2021年 03月 30日
横浜のMさんと夜香さんが満を持して 3 |
前半のトロバドールのシステムが、良い音を出してくれました。私も光カートリッジ事件以前に力を入れて調整していたので、お二人にも評価していただいて嬉しかったです。夜香さんもニコニコして聴いていただきましたから、私も安心しました。さて、今一度、SD05の接続を切り替えて、イコライザー→ SD05 → GRFと言うシンプルな組み合わせになりました。今日は、先ほど届いた試聴用のemmのイコライザーでの演奏になります。DSオーディオ製の旧型のイコライザーDS-W1とは随分と違い低域がすっきりとしています。サブソニックのフィルターは、15Hz以下で二段目が聴く様になっていますが、50Hzからの一段で充分ですね。

さすがにemmです。音の造りが巧みです。38/2トラの音に近く、レコードらしい高域が甘かったDS-W1に比べてすっきりと高域が伸びて聞こえます。DACの音造りにも共通していますが、やはり美音ですね。ただ、GRFとSD05では、15Hz以下のサブソニックを入れると全体の音が少し薄くなりました。その場合、トラバドールのシステムなら、TW5の音量を少しだけ上げれば良いのですが。
最初は、一番上に出ていた都はるみの二十周年記念盤「帰去来」からです。これはNHKホールでの録音なので、音が広いです。あまりホール感がしないのはNHKホールの特徴です。伴奏の楽団の音が少し薄くなるのです。最初に針を落とす時の音は勿論します。その後の音がほとんど聞こえないのです。そして音が急に現れます。調整卓の向こう側の音が聞こえます。

しかし、都はるみは歌は勿論、京都弁のMCもうまいですね。デビュー20周年ですから、昭和59年・1984年です。まだ三十代半ばですね。若いはずです。次に聴いた森山良子のセ・フィ二は、ゴードン・ジェンキンスのアレンジでLAで1981年に録音された物です。小柳ルミ子は1979年ですから、都はるみのアルバムが一番若い盤になります。それでも84年ですからもう、37年も前になります。
どの盤もクリーナーで洗ってありますから、針音はまったくしません。一切の雑音が無く、演奏会場にワープするのですからたまりませんね。GRFの音は広帯域ですが、トロバドールから変わったときは、やはり少し昔の音という感じはしますが、レコードがかかると時代もマッチして音の古さなど一切感じなくなります。むしろ、お二人に広帯域だとお褒めいただいたぐらいです。
定番の森進一は、GRFの音が交差するポイントで交代で聴いていただきました。左右のGRFのあいだが全て音で埋まり、立体感を持って聞こえてきます。大きなヘッドフォンで聴いているような音場ですが、耳の中ではなく実際に目の前にステージが並ぶのです。これはオーディオ的な快感でもあり、音楽的にも同じ会場で音楽に、その会場にワープしていくのです。
お二人から、その交差点に椅子を持ってくれば良いと言われました。足の踏み場も無い状態ですから、これ以上物を持ち込みたくないのですが、試しに置いてみると確かに特等席ですね。
今の状態では、とても椅子を持ち込める状態ではないので、実験だけしてかたづけました。このポイントはトラバドールでも、音が出てくるところですね。システムやSPが違っても同じ部屋の中では、聴きところが一緒になるのでしょうね。
オーディオ的な実験では、30年以上新品のまま未開封のレコードを、そのまま光りカートリッジで聴くのと、一旦洗ってから聴く違いをテストしました。Mさんがお好きな郷ひろみのレコードを使っての実験です。
その結果ですが、音は確かにかわります。新品でもその盤の上には、プレス機の成分が残っているのでしょうか? 洗うと音が柔らかくなりますが、この音源はデジタルだし、この時代のレコードなら、家ではCDの方が良く掛かります。光りはレコード特有の音色がないので、刻まれている音をそのまま出してくるのですね。そして出てくる音がCDと同じ音源なら敢えて、レコードで聴く意味が薄れます。
アナログ音源の昔の録音は今までとはあり得ない音なのですが、CDの時代に入ると、そしてCDが良い音を出せるのなら、敢えてレコードで聴く必要は無いとも言えるのです。これは、カートリッジの問題ではなく、レコードを制作している人の技術的な、また感性的な限界を示しているとも言えましょう。三人で確認した事は、天動説の船が大洋の果てまでたどり着いたら、そこには断崖絶壁があり、大洋の水が盆からこぼれ落ちているようなイメージでしょうか?
私の家には、CD時代以前のレコードが聴ききれないほどありますから、何も問題は無いのですが、メディアの限界まで行くと、究極はハードではなくソフトの問題になるのは仕方ないことなのでしょう。問題は容器の大きさではなく、中には入っている料理の味と見た目です。CDが出現した後、アナログが培ってきたノウハウや品質は、徐々にCDに引き継がれ、CD発売直後に散々けなされた初期盤の音質も、現在ではまったく問題なく掛かるし、また、その頃の時代の音がすると現在では評価されはじめました。私が集めているようにCD発売直後の丁寧に作られたCDの方が、間違ったリマスターをされた再発盤より良い例が沢山あるからです。
音質の違いを確かめる実験が今日の目的ではありません。名歌手達の魂の入った熱唱を40年以上前に遡って、演奏会場にワープして聴いてきました。また、一流の歌手は、自分でMCを行います。その時の地声と、歌を歌っているときの美声のギャップも実況録音盤の楽しみです。
予定を変えて、急遽今日集まっていただいたレコード演奏会も、前半のトロバドールのマルチシステム、後半の光カートリッジ・GRFのレコード演奏を聴いていただきました。午後二時前からはじめたので、あっというまに三時間がすぎて五時を回りました。今日は二週間ぶりにH氏邸に大山さんも待っています。お二人を高円寺駅まで送り、私はそのまま東北道へと向かいました。土曜の夕方の環七はやはり混んでいます。先週より車の量が多い気もします。
H氏邸には、環七が混んでいた分、いつもより時間がかかりましたが、大山さんを交えて、これからのH氏邸の他の装置の調整を話し合いました。その為に必要な機材を今日運んできたのです。大山さんとは、また新しい実験を始めます。その構想をHさんに説明して、まだまだ終わらない楽しい計画をお話ししました。
今月の初めにHさんによってもたらされたビッグサプライズで、光りに翻弄された大変な一月でしたが、今となっては、Hさんに大感謝ですね。楽しい時間を過ごして家に戻ってきたのは11時を回っていました。高円寺まで戻ってきたときに、もう、ご自宅に戻られた夜香さんから、メールが来ました。
こんばんは。もう帰宅されましたか?今日は大変楽しかったです!ありがとうございました。あれから、高円寺ではずっとオーディオ談義でした(笑)GRFはもちろん素晴らしかったのですが、トロバドールシステムによるデジタル再生に感銘を受けました。手塩にかけ熟成され洗練された無垢ともいえる、そんな響きにあふれる音楽が聴こえてくる。これは使い手自らが追い込んだ成果そのものであり、まさにGRFさんの執念の音と確信しました。次回はトロバドールシステムでグランドマスターによるLP再生を聴かせてください!
苦労した点を解ってくれる、得がたい仲間ですね。
by TANNOY-GRF
| 2021-03-30 01:28
| 来たり
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