2021年 03月 12日
レコードでGRFが鳴る部屋 |
このブログを始めるきっかけは、CD時代になって徐々に出番を失っていたGRFがSD05とシンプルなトランスポートのMS-1改だけのシンプルな装置で、旧いシステムのGRFから予想も付かなかった音が出たことがきっかけでした。2006年のことですからもう15年も前のことになります。GRFで聴くCDの音に驚きました。
その時以来のGRFによる驚きの音楽が流れています。GRFでならすのは、最近はレコードだけで、クラシック音楽の他には、昔の歌謡曲の実況録音盤です。それらの実況録音盤の多くは、CDになっていません。皆、70年代の録音です。40〜50年も前のレコードですね。その頃、二時間近くの演奏会を唄いきるには、やはり相当な実力を必要とします。一流の歌手だけがリサイタルを開けたのでした。それらの本物の歌手達の演奏が聴けるのが実況録音盤なのです。越路吹雪や八代亜紀、都はるみ、森進一やクールファイブなど良い演奏が目白押しです。
私が気に入っているのは、バックの演奏陣の名人芸です。各リサイタルを陰から支える伴奏のオーケストラ、編曲者自らが指揮を取ることも多いですが、皆本物の音楽のライブ演奏です。昔は、マイク数も少なく、演奏が本物のステレオで取れています。歌手自身は1本のマイクですからモノラル録音ですが、それに会場の残響やエコーの付加が加わります。その仕組みは時代によって変わりますが、シンプルな方が聴いていて楽しいです。
今回の光カートリッジで聴くと、バックグラウンドノイズがほとんど無く、会場のいろいろな音が聞こえてきます。観客の話声さえよく聞こえてきます。SPに近づいていると自分がステージの上にいるように感じます。楽器の位置さえ場所を限定できます。歌手以外はステレオ録音ですから会場の雰囲気が伝わり聴いていて楽しいですね。レコード(記録)という名のタイムマシンですね。
一方、クラシックレコードは、録音会場の響きが伝わってきます。何時ものコンセルトヘボウの聞き慣れた響きも違って聞こえます。歌謡曲の実況録音盤とは違いホール自体の響きを収録されているのが解ります。ホールに広がる響きは、GRFを置いて回りの壁がなくなりコンサートホールに繋がっています。PHILIPSのレコード特有のやさしい響きに、ハイティンクのクレッシェンドが加わり、広大なダイナミックレンジを伴ったオーケストラが出現します。光カートリッジの不思議は、この様な時も音は混濁せず、テープをプレイバックしているように安心して聴けることです、
久しぶりにクーベリック・バイエルン響でスメタナの「我が祖国」の名演を聴いてみました。CD出現後にデジタル録音された演奏をDMMのカッティングで音を刻んであるOrfeoの名盤です。第一曲「高い塔」冒頭のハープの音がきれいですね。音が天井から降ってきます。このS/N比の高いディスクもまったく雑音無く聞こえるのは初めての経験です。レコードが鳴っているときは、微かにレコード盤自体と擦っている擦過音が聞こえる物ですが、通常の音量では、そのレコード特有の音が聞こえないのです。低音の迫力やオーケストラのスケールは38/2トラのような音ですが、テープヒスは聞こえません。不思議な感覚です。
アラウのドビュッシーのプレリュードを掛けてみました。この盤を聴くのは二十年ぶりぐらいです。クリーニングしていない盤だったので、めずらしくレコードからパチパチノイズが聞こえます。ところがそのスクラッチノイズの音が軽いのです。バチバチではなくフチフチという風に聞こえます。一旦針を上げて軽く掃除をします。大分埃がなくなりました。このカートリッジを楽しむためには、事前のレコードクリーニングが欠かせないですね。針音がしないレコードは、レコードとは思えない音に変わるからです。
カラヤンの第九のリハーサル盤も出してきました。第四楽章の冒頭を繰り返し演奏しています。カラヤン独特のダミ声がイエスキリスト教会の空間に響いていきます。コントラバスは深い音ですが、オーケストラ全体は普段より軽快にこの盤が鳴ります。磁気回路がないとこの様な響きになるのでしょうか。教会の天井の高い空間に音が登っていきます。この高さ方向への音の上昇もとても不思議ですね。
長い間、寝ていたレコード棚の中のレコードが自分たちの出番が来たと喜んでいます。ほとんどのレコードがCD出現前の物ですから、もう、40年近くも寝ていたレコードもあります。私は、レコード会社ごとに整理をしています。黄色のDGGや赤いEMI、白い英Columbia、青いTELDEC,、緑のERATOなど、老人力が付いてもそのロケーションはほとんど把握しています。探せば、必ず一回でつかめる20枚ぐらいの中に目指すレコードはあるのです。レコードマニアの人たちは、皆そうでしょう。作曲家別、演奏家別、オーケストラ別といろいろな仕分け方があっても、本人はすぐに居所がわかるのです。不思議だけれど嬉しい習慣ですですね。
80がGRFを邪魔しているように見えますが、まったく影響はありません。
GRFだけではなく80/TW3・TW5・40でも素晴らしいです。
ほとんど同じ音がするのが不思議です。
by TANNOY-GRF
| 2021-03-12 04:28
| オーディオ雑感
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Comments(5)
深夜のゴーンという鐘の音で目が開きました。ベルリンフィルのライブの時間です。今日のベルリンフィルライブはビシュコフノ指揮で、バティアシヴィリのチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲とドヴォルザークの第七番です。両方とも久しくない名演でした。オーケストラのメンバーは少しずつ替わり違う響きになっていました。
光カートリッジを得てレコード盤というアーカイブが蘇った嬉しさが伝わってきます。
ところで、デジタルコンサートホールの日本向けライブ配信ではなくて、リアルタイム配信の方を聞かれたのですか?
ところで、デジタルコンサートホールの日本向けライブ配信ではなくて、リアルタイム配信の方を聞かれたのですか?
椀方さん 例によってソファーでうとうとしていたら、ゴーンの鐘の音で目が覚めました。木曜日の夜なので第一夜のリアルタイム配信ですね。
だいぶベルリンフィルもメンバーが替わっていて、音が変わってきたように感じます。指揮者はおなじみのビショコフでしたが、チャイコフスキーとドボルザーク、スラブ系でぴったりでしたね。7番を見直しました。でも、なんと言ってもバティアシヴィリが凄かったです。
今週末是非楽しんでください。
だいぶベルリンフィルもメンバーが替わっていて、音が変わってきたように感じます。指揮者はおなじみのビショコフでしたが、チャイコフスキーとドボルザーク、スラブ系でぴったりでしたね。7番を見直しました。でも、なんと言ってもバティアシヴィリが凄かったです。
今週末是非楽しんでください。
>ほとんど同じ音がするのが不思議です
誤解の無いように補記しますが、音場の出方が同じなのが同じ音が出ている理由でしょう。同じ部屋でベストポジションを追うとその部屋の音が出てくるのだと思われます。
厳密には音の質は勿論違います。バベルの塔をぐるぐる回っていて、階違いだけど見える風景はほとんど同じという感じでしょうか?レコードの音の方が慣れ親しんでいるので、わかりやすいのでしょうね。
誤解の無いように補記しますが、音場の出方が同じなのが同じ音が出ている理由でしょう。同じ部屋でベストポジションを追うとその部屋の音が出てくるのだと思われます。
厳密には音の質は勿論違います。バベルの塔をぐるぐる回っていて、階違いだけど見える風景はほとんど同じという感じでしょうか?レコードの音の方が慣れ親しんでいるので、わかりやすいのでしょうね。
皆さんから光カートリッジは、何年も前から騒がれていたのに、どうして今頃なのか?と聴かれます。それは、いままで興味が無かったので、積極的に調べに行かなかったからです。それが、Hさんのびっくりサプライズで、コーナーを曲がったらとてつもなく大きなモノにぶつかった感じです(爆)。


