2021年 05月 05日
アームの微・微調整 |
もう、長い間愛用しているSMEのシリーズ5は、本当に細かいところまで調整が出来るので、大変、気に入っています。今回の光カートリッジも綿密に合わせていったのですが、休みの最終日、気合いを入れてもう一段追い込もうとチャレンジしてみました。プレーヤーは北側の窓に面していて、アトリエとおなじような柔らかな光が入ってきます。今日は少し曇りなので、逆光にもならず細かな調整が出来るのではと期待しました。
ところが、老人力は記憶ばかりではなく、目にも表れて、近場の細かいところがよく見えません。こんな時のために拡大メガネも買ってあったのですが、どこかに紛れて見つかりません。これもよくあることです・・・老眼鏡を持ってきてゆっくりと作業をすることにしました。調整の目的は、現在使っている光カートリッジが、知人から借りていたときと、微妙に音が違うからです。まずまずのところと今一のところが微妙にあるからです。良い点は、定位と奥行き感です。今一のところは、レコードによってシャープすぎる点が見れるところですね。これは背に腹の問題なので、その妥協点を探すのが、微調整の目的です。
体調も大事なので、お客様が来られない元気な状態で調整しようと思っていました。本当に微妙な差だからです。
まず、針圧の確認からです。アームで2.1gに合わし、精密針圧計で確認してみます。1.5gの時は差が出ましたが、2.1gは正確に同じ針圧がでました。その状態で、何時も聞き慣れている森進一の実況録音盤から「一人酒場で」を聴いてみました。奥行き感は申し分ありませんが、使い始めの頃より落ち着いては来ましたが、やはり少しだけ細身の感じがします。
そこで、アームのたかさを今一度厳密に測り直してみようと思いました。カートリッジの高さがBenz Microと違うので、根元の方にいくと膨らむアームの目の錯覚もあり合わせづらいのです。竹製の物差しを持ってきて、端をレコードに押しつけて、何回か測りました。目盛りは見えにくいので、LEDのスポットライトで、ショーアップします(笑)。結果は、やはり根元の方が少し上がっているようです。それで、アームの高さ調整用のネジを差し込み、一旦底に着くまで回し、そこから、ネジのピッチ分を戻して、底に隙間を作り、その隙間を無くすように、アーム全体を上から押しつけて下げます。ネジのピッチは一周1ミリです。それを少しづつ三回に分けて行いました。根元の太くなっている部分は、レコードの表面まで2ミリぐらいの余裕しかなくなりました。
高さが変わると、オーバーハングも当然変わります。直角三角形の高さが変わるので、ほんの少しだけ動かさなくてはなりません。その微妙な差も、SME独自のアームの形に合わせる調整治具では、輪郭線一本ぐらい違ってきます。本当に微妙な調整です。その段階で音を聴くと相当大人の音になっていました。その段階で、もとのカートリッジに戻してみました。針圧の調整から、高さのチェック、オーバーハングの再点検を含めて、元に戻して聴くと、やはり違っていますね。
このあたりの説明は我ながら既視感があるなと、チェックしたら、まったく同じ説明を3月20日にしてました。前回では物足らず同じ事を繰り返したのですね。同じ事を繰り返すのは、間違いではありませんが、まったく同じ文章を書いているのは、完全に老人力のおかげですね。こうして老人特有の「頑固」が強固されるのでしょう。自分の中のプロジェクトX物語です(笑)。
しかし、この再度の調整で狙った音が出てきたようです。まだ幾分エージングは足りないようですが、奥行きの出方、音場の出方が私の好みでした。成熟度が上がってくれば、なかなかだと可能性を感じました。将来性に賭けた感じです。しかし、カートリッジの性能を最大に引き出すには極めて微妙な調整も必要なのが、レコード再生の難しさでもあり、面白さでもあるわけです。
大きなスピーカーの位置調整でさえ1ミリの違いがあれほどの大きな差になるわけですから、カートリッジの1ミリは何百倍も違って当たり前ですね。今週末は、もとのBenzMicroのLP-SをMolaMolaのPhono EQに繋ぎ、違いを楽しんでみようと思います。以前比べたときは、静けさと最低域の再現力に差が出ました。しかし、高域の優雅さはなかなかの物です。
by TANNOY-GRF
| 2021-05-05 14:45
| オーディオ雑感
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