ましたが、それ以上に、あの素晴らしい音源が記録されたSDカードが気になります(笑)。
チューバホーン
チューバホーンさんからご感想が届きました。さすがに良く聞き分けられておられます。和室のユニコーンからあのような分厚い低音が出ることを聴いていただいただけでも、良かったかと思いました。
次回は、お時間を取り、じっくりお聞きいただきたいですね。shanshanさんもぜひ、また聴きに来て下さい。
by TANNOY-GRF
| 2019-04-06 23:43
| 来たり
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