2019年 05月 19日
横浜のMさんと北関東の遠足 |
横浜のMさんとは、先週もホワイトアスパラガスの会でお会いしたばかりですが、今日は新宿駅で湘南ライナーでの待ち合わせです。何時もは、この電車で夜香さんのところまで行くのですが、今日もこの列車で移動です。横浜だといろいろな手段があるのですが、乗り換えの手間と費用が違います。横浜駅からくるMさんは、一回の乗り換えで行けるので、時間はかかるのですが、こちらの方が楽だそうです。


私は、地下鉄丸ノ内線で行くと、新宿駅のホームを縦断しなければ埼京線のホームに辿り着けませんので、中央線で先頭の代々木寄りの三号車に乗って新宿駅に向かいます。土日は阿佐ヶ谷・高円寺には快速が止まりませんので、南阿佐谷駅から一旦荻窪駅に戻り、そこで快速に乗り換え、新宿に向かいます。
荻窪駅のホームに着くと、何時も特別快速の通過に合います。荻窪もローカルな駅なのですね。荻窪駅は、高架ではなく地上に降りてきます。目の前に北口ロータリーが見える風景も中央線ではめずらしくなりました。
新宿駅の構内の人混みを縫うように歩き、埼京線のホームに着いたのはMさんが乗った湘南ライナー到着の10分前でした。休みの日はグリーン車両も結構混みます。横浜からだと新宿湘南ラインと、東京駅と上野駅の間が繋がった事による東京上野ラインの二つが選べます。その意味で、新宿経由を選ぶ場合も、普通の快速ではなく、20分ほど早い特別快速を選びました。
一人で乗って車窓だけを見ていると結構時間を感じますが、二人で好きなことを話していれば、あっという間ですね。駅では、K.Oさんが待っていてくれました。昼食をいただいてから、まずはお嫁に出したDecolaに逢いに行きました。現地では、近くに住む大山君も合流です。
一年半ぶりに見たDecolaはすっかりこの家の住人になり、一回り大きくなった気もして、マダムの風格も出てきました。大山君も今更のようにDecolaの大きさに驚いていました。音を聴いたMさんは、しきりに感心されて、私の家にいたときより幸せだと言われました。私は、ちょっぴり複雑な気持ちですが、その通りだとうなずいていました。遠い英国の古い街から来た彼女を、二年がかりでOさんとレストアーして、いまこのように大輪の花を咲かせている彼女を見て安堵しました。
家の前に広く拡がる悠久の景色に、クレスパンの歌声が消えていきます。忘れていたオーディオの落ち着いた音を聴かせて貰い、里親として、満ち足りた時間でした。
一旦ご自宅に戻り、車を車庫に仕舞ってから、持参のシャンペンを冷やしていただき、それをあけて乾杯です。K.Oさんは、Decolaばかりではなく、ご自宅の装置もDECCAのカートリッジをメインにしておられます。長野のLogeさんの手になる、Quad22のプリと、同じくQuad II の組み合わせで、鳴らす英デッカの盤は、とても切れ味も良く、弦楽器の広がり、ピアノのタッチの良さ、そして何よりも魅力的な声に、ここまで音をまとめているK.Oさんの音作りにも大変感心しました。
SPはユニークで、Lawtherの日本版を作っていた多摩音響の16センチユニットを、英国のAudioVectorの箱に入れて鳴らされています。その音はローサーのイメージとは違った、極めて上品な音で、それと比べると、家のユニコーンは、今少し謙虚にならなければと反省しました。
場所を変えて、K.Oさん行きつけのお店に。ブルゴーニュの白と同じブルゴーニュのNuits-Saint-Georges をごちそうになりました。私の好きなワインです。お気遣いいただきありがとうございました。それから三時間近く帰りの電車を忘れて歓談しました。K.Oさんの趣味の深さ、歴史の長さを感じました。それが今の音をつくり、そして、Decolaの置いてある家に結実されているのだと、徐々にK.Oさんのスケールの大きさがわかってきました。
再度、荻窪駅経由で、南阿佐谷に戻ったのは深夜近く。地下鉄は最終の池袋行きでした。もっとも池袋行きでなければ、まだ深夜を過ぎてもあります。表に出ると、何だか暖かくなりました。電車もなくなる深夜の裏道は、もう、誰も歩いてはおらず、今日聴かせていただいた音楽がしずかに響いていました。
by TANNOY-GRF
| 2019-05-19 11:10
| 行ったり
|
Comments(3)

GRFさん
おはようございます。貴婦人の佇まいのDecolaでクレスパン の「夏の夜」をDECCAオリジナル盤で聴くなんて夢の様で、どんな声の色になるのだろうとアレコレと想像してしまいます。
その一方で「少し謙虚になった」ユニコーンというのも楽しみではあります。一角獣を跪かすことができるのは貴婦人だけですので!
おはようございます。貴婦人の佇まいのDecolaでクレスパン の「夏の夜」をDECCAオリジナル盤で聴くなんて夢の様で、どんな声の色になるのだろうとアレコレと想像してしまいます。
その一方で「少し謙虚になった」ユニコーンというのも楽しみではあります。一角獣を跪かすことができるのは貴婦人だけですので!
パグ太郎さん 土曜日は横浜のMさんと楽しい遠足に行った気分でした。懇親会では、オーディオの目的地とその手段について、そして何よりもオーディオでの感動体験を語り、どこまでも人の感性の深さと、夢の大きさ、長いあいだかけてそれを熟成していく持続の大切さを再認識できた実るある遠足になりました。
少し謙虚になった一角獣は、逆に手なずけるのが難しくなります。夢の世界で自由に羽ばたかせているのが良いのかもしれません。
少し謙虚になった一角獣は、逆に手なずけるのが難しくなります。夢の世界で自由に羽ばたかせているのが良いのかもしれません。
Decolaの音の特徴は、ステージの再現です。天井桟敷の席から、はるかしたのステージを見下ろすと、そこからえもいえぬ柔らかで優美な音が立ち上ってきます。クレスパンのような柔らかな声に合わせたようにスイスロマンドも天上の響きを奏でます。DeccaのカートリッジのVL方式と、Decolaの逆オルソン形は理由があるのです。