2019年 04月 16日
catbossさんの「GRFさん宅訪問記 」 |
GRFさん宅を訪問してきました。
今回の目玉は、メインスピーカー後方に配置された追加スピーカーです。一聴して、その効果が判りました!!
特に、音源収録時にマイクの位置を近接させず、さらに自然のホールトーンによるアンビエンスを適切に加味されたものは、まさにコンサートホールを彷彿させる空気感がありました。
メインスピーカーの後方の壁一面が音源となるのです!!
しかも、低音域のディテールが高くなって音像位置が見事に決まります!!
360度指向性のスピーカーは、十分な広がりと音場を再現してくれていますが、やはりメインスピーカーの周囲に音像ができあがっています。これが後方スピーカーの追加により、奥一面に広がりを見せると言う効果が出て、驚くべき空気感を味わうことができています。
また、大変興味深かったことは、DACにemmを使った場合とMolaMolaを使った場合に大きな差異が出たことです。MolaMolaになると音場がコンパクトになって、音源を忠実に再現していると言った感じでした。決して悪いわけでは無く、これは、MolaMolaの計算能力が大変高いことによる解像度の向上が要因であると思います。
emmは、いかにも音楽を美しく聴かせるかに拘った音創りを目指していると思われ、大変良い空気感を表現してくれました。個人的にはemmの方が好きだと感じていますが、聴く音楽によって選ぶ贅沢ができるのが最善の方法ですね!!
後方スピーカーをON/OFFしていただいたり、周囲をうろつかせていただいて、どのような状態で鳴っているのかを検証しました。最も重要なことは、後方スピーカーとメインスピーカーの距離と高さ、そして音量と再生周波数でしょうか。
僅か2時間ほどの滞在でしたが、大変勉強になりました。卓越した聴感、豊富な知識とスキルをお持ちのGRFさんだからこそできた快挙ですね!!
訪問させていただく前に情報を聞いて拙宅でも色々と試していたのですが、後方スピーカーをポン置きして鳴らせば良いと言うものではないことを思い知りました…。実に奥の深いものです。
週末帰宅後に、早速ご教授と検証した内容に従って再セッティングを行いました。その結果、ツィーターの場所と向き、そして音量が変わりました。
直進指向性の強いJBLスピーカーの場合は、両側にあるクローゼットの扉に反射した音が位相を乱していて、追加スピーカーの左右の音量をピッタリ合わせても、メインスピーカーをOFFにしてリスニングポジションまで下がって行くと、途中で右側が大きく感じられるようになっていたのです。
効果に耳を奪われて見逃してしまっていたのですが、GRF邸の音を聴いて目覚めました!!(笑)。
そこで、左右の間隔を狭くして反射の影響を最小限にすると共に、やや外向きにしました。この向きは、メインスピーカーのツィーター用の台の側面板に反射するようにしています。そして、反射音はリスニングポジション後方でクロスします。また、到達距離の変化による位相のズレを補正するため、壁面ピッタリであったものを10cmほど離しました。
また、後方の窓はこれまで開けたことがありませんでしたが、ブラインドを開けて窓の反射があった方が効果があがることも実証できました。
結果は上々です!!
大きな部屋での実験を聴きに、catbossさんが来られました。catbossさんは、長い間音楽の現場でのPAの設置、調整を行ってきたプロフェッショナルです。その仕事を卒業されてから、ご自宅でオーディオを始められました。お仕事から趣味に変わったのですね。卓越したスキルをお持ちの方で、ご自分のマランツ7を徹底して修理したことから、評判を呼び、横浜のMさんをはじめとしたご友人の中で浸透していきました。
そんなスキルをお持ちのcatbossさんに追加実験をしていただき、多方面から検証していただくのは、嬉しいことです。ただし、調整は本当に微妙なので、単に電気的に時間をずらして得られることではなく、調整される人の経験がそのまま現れる怖い実験です(笑)。
私も、この連休中は本格的に実験の続きを行いたいといろいろと準備もしています。どうなることでしょうか?
by TANNOY-GRF
| 2019-04-16 19:17
| 来たり
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