2020年 09月 23日
敬老の日の月曜日はSさん邸へ |
四連休の月曜日の敬老の日は、ユニコーンをお使いのOさんと、彼のDSD専用DACを持って、東日本橋のSさんのオーディオルームを訪ねました。休日の日本橋はガラガラで、目立つのは通りの陰に隠れている交通警察官ばかりです。物陰に隠れたりして、休日だけの右折禁止などの罠を張る暇があるのなら、警察本来の窃盗犯の捜査をしてもらいたいです。このコロナ下でどんどん治安が悪くなっています。市民から感謝される仕事を充実していただきたいと思いました。
日本橋は行かれた方はわかると思いますが、江戸時代からの道と、まっすぐにひかれた国道が斜めに交差していて、大変わかりにくい道路です。五叉路の多さに驚かされます。しかし、遠回りしても交通法規通りに案内してくれるNAVIのおかげで、無事にSさん邸に着きました。お昼時だったので、Sさん行きつけのお寿司屋さんに行くことになりました。お寿司屋さんは、コロナ以来一回も足を向けていません。二ヶ月間以上の休業の後に再開されたそうですが、生ものを扱う関係上、コロナ対策も大変だと思いました。運悪く団体の客が先におり、マスクも無く数人で大きな声で話していたのが気になりました。お店側では、なかなか言いにくいこともあります。お客同士が気を遣うことも必要だと思いました。しかし、前回は何時お寿司をいただいたのか解らない程久しぶりで、美味しかったです。
Sさんのオーディオルームは、ご自宅では無く会社のそばに仕事用で借りていたところを使われています。防音設備の整ったマンションで、深夜大きな音で鳴らしてもお隣には迷惑は掛からないそうです。窓もすべて二重窓で、マンションからみれる高速道路の車の音もまったく無音で、サイレント映画を見ているような不思議な感覚になりました。
Sさんは何回も家に足を運んでいただいています。ご愛用のアンプはSD05です。石田さんとも親交があり、那須のSD05ファンクラブの例会にも来ていただきました。SPもTroubadour 40をお使いです。長年、オーディオ関係のお仕事もされていましたので、マルチアンプの設定もご自分でされて、40の低音部には、以前からお使いのStella OpusのNew Boleroをお使いです。チャンネルデヴァイダーで、ハイカットされて下は、アキュフェーズのアンプでドライブされています。ボレロは横置きにしてその上に、40を置かれています。同じようなシステムがご自宅にもあり、そちらもStella Melody という小型スピーカーと40を使われているそうです。
早速音を聞かせていただきました。先週は耳の様子は良かったのですが、映画用の効果音がボリュームを落として小さい音にしても、映画を見た翌朝は低域の聞こえが少し悪いようです。昨日もよせば良いのに、駆逐艦と潜水艦の爆発音が炸裂するGrayHoundを見てしまったので、今朝もその影響が残るようになってきました。睡眠不足と大音量が耳の大敵なのに困った物です。
その影響か、音を聞かせていただくと何だかソフトでブーミーな音です。40とウーファーの繋がり、方式と音圧の違いが強調されている感じです。やはり耳のせいかと、空気抜きをして見たら大分すっきりしてきました。それではと腰を落ち着けて検証し始めました。
まずは40の位置の調整です。これで上の方はあってきましたが、ウーファーとのつなぎがやはり合っていません。Troubadourのネットワークにはウーファーとの調整用に赤と黒のつながり付近のカーブが変わるピンが付いています。それを調整して、SD05の音量を微調整して繋がりの良い点を探しました。大分改善はされましたが、やはり力強さがありません。
MolaMolaの入力状況を確認するためにコントロール用のソフトをダウンロードして、接続状況を確認しました。すると、現在はSACDを聴かれるためか、SA-10の内部のDACを使われていて、MolaMolaにはアナログ出力で出されていたのです。それを光でMolaMolaのDACと繋いでもらうようにしました。SA-10の音も繊細でピントが合い、力感もあるので好きな音ですが、MolaMolaのDACとでは、やはり音の質が違います。その切り替えで音量の問題とダイナミクスが大分戻ってきました。
再度、位置調整を行い、低域との繋がりで位相も戻しました。すると微妙なピント合わせに対応して、音の広がりや音場が大きくなっていきました。
あと気になったのは、40はSD05で鳴らされていますが、低域のステラはチャンネルでバイダーからアキュフェーズのパワーアンプで駆動され、どうやら床からの振動を拾っているようです。その振動を抑える工夫をして音の質があってきたようです。でも、上がSD05なら、下もSD05にされると自然さがより出てくるし低域も出てくると思います。一度、ご自宅にあるSD05を持ってこられて実験をされるのも良いですね。
ここまで、一時間以上掛かったでしょうか、全体のバランスも取れてきたので、持参したOさんのDSD専用DACの音を聞いて、低域の違いも確認していただきました。調整後はストレスが無くなり、音はどんどん良くなっていきます。その好循環に入ってきたので、あとは音楽を楽しんでいただければいただくほど、音も良くなりますね。
深夜、Sさんからメールが入りました。
GRF様
本日はご足労頂きまして有り難うございました。いま調整して頂いた設定で色々なソースを片っ端から聴いております。「調整がきちんと出来ていればどんなソースにも対応出来るはずです」と仰ったお言葉が思い出されます。
私が長い時間を費やしながらあれこれと試行錯誤をしていたのに対して、GRFさんはものの一時間程で、拙宅の環境の範囲でベストの状態に設定されました。もう何年もお付き合い頂いており、尋常ならざる技をお持ちである事は重々承知しておりましたが、自分の装置で実践していただき、その結果をこうして確認させて頂くと改めて凄さが分かります。
私の反省としましては、低音の解像度に関する質の追求に労を惜しまず自分でやっておけば良かったと言うことがあります。ノウハウが足りないだけでなく横着でした。
私も50年近くやってきた身ですから、単純な調整の部分やそれによる効果はほぼ分かっているのに、その試行錯誤によって情報をより多く集める事を怠っていたと大いに反省しています。熱意が足りないとお叱りを受けても致し方ないですね。
もう一つの自宅のシステムでは今日の教訓を踏まえてもっと熱意を傾けてやってみます。最後の1mm以下の調整ではまたご厄介になるかも知れませんが、アンプの設置し直しのようなことにはならないようにしたいと思います。
しかし、1mm以下の調整が正しく出来るか否かで、システムが完成の域に到達するかバラバラでどうしようもないか・・・・・
オーディオは本当に奥が深いですね。
OさんのDACも素晴らしい音です。お陰様で沢山あるDSDファイルが宝の持ち腐れにならないで済みそうです。
今日は楽しいひと時を有り難うございました。Oさんにも宜しくお伝えください。
S 拝
by TANNOY-GRF
| 2020-09-23 09:14
| 行ったり
|
Comments(4)
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TANNOY-GRF at 2020-09-22 20:49
Sさん 今回の訪問は、新しいTrobadour40の世界を明けていただけたのではと思いました。200〜300Hz前後のクロスで良いならば、ほとんどの現在お使いのSPのウーファー部が使えるからです。マルチアンプにしなければなりませんが、現在では比較的容易に手に入ります。余っているアンプが一台あれば、それで完成です。あとは、1mmの世界から、ご自分お好きな音を見つければ良いだけですから。
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ニッキー
at 2020-09-23 22:17
x
以前お世話になりましたニッキーです。
来年辺りMola Molaのプリを検討しております。
DAC部がSA-10よりも上と聞いて更に気になっております。
来年辺りMola Molaのプリを検討しております。
DAC部がSA-10よりも上と聞いて更に気になっております。
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TANNOY-GRF at 2020-09-24 18:09
ニッキーさん お久しぶりです。元気ですか。確かに、Mola MolaのDAC部はEMMをも超していますが、そこだけ換えてもその効果は見えにくいです。やはり全体の調整を研鑽されると、どの時間はまだ沢山ありますから、麓から一歩一歩登られると誰よりもはやく、高い山に登れますね。
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TANNOY-GRF at 2020-09-29 00:00
Sさん 先日の耳の検査から、良くはなっているのですが、ときどき疲れがたまると大きな音は受け付けなくなります。目と同じで、一日の使用には限界があるようです。目には瞼がありますが、耳にはないので、イヤフォーン装着時は音量に要注意です。
先日の調整時に解ったことがあり、その方法を使って新たな実験を開始しました。本当に音響は面白いですね。
先日の調整時に解ったことがあり、その方法を使って新たな実験を開始しました。本当に音響は面白いですね。