2006年 10月 19日
オリジナル盤とそれ以降の差 |
このところ、CDの話ばかりしかしていないので、アナログはどうなったんだと?
口の悪い友人達がからかいます。アナログレコードも相変わらず聴いているし、レコード屋さんのボックス漁りも相変わらず続けています。家にCDを聴きに来られる方にも、必ず最後はアナログの音を聞いていただいています。CD時代以降の方は、本当のアナログサウンドを聴かれていないから、驚いています。勿論、昔の様な古い音はしません。例え、40年前、50年前の録音で、その頃のレコード盤でも、最新のアナログ再生技術は、遙かに高いところまで進化しているからです。
ターンテーブルのゴロや回転ムラ、レコード特有の暗騒音もいまはしませんから、時々古くからの友人達は、これはアナログじゃないよと言われるほどです。その度に、確かに昔からの、歪みを個性だと置き換えるようなアナクロのアナログでは無いけれど、録音されたテープの暖かい音がするのだから、テープ派の私はこれこそ、アナログサウンドだと胸を張るのです。
CD時代になって一番恩恵を受けたのが、カートリッジだと思います。前にも書きましたが、初めてベンツマイクロのルビーを聴いたときには、カートリッジもようやくこの歪みの無いレベルに到達したかと感銘を受けました。それは、いわゆるレコード的な音ではないですから、そこでも古くからのレコード仲間からは、村八分を受けました。いわく、いままでのオルトフォンのカートリッジを売ってしまえとか、持っている資格は無いとかいろいろ言われました。特にCA-25とCG-25は、何個も持っていないで世の中に流通させるべきだと追求されたのです。余計なお世話です!その時代の音は、その時代の機器を使わないと再現できない事を十分知っているからです。そこはコレクターの分野で、音が良いからとは違う部分です。好きか嫌いかの分野で、人に強制する物とは違いますから。
その意味で、私はクレンペラーの音楽、サウンドが大好きです。本題に戻りましょう!下の写真は、クレンペラーの演奏する、マーラーの交響曲第二番のレコードです。上から、オリジナル盤のブルーシルバー、二番目がセミサークルと言われる第二版、その下が、ドイツ盤の第二版?グリーンスタンプ、そして一番下がEMIになった後の四版以降の物です。このほかにも、廉価版や、デジタルリマスター盤もあります。
これらが、皆違う音がするのです。お持ちの再生装置のグレードにも依るのですが、最初はドイツ盤のメリハリのある音を好まれるようですが、だんだん、素っ気ない感じもする英国盤に戻り、最後は圧倒的なオリジナル盤に到達します。その音をいっぺん聞いてしまうと、もう、後戻りが出来なくなります。骨董の趣味と同じで、お金では買えない価値を見いだしてしまうからです。そして、価格は上がることはあっても、決して下がることはありません。二版以降があるから、初版の意味が出手来るわけですが、、、。
それと、クレンペラーのレコードには、今ひとつ楽しみがあります。それは、初期のSAXと33CXの同じジャケットの同じ曲でも、音質いや音楽も違うからです。単にステレオとモノーラルの差ではありません。録音の哲学がちがいます。マイクの位置も違うのでしょう。総じてモノとステレオの二つの盤がでているときは、モノーラルの方が、完成された響きがでます。先ほどのベンツマイクロのルビーは実はモノーラル再生に飛んでも無い力が発揮されるのです。フルトヴェングラーのALPのオリジナルを掛けると、その真価がでます。本当に生の会場のあの響きがでるのです。特に、弦楽器群の空中に漂う感じなどは、SAXではしません。こんな事を言って反発される方も居られるでしょうが、33CXやALPを愛されている方には、わかる気持ちでしょう。
初版のドイツレクイエムのSAXと二版の33CXです。
口の悪い友人達がからかいます。アナログレコードも相変わらず聴いているし、レコード屋さんのボックス漁りも相変わらず続けています。家にCDを聴きに来られる方にも、必ず最後はアナログの音を聞いていただいています。CD時代以降の方は、本当のアナログサウンドを聴かれていないから、驚いています。勿論、昔の様な古い音はしません。例え、40年前、50年前の録音で、その頃のレコード盤でも、最新のアナログ再生技術は、遙かに高いところまで進化しているからです。
ターンテーブルのゴロや回転ムラ、レコード特有の暗騒音もいまはしませんから、時々古くからの友人達は、これはアナログじゃないよと言われるほどです。その度に、確かに昔からの、歪みを個性だと置き換えるようなアナクロのアナログでは無いけれど、録音されたテープの暖かい音がするのだから、テープ派の私はこれこそ、アナログサウンドだと胸を張るのです。
CD時代になって一番恩恵を受けたのが、カートリッジだと思います。前にも書きましたが、初めてベンツマイクロのルビーを聴いたときには、カートリッジもようやくこの歪みの無いレベルに到達したかと感銘を受けました。それは、いわゆるレコード的な音ではないですから、そこでも古くからのレコード仲間からは、村八分を受けました。いわく、いままでのオルトフォンのカートリッジを売ってしまえとか、持っている資格は無いとかいろいろ言われました。特にCA-25とCG-25は、何個も持っていないで世の中に流通させるべきだと追求されたのです。余計なお世話です!その時代の音は、その時代の機器を使わないと再現できない事を十分知っているからです。そこはコレクターの分野で、音が良いからとは違う部分です。好きか嫌いかの分野で、人に強制する物とは違いますから。
その意味で、私はクレンペラーの音楽、サウンドが大好きです。本題に戻りましょう!下の写真は、クレンペラーの演奏する、マーラーの交響曲第二番のレコードです。上から、オリジナル盤のブルーシルバー、二番目がセミサークルと言われる第二版、その下が、ドイツ盤の第二版?グリーンスタンプ、そして一番下がEMIになった後の四版以降の物です。このほかにも、廉価版や、デジタルリマスター盤もあります。
これらが、皆違う音がするのです。お持ちの再生装置のグレードにも依るのですが、最初はドイツ盤のメリハリのある音を好まれるようですが、だんだん、素っ気ない感じもする英国盤に戻り、最後は圧倒的なオリジナル盤に到達します。その音をいっぺん聞いてしまうと、もう、後戻りが出来なくなります。骨董の趣味と同じで、お金では買えない価値を見いだしてしまうからです。そして、価格は上がることはあっても、決して下がることはありません。二版以降があるから、初版の意味が出手来るわけですが、、、。
それと、クレンペラーのレコードには、今ひとつ楽しみがあります。それは、初期のSAXと33CXの同じジャケットの同じ曲でも、音質いや音楽も違うからです。単にステレオとモノーラルの差ではありません。録音の哲学がちがいます。マイクの位置も違うのでしょう。総じてモノとステレオの二つの盤がでているときは、モノーラルの方が、完成された響きがでます。先ほどのベンツマイクロのルビーは実はモノーラル再生に飛んでも無い力が発揮されるのです。フルトヴェングラーのALPのオリジナルを掛けると、その真価がでます。本当に生の会場のあの響きがでるのです。特に、弦楽器群の空中に漂う感じなどは、SAXではしません。こんな事を言って反発される方も居られるでしょうが、33CXやALPを愛されている方には、わかる気持ちでしょう。
by TANNOY-GRF
| 2006-10-19 20:29
| 好きなレコード
|
Comments(8)
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kks
at 2006-10-21 23:10
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本日は長時間SD-50(100wタイプ)をお聞かせいただきありがとうございました。写真で見たイメージよりも、SD-50は実物が大きくかんじました。それ以上に、GRFがふつーのスピーカーに見える条件の良さに感嘆です。
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TANNOY-GRF at 2006-10-22 00:13
kksさま、お忙しい中お越しいただきありがとうございました。昨日は、演奏会で終日生の音を聞いていましたので、その影響か、当初眠い音に感じたのですが、いまお預かりしているSPの影響でした。沢山のCDを聴いてくださり、ありがとうございました。とても楽しい時間でした、次回は是非、アナログレコードの方も聴いてください。
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kitagawa
at 2006-10-22 17:47
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我が意を得たり、とはこのことでしょう。
しかし、ブルーシルバー盤の価格の高さには閉口します。
何とかならないですかね。
しかし、ブルーシルバー盤の価格の高さには閉口します。
何とかならないですかね。
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kks
at 2006-10-22 23:11
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方法論はちがっても、目指す頂上にほとんど違いがないように感じました。GRFという年期の入ったスピーカーから再生される人の声のリアルさは送り出しモニターに通じる透明さがあり聞き惚れていました。そして極めて敏感。
次の機会にはぜひLPでクレンペラーの演奏をお聞かせ下さい _o_
次の機会にはぜひLPでクレンペラーの演奏をお聞かせ下さい _o_
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kks
at 2006-10-22 23:17
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クレンペラーの見開きジャケットをみると、キングスウェイホールなどで1960年前後の録音につかっていたマイクスタンドはとても大きくしっかりとしたブームスタンドを使っています。
それだけ、音をブレなく受け止めていたのではないでしょうか。クレンペラーがテープ編集を受け付けなかったということも音楽の流れを切らないばかりか音の条件の変化による不連続面を作り出さなかったという点でリスナーに記録としてのレコードの意味を再確認しなさいと問いかけているように思えてきます。
それだけ、音をブレなく受け止めていたのではないでしょうか。クレンペラーがテープ編集を受け付けなかったということも音楽の流れを切らないばかりか音の条件の変化による不連続面を作り出さなかったという点でリスナーに記録としてのレコードの意味を再確認しなさいと問いかけているように思えてきます。
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マン
at 2009-02-13 04:21
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>価格は上がることはあっても、決して下がることはありません。
モノの価値としては下がらないかもしれませんが、バブル崩壊など経済情勢の上り下がりによって取引き価格が上下し価格が下がる場合もあるのではないでしょうか。
モノの価値としては下がらないかもしれませんが、バブル崩壊など経済情勢の上り下がりによって取引き価格が上下し価格が下がる場合もあるのではないでしょうか。
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tannoy-grf at 2009-02-13 22:00
経済状況によって、価格の変動はありますが、絶対数が減っていきますから、長い目で見ると価格はやはり上がっていくでしょう。
しかし、40年前の3000円は相当高かったですよ。
しかし、40年前の3000円は相当高かったですよ。
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at 2019-10-05 13:48
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。