2025年 10月 01日
新築されたTDさんのお宅を |
Y2さんがご友人のTDさんをお連れして、拙宅を訪ねていだいたのは、猛暑が始まる前の5月の下旬でした。初めて来られた TDさんは「大きな部屋」の音に関心を持っていただきました。あの音は調整だけで出来ています。その意味で聴く時は必ず調整が必要です。微妙に位置がずれているからです。地震はもちろん、地球は毎日回転して動いているのだと実感します。
嬉しいメールをいただきました。まだ本格的な調整はしていませんので、まだまだ良くなるということですね。今回、感心したのはJBLの古いSPのL65です。077のツイーターがしっかり鳴っており、中音域の13センチのコーン型スコーカーのLE5-5がいい仕事をしています。いつもは気になるネットワークに起因する歪っぽい音がなく、30センチの1KHzまで受け持つウーファーの動きもよく、何を聞いても楽しかったです。
今度は、TDさんのお宅を訪問しようとご都合をお聞きしたら、現在お宅を建築中で、今いるマンションは次の買い手が決まり、一ヶ月間で開け渡さなければならず、新しい家に家財を移動しているので、それらが落ち着く夏過ぎまで待ってと言われました。
新築の家に機材を運び入れても、調整等で一月はかかります。新居に訪問が可能になったのは9月の中旬になってからでした。その間も荷物の移動で大変だったそうです。新居ですから音作りは1からやり直さなければなりません。楽しいけれど大変な作業が待っていますね。この猛暑の中を引越しされたのですから、その作業だけでも大変でした。
九月の中頃の連休の時にお邪魔できることになりました。9月と言っても名ばかりの猛暑でした。新しい新居は高円寺の北の西武新宿線に近いところなのと初めて行くので、住所と道順を印刷してタクシーで行きました。間違えずにタクシーが約束のあたりにつくと、暑いのにTDさんが外で待っていてくれました。Googleマップで調べた家は、新築前の古い家が映っていましたが、新築の真新しい家がその場所には建っていました。
新居ですからどこも新品です。うちはもう建ってから25年近く経ちますから柱や扉が日に焼けていますが、新築の家はどこも真新しいですね。当たり前ですが(笑)
すっきりとした装置です。
ネットワークプレイヤー兼プリアンプ LINN KLIMAX KONTROL DSM
モノラルパワーアンプ オーディオカレント パルティータ
スピーカー JBL L65 Jubal
その他
ADプレイヤー EMT938
CDプレイヤー DENON DCD-CX3
Oさん製作DAC
プリアンプ オーディオデバイス AD-C2
ステレオパワーアンプ 久芳寛和氏製作 Firstwatt F6C
早速聴かせていただきました。新築の家に、まだセッティングが詰めていない音がします。当たり前ですね(笑)。
掛けて頂いた曲は、
アレクサンドル・タロー バッハ イタリア風協奏曲集
ゼルキン~クーベリック バイエルン放送響 ベートーベンピアノ協奏曲5番
アントニー・ベデルニコフ バッハ パルティータ
みな名演ですが渋い選曲ですね。お訊きするとルドルフ・ゼルキンがお好きのこと。聴きながら音のピントを探していました。現状の中での変更ですから現在の位置からはほとんど変えない範囲です。新しい部屋ですから密閉度が高く音が幾分窮屈です。それは最後にドアを少し開ければいいと思い、左右のSPの芯のズレだけを調整しました。
左側のSPをほんの少し中央に寄せて、幾分外向きにしました。それでだいぶ合ってきましたね。最後に、ドアを少し開けて、音圧が高まるのを防ぎました。これでずいぶんと音が自然になりました。これ以上の本格的な調整は部屋に馴染んできた頃、空気が乾いてきた冬に行えばいいと思い、今日は最低限の調整に留めました。
GRFさん 先日はありがとうございました。
新しい部屋で2週間程スピーカーポジションの調整を行い、音楽を聴く環境が整ったと思ったのでお越しいただきました。それでも私のシステムが過去最も良く鳴った記憶が朧気に残存していますので、その地点まで至っていないことも解っていました。調整が至らないのは私の技量不足と新築住宅は音が落ち着くにはある程度の月日、時間の経過が必要との先入観も大きく影響していたと思います。
全体的な歪みを補正して頂いた後に、ミリ単位でのスピーカ調整による音の変化を実際に体感させて頂きました。そして新鮮だったのは扉を僅かに空けることで壁に吸収されていたと思われる音のエネルギーを解放することにより音の響きが自然になったことです。
考えてみれば、私の家は一昔前までの住宅に比べて大工さんが現場で切ったり貼ったりをする部分は遥かに少ない建築物です。工場で少なくともサブミリオーダーの精度でパーツを製造し組み立てます。こうして完成した住宅で規格化された断熱試験等が行われます。経年変化はあるのかも知れませんがそれが音の変化に支配的な影響を及ぼすとは考え難い。
Oさんには「GRFさんがスピーカに触り、窓を数センチ空け放った。そうしたら世界が変わった。まるで魔術師のようでした。」という冗談半分の体験談を話しましたが、実はこの種の話は先端技術の製造現場でも実話として時々あります。やはりGRFさんのような方がいて、歩留まりが上がらず困るとそういう人の判断を仰ぎます。例えば、工場の東側の3番目の窓を20㎝空ける、南側の2番目の窓を5㎝空けるという指示通りにすると歩留まりが上がという具合です。会食の帰路、GRFさんはどの帯域が不足している、あるいは出過ぎるとか緻密なことも考えておられたのだろうなどと漠然と考え帰宅しました。
前置きが長くなりましたが、本当に驚いたのは帰宅後です。ベンチマークとして聴いて頂いたハイティンク~マーラー4番(私自身はある程度鳴っていると思っていました。)は、演奏者達の表情が映像として浮かぶようなレベルに至っていました。ベデルニコフのバッハがこれほどヴィヴィッドな演奏であることを初めて知りました。そしてGRFさんに来ていただく前に未だベストの出来栄えではないと判断した指標はズスケカルテットの再生ですが、過去に経験した類似の音像が再生されるとともに、これまで微弱であったピッチカートが明瞭に聴こえます。
今回はいろいろありがとうございました。GRFさんのお宅を再び是非お訪ねさせてください。
TD
この段階での調整は帯域別に調整するのではなく、3ウェイのSPですが、全音域のシングルのSPとして、左右のエネルギー差、音量差と位相差をなるべく少なくしているだけです。このまま、三ヶ月間ぐらい聴いて頂いてから、本格的な調整を一緒に行いましょう。
新居完成、おめでとうございます!
by TANNOY-GRF
| 2025-10-01 06:12
| 行ったり
|
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