2021年 04月 01日
三月は光カートリッジとGRFに明け暮れました |
先月、光カートリッジ以外のことを書いたのは、関西往復の日だけでした。毎日、毎日、レコードの話ばかりでした。きっかけは、Hさん邸でのサプライズでしたが、それに油を注いだのは、そのカートリッジを貸してくれた知人のおかげです。彼が何年も前に経験したことを、この1ヶ月間で追体験をしてきたからです。実際は、第一世代の出現から第三世代のGrand Masterまで7年間掛かっているのです。
私が大騒ぎを仕始めたのを、彼が面白がって、最高機のGrand Masterに交換して、第二世代のMaster1が余っているから、使ってみたらと持ってきてくれたのです。専用のイコライザーが必要ですが、それも、旧型モデルの中古品を送ってくれたのです。メーカーが試聴用として新製品を貸し出していますが、新製品は人気で、貸し出しの順番が回ってくるのに時間がかかりますので、イコライザーは最新でなくとも、良いだろうと言うことで送ってくれたのです。
それから1ヶ月間、タイムラプスの早送り動画のように、光カートリッジの世界を全速で追体験してきました。今までのレコードの概念を根本から変えられて、常識がどんどん変わる驚きの連続でした。毎週土曜日には、H氏邸に通い、最高級のGrand Masterを聴かせていただき、その驚きを深めていきました。すると、ますます面白がった知人が、今度は、なんと自分が使っているGrand Masterを持って、聞き比べに来てくれたのです。彼曰く、今までさんざん聴いてきたので、一月ぐらい無くても、死ぬわけではない!それよりも、どのくらい、第二世代と第三世代で進歩したか、A・B比較がしたくて持ってきてくれたのです。これには、丁度同席していた大山さんもびっくりの進展でした。
家のプレーヤーは、2本のSMEのシリーズVを使っています。イコライザーへ差し替えるだけで、すぐにA・B比較が出来るので、その微妙な差を知りたいと言うことでした。実際に実験すると、その差は予想以上に大きく、彼は納得して意気揚々と帰って行きました。
問題は、残された私たちです(苦笑)。DSのカートリッジはヒエラルキーがはっきりしていて、現在は入門機から最高級機まで4段階ありますが、価格は倍々になっていてどれを選ぶかは、大変な決断になります。勿論、高くて最新の組み合わせが良いに決まっているのですが、世界のハイエンダーだけが、この音を聞けるのでは、面白くありません。欧米のオーディオ専門店の要請で、ハイエンドのイコライザーを発表していますが、同時に、そのイコライザー回路の定数を公表して、世界中のアンプメーカーに、光カートリッジ用のイコライザーカーブを組み込んでほしいとの要望も出しています。それに応えて、EMMやソウル・ノートのプリアンプやイコライザーには、各々の会社の特性を含めた専用機が出ています。
私が、CD/SACD用に使っているカナダのemm社のマイトナー氏も、光カートリッジの音に惚れ込み、emmブランドのイコライザーを出しています。その試聴機の依頼も行っていましたが、三月末には到着して試聴しています。H氏邸では、Grand Masterにそのemmの組み合わせであの音を出しているのは、よくわかっているのですが、それはそれとして、電源を強化したり、真空管で作ったりして、自分たちでイコライザーの製作や別シャーシーの電源を作って、この音を友人の間にも、普及させたい物だと思っています。
何名かのレコードファンにGRFでの音を聴いていただきましたが、最初の段階で道は二つに分かれるようです。一つは、今まで、何十年も慣れ親しんできた何時ものレコードの音がしないと言うことです。静かすぎるとか、きれいすぎるとも言われます。普段からテープを聴いているディープなマニアには大変好評ですが、レコードコレクターは、まだ懐疑的ですね。その一因としては、やはり今まで何十年も聴いてきたレコードの音と違うと言う違和感があります。
そして、次の分かれ道は光カートリッジの価格があります。昨今は、通常のカートリッジの価格も上昇して、各社のハイエンドは少し前の数十万円規模から百万円を超える時代になってきました。アームの300万円超えすら出ています。私の使っているSMEも現在は100万円を超えています。30年ぐらい前に購入したときは、勿論、その頃としては高かったですが、20万円台だった気がします。やはり、カートリッジに50万円以上払うのはやはり相当な決断が必要なのです。
趣味ですから、その人の価値観を自らに問うわけですが、自らのなかで「リーズナブル」と思える何かがなければなりません。また、システム全体が、その光カートリッジの音を活かせるレベルにないと、宝の持ち腐れになります。現在は、知人のおかげでMaster1とGrand Masterの最高峰の音を聞かせてもらっていますが、GRFのレベルでは、この二つのカートリッジの全容が見えていないのではと思っています。
合わせる装置のレベルによって、スイスの高山鉄道の風景見たく、高度を上げて列車を乗り換える度に、トンネルをくぐり抜ける度に、まったく別次元の風景が出現するのでしょう。いよいよ、GRFではなくメインのトロバドールのシステムでレコードを聴いてみようと思います。今までは、ケーブルが短いという物理的な障害がありました。今回は、充分な長さの初期型のMITケーブルを手に入れました。二つをカートリッジをお返しする前にその高さを実感したいと思います。
さて、その結果は?
by TANNOY-GRF
| 2021-04-01 23:39
| オーディオ雑感 レコード篇
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