2021年 07月 31日
二つの部屋 |
よく皆さんから聞かれるのは、「GRFのある部屋」と「和室のユニコーン」をどのように使い分けているのか?と言う質問です。テレビ用とスクリーン用のシステムは、それぞれ専用ですからわかりやすいのですが、「和室」も「GRFの部屋」も聞いている音源は同じです。でも、どちらの装置で聞くかは自分の中では、目的が違います。
私の中では、プログラムをきめてコンサートの様にじっくり聴くような場合は大きな部屋で。アルバムを精査する場合や、反対に聞き流すような場合は、和室で聴いています。簡単に言うと、今夜はコンサートだ!と思うようなときは、大きな部屋で、その他は和室で聴いています。お客さんが来たときは、大きな部屋の方をお聞かせするのが殆どですが、自分で聴く時間から言えば、7〜8割は和室のユニコーンがメインですね。
光カートリッジが導入される前は、大きな部屋のシステムの実験中は頻繁に出入りしていますが、完成後は稼働率から考えると、やはり「和室のユニコーン」がメインシステムでした。その意味で、大きな部屋はコストパフォーマンス的には、殆ど採算度外視にしていますね。採算で音楽を聴いているわけではないのですが。
現在は、まだ大きなコンサートもそれほどは開かれていないし、外国からの団体は殆ど来日していません。飛行機の往来ばかりでは無く、観客の入場制限がある内は、興業として採算が合わないからです。そのような演奏会の代わりには、やはり大きな装置で、演奏会場の雰囲気を味わいます。この音が、自分の家で聴けるのは大変幸せです。その意味では、コロナによる自宅待機の期間もオーディオ好きには恵みのような時間でした。装置のグレードアップや、いままで購入してきたCDを聞く時間が出来たからです。
加えて、この三月以降の光カートリッジの導入が続きました。MolaMolaのイコライザーを導入した頃を除き、やはりS/N比、針と溝の間の擦過音、レコード本体にも入っている、低域の暗騒音、スクラッチノイズ、インサイドフォースによる音のゆがみ、外周と内周での音質の変化等々が重なり、圧倒的にダイナミックレンジの違うCDやSACDそして、DSDの音源にソースが移行していました。特に最低域の音の伸び、クロストークの無さ、低音の量感で、昔の4トラックテープをDSDに変換して、ハードディスクから呼び出す方法をこの10年間は進めていたのです。
光カートリッジの出現は、そのレコードの劣勢を大逆転してくれました。あれほどのテープ党だったHさんも大変身ですから。おかげで、50年以上集めてきたレコードが蘇りました。ただ、長い間、仕舞ってあったレコードは、聴く前に洗浄をしなければなりません。少しでもゴミが針先と溝の間に入ると、たちまち音質が落ちるからです。この音質の変化を知ると、片面レコードを掛けると、針先の汚れを除去するぐらいです。神経質だと思われるかもしれませんが、実際に針先の汚れを数十倍以上のルーペで見ると、針先に埃や汚れが付くのを確認できます。そして、その違いをダイレクトに反映する、光りカートリッジの高忠実度再生は、今までのアバウトな再生とは一線を画しているのが解るとおもいます。
すると、溝に切られた信号を忠実に再現し始めた光カートリッジは、聞こえなかった最低域の音を再現し始めるのです。そして、挑戦してきた三次元の立体サウンドが、立体的に展開して、今まで聴いたことのない世界へのドアを開けてくれたのです。これまでは、CDしか聴いていなかった和室の部屋でも、レコードプレーヤーを持ち込んで聴いてみようかと思っているぐらいです。
by TANNOY-GRF
| 2021-07-31 11:04
| オーディオ雑感
|
Comments(2)
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rock7410
at 2021-08-02 19:43
GRFさん、はじめまして。
DS-003のセットを購入して1ヶ月ですが驚きの連続です。
ロック・ジャズ・クラシック全ての音楽ジャンルで、手持ちの全てのカートリッジを上回る性能には圧倒されます。今年は、以前から考えていたMCカートリッジバランス伝送をするべく、フォノイコとケーブル買い換えを予定していましたが、DS-003を聴いて取り消しとなりました。
DS-003のセットを購入して1ヶ月ですが驚きの連続です。
ロック・ジャズ・クラシック全ての音楽ジャンルで、手持ちの全てのカートリッジを上回る性能には圧倒されます。今年は、以前から考えていたMCカートリッジバランス伝送をするべく、フォノイコとケーブル買い換えを予定していましたが、DS-003を聴いて取り消しとなりました。
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by
GRF
at 2021-08-03 10:34
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rock7410さん
コメントありがとうございます。そうですか、003行きましたか。びっくりされたでしょうね。私も60年近く、カートリッジを使ってきましたが、レコードにこんな音が入っているとは思いませんでした。
針先をみれる倍率のルーペをお買いになられて、針先をみると、先端に汚れが付いているのを確認でます。家庭用のアルカリイオン水をカンチレバーには触らず、針先だけを拭くと毎回フレッシュな音が楽しめます。お試しください。
コメントありがとうございます。そうですか、003行きましたか。びっくりされたでしょうね。私も60年近く、カートリッジを使ってきましたが、レコードにこんな音が入っているとは思いませんでした。
針先をみれる倍率のルーペをお買いになられて、針先をみると、先端に汚れが付いているのを確認でます。家庭用のアルカリイオン水をカンチレバーには触らず、針先だけを拭くと毎回フレッシュな音が楽しめます。お試しください。