2025年 05月 08日
五日の日には genmiさんが |
GRFさん
先日は大変お忙しい中、訪問させて頂きありがとうございました。7年振りの訪問となったわけですが、結論からいうと、今回も本当に最高の経験をさせて頂きました。
7年という歳月は相当なもので、拙宅でいえば主に、分散型の初号機から始まった歴代のMFPCやSagraDAC 2の導入、コロナ禍で徹底的に見直して詰めたルームチューニング、そしてSP位置の大胆な見直し等々、細かい部分を含めれば変更点は数えきれないほどあります。
GRF邸も然りで、サテライトDDDユニットやサブウーファーの設置、光カートリッジやフローティングボード、そして何といってもダイヤモンド(セラミック)ツイーターの導入と盛りだくさんです。ブログを拝見していたので変化の過程を追ってはいたものの、すっかり浦島太郎状態でしたので、今回ありがたい機会を作って頂けて感謝感激です。
また、今回の訪問させて頂くにあたり、7年の間に蓄積した経験や感覚を備えた今のgenmiの耳が『GRFさんのサウンド』をどう感じるのかといったところにも非常に興味がありました。以前は経験や知識不足故にただ「凄い!」といった漠然な感覚しか生まれなかったからです。その「凄い!」も今考えれば当時のGRF邸サウンドの神髄を理解して(出来て)いなかったような気がします。今回は経験値も当時よりは上がり少しは分析的に聴けるのではないかと思いました。
最初は和室に通して頂きました。先ず気付いたのはユニコーンの設置の向きが7年前と変わっていることです。前回は縦置きで今回は横置き。ユニコーンは奥行きが結構あるので横置きにしたことでスペース的にスッキリして和室が広くなった印象を持ち
ました。
早速ダイヤモンドツイーターの有り無しの違いを聴かせて頂いたのですが、実際に聴くとこれは有ると無いとでは雲泥の差ですね。無いと音楽が少し寂しく聞こえるように感じました。感覚的な表現だと、有ると音楽に命が吹き込まれるといった感じでしょうか。
金額も金額ですが、ダイヤモンドツイーターの音を聴いたらもう無しでは聴けないぐらいの違いなので、経済的に余裕があって導入出来る方以外は有り無し実験は行わないといったGRFさんの方針に納得です。
和室の現在のサウンドは7年前の記憶と大きく異なっていることは一曲目からすぐに分かりました。GRFさんも当時仰っていたのですが、「大きな部屋」の音とは趣向を変えてかぶりつきのJAZZ向サウンドだった記憶があります。それがユニコーンを横置きに変えたからなのか、ユニコーンの真後ろにある壁を突き破って音像が後方展開されていました。
この音の聴こえ方は正にgenmiの記憶にある「大きな部屋」のサウンドそのものでした。それをGRFさんに申し上げると、「大きな部屋」のサウンドをコンパクトにした方向に調整されたとのこと。コンパクトといっても6畳部屋の左右上下の壁は完全に突き破っています。7年前は音にかぶりつきのサウンドで低域がゴリゴリしていた印象があったので驚きました。
次に初めてテレビのあるリビングに通して頂きました。こちらのお部屋は今回初めて通して頂いたので、前回との比較はなく純粋に大画面TVでHDDレコーダーに録画されたN響やベルリンフィルの映像を楽しく視聴させて頂きました。ですが、驚いたのがここにもユニコーンが鎮座していたことです。状態のよいキャビネットを入手されて壊れていたDDDユニットを手持ちのものと入れ替えたとのこと。キャビネットがピカピカして本当に綺麗でした。
こちらにはセラミックツイーターがアドオンされていて、こちらもツイーター有り無しの実験をして頂きましたが、ダイヤモンドと比較していないのでセラミックで十分じゃないかと思えるぐらいの変化で、無しの状態では音に埋もれて存在感ゼロだった
オケの木琴の音が有りだと見事に旋律を歌いだしたのは正直驚きです。セラミックはお値段も手ごろみたいなのでコスパは最高ですね。リビングの音の感想としては、目から飛び込む情報も手伝って、リビングのシステムだけで一生幸せに生きて行けそう
だと思いました(笑)
「大きな部屋」に移動する前にもう一度和室に戻ってダイヤモンドツイーターの音を聴かせて頂きました。目からの情報は無くなるわけですが、それを完全にカバーするほどの定位感の良さ、音の滑らかさが尋常ではなく、やはりダイヤモンドは圧倒的な
のだと結論付けた次第です(汗)
そして待ちに待った「大きな部屋」に通して頂きました。何回かお邪魔させて頂いていますが、7年の歳月を経て久しぶりに入室するとやはり広いですね。奥にはステージの奥行きを更に出すためのDDDユニットのサテライトや50Hz以下を受け持つサブウーファーがそれぞれ2台(ステレオ)確認できました。そして、音が鳴った瞬間に完全に音楽ホールにワープしてしまいました。
和室のサウンドが「大きな部屋」の方向に寄せていたので「大きな部屋」のサウンドを聴いても以前みたいに感動するのか正直少し危惧していたのですが、そんなのが一瞬にして吹き飛びました。この唯一無二の壮大な音場は今も健在ですね。何か裏技や
テクニックがあったら少しでも拙宅にフィードバックさせたいと思っていたのですが、このサウンドは規格外にてもはや対象外です(笑)
正面のカーテンの開閉具合による音の違いの実験や、今回もお部屋を四方八方歩き回って音の聴こえ方を確認させて頂けてとても勉強になりました。
「大きな部屋」では和室で聴いたフルオケのCDを持ち込んで比較試聴させて頂きましたが、低域の再現性も含めてスケールが原寸大ですし、定位も明確で演奏者が見えるので本当に音楽ホールに来て生の音を聴いているかのような感覚になりました。
一言、凄い!です。
7年前の「凄い!」と今回の「凄い!」の違いを分析的に聞こうとしても出てくる答えはやはり「凄い!」だけ…。それだとGRFさんに申し訳ないですし、自分の勉強にもならないので全神経を集中させて聴き込んでいくと、サテライトDDDユニットの効果だと思うのですが、以前よりも奥方向に音場が広がっているように聞こえました。定位感の向上や横方向への音場の拡大も感じ取れました。
アナログタイムではカラヤンの第九のリハーサルや越路吹雪や森進一のリサイタルが非常に印象的でした。光カートリッジの音響的メリットもお聞きして、このリアルなステージの再現に一役買っているのは間違いないと思いました。前回の訪問でも申し
上げたかと思いますが、本当のリサイタルに来たみたいにアルバムを最初から最後まで通しで聴きたいといった衝動にかられました。
「ソファーを円卓テーブルと入れ替えて食事やアルコールをセッティングすればすっかりディナーショーに早変わりだな」なんて図々しく勝手なことを想像してしまったgenmiをどうかお許しください。
GRF邸の音を忘れないうちに拙宅のテコ入れもしまして結果に大満足しています。7年前よりかは成長しているかと思いますのでまた拙宅にも足をお運びください。
今回、7年前と何も変わらぬ元気なGRFさんと再会出来て本当に嬉しかったです。この度は貴重な体験をさせて頂きまして改めてありがとうございました。
genmi
taketoさんにお聞かせしたCDを使いましたが、装置がこなれたのか、細かい音も出て来て、残響がよく再現されて来ました。
ただ、歳をとって来た所為と、あまり外の人と合わない生活をしているので、先日のtaketoさんも今回のgenmiさんも、オーディオのような長時間、密閉空間にいると、免疫が働き、体温が上がったり、喉が痛くなったりして、お客様にはご心配をおかけしました。やはり老人力には勝てませんね。
冬はあまり聴かなかった大きな部屋の音も、先日のtaketoさんにお聞かせして、調子も上がって来てたようです。ピントをしっかり合わせるとオーケストラが目の前に現れます。コントラバスの最低域が聴こえると、一気に実在感が上がります。
最後はアナログレコードを聴いていただきました。我ながら、とてもレコードから出ている音とは思えません。いつもおかけする1979年の日生劇場の越路吹雪さん、1974年の森進一さんの実況録音盤もその時の会場にワープしたようなリアリティに毎回驚かされます。50年も前の録音なのですが。アルバムを通しで聴きたいですね。
by TANNOY-GRF
| 2025-05-08 06:39
| 来たり
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