2024年 09月 20日
ツィーターを聴きに、Oさんと大山さんも ⑦ |
月曜日は、秋の連休の第一弾の老人の日でした。体調が戻りきらない身には、いよいよ自分たちの日だと思いました。それでも、土曜、日曜と休養に努めましたので、人が来られても大丈夫なところまでは回復したので、聞きにきていただきました。
いつもの、N響のビデオを聞いていただきました。最初は、ツィーター無しで、二回目はありで聞いていただくと笑てしまうほどの差でした。6Ωタイプを1.36μFでカットして聴いています。いつもの不思議なのですが、鳴っているか、鳴っていないかは、近くに寄るとわかりにくくなります。耳をツィーターのそばに持っていっても、微かになっているだけです。
ところが、離れてオーケストラが全奏するところなどは、音が湧き上がってきます。各楽器が自己主張をして、低音楽器が聞こえてくるのです。そのままでツィーターを抜くと、音量としてはなっているのですが、楽器の区別がつかなくなります。その差は大きく、こうして一対比較をすると明確に差がわかってもらえます。
高域のタイミングがあって、楽器の音色を構成する、スレッショルドが明確に再現されると、その楽器固有の音色が浮かび上がってきて、ハーモニーがしっかりと構築されます。このツィーターは、最高域を伸ばすだけではなく、音の立ち上がりのタイミングが合うことによって、今まで音量の中に埋没していた、楽器固有の色彩や音色を再現して、一気に音楽が立ち上がってくるのです。
その差を目の前にすると、どなたも驚かれます。一度、このツィーターが醸し出すハーモニーを聴いたら、元に戻れないからです。切り替えは簡単にできますから、同じソヒエフでも、ビゼーとプロコフィエフの差が明確に出てきます。尾高忠明のプラームスの柔らかさも、コンサートホールに浮かび上がってくるのです。
ベルリンフィルのデジタルコンサートホールの音は、巧妙に響きが整えられていますから、各楽器があたかも望遠レンズでクロースアップされた様に浮かび上がります。こちらは、ツィーター無しでも音は明快なのですが、ツィーターを付加すると、途端に低音部が重質するのが分かります。各楽器固有の響きが出てくるからですね。
今までテレビだからとある意味割り切っていたところが満たされて、和室のユニコーンを聴いている様な感覚にもなります。Oさんも、この差を聞いてしまうと、行かなければということになりました。もっとも、6Ωタイプは、売れすぎたのか、在庫切れになっていました。数週間待ちですね。
翌日の火曜日は、最近仕事が忙しく、ほとんど出張に出ていた大山さんが寄ってくれました。ツイーターが来たのが8月の末ですから、いかにお仕事が忙しかったかわかります。今日も本来は出張のはずですが、忙しすぎて部品の供給が追いつかなくなり、工事ができず時間が取れたので、ようやく家に来れる様になったそうです。
早速聞いていただきました。すると、これと同じ経験を、以前、村田製作所のスーパーツイーターを聞いたときに感じたのと同じだと言われました。京都の村田製作所まで出かけて、ユニットだけを大山さんのPSDに導入される打ち合わせも行われたそうです。
村田製作所のスーパーツイーター は、その卓越した高域性能で、一世を風靡ましたが、当時はCDが20KHz以上が出ていないという論議に巻き込まれた様に思われます。高域が45KHzも楽に出ているということが、クローズアップされた様に思われます。その後、CDもDACの性能が上がり、SACDにしなくてもCDの規格でも充分な音が出て、最高域の問題だけではないことがわかってきました。
そのときも、このスーパーツイーター を使うと、全帯域にわたって音がみずみずしくなったそうです。それは、最高域が伸びているからではなく、音の立ち上がりが早く、楽器の音色を決める、立ち上がり性能・スレッショルドが良いからだと言われました。現在のセラミックツィーターと同じ状態ですね。大山さんは、音を聞かれてそのことを指摘されました。
高域のカットオフ周波数は、音の伸びではなく、その下のスピーカーと共有している音域の量の差です。また、セラミックは楽に30KHzまでの伸びているので、音の見通しが良くなっているのでしょう。その意味で、質量が軽く、しかし剛性が高いダイヤモンドツィーターの音が良いのは、想像が付きます。大山さんからは、SD05を二台並べて、音量の調整を追い込みその音の差を確かめようと提案されました。厳密の意味では、ツィーターを付加するとアンプの負荷が変わり、当然アンプの動作も変わるからです。
ユニコーンではなく、大きな部屋のTroubadourに応用するときは、必要でしょうね。いよいよ、楽しみです。
by TANNOY-GRF
| 2024-09-20 11:49
| 来たり
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