2026年 02月 26日
Y2さんのお宅にユニコーンが |
German Physiksの友の会を始めた頃、メインのTroubadourだけではなく、その頃製造を中止していた初期型のユニコーンを特別に作ってもらいました。私が使っているユニコーンは、肩が「なで肩」で下のバックロードホーンの部分も前後の形状が違う凝った製法でしたが、再製造を依頼した時、その形だと作るのが大変なので、上の肩の部分も平で、下のハカマの部分も真っ直ぐな、1.5ヴァージョンともいうべき「Customタイプ」ならということで、製造を受けてもらいました。ユニコーンの特徴である美しい木目も2個ずつ4種類、計8台作成しました。
ユニコーンは、その美しいキャビネットの姿が一番特徴的です。現在では手に入らない木目で、超高級ホテルや最高級カジノ、Fazioliなどのコンサートグランドピアノに内側に使用されている木目で、いつまでも見飽きない美しい木目です。
一番最初に、現在の和室に使っているバーズアイの木目のキャビネットの中古品が来た時には、キャビネットは綺麗でしたが、チタンの振動板は、小さいお子さんに触られて、シワだらけでした。なんとか凸凹を直し、エッジもウレタンタイプで剥がれそうなので、近い将来、ユニットを交換する前提で、キャビネット分だけの中古価格で購入しました。
それから2年後、エッジが壊れて、バックロードが効かなくなりました。本国からユニットを取り寄せて、新品に交換したところ、低域のロードかかり、迫力のある低音に変わりました。ユニットを新しく進化したしたヴァージョンにしたので、ユニコーン自体が生まれ変わりました。早速ユニコーンさんに来ていただき、お墨付きをもらいました。ユニコーンさんが特注して購入した金額の三分の一で出来たのには申し訳なかったのですが、輸入代理店は、雑誌への宣伝、展示会への出品、地方の販売店への営業など、かかる経費を考えると高価な代理店価格も仕方がないと思いました。
その8台の価格には、輸入経費と事務費と、この時は5%だった輸入消費税が掛かりましたが、私の最初の中古品購入額の倍で済みました。最初のロットの6台と、終いのロットの2台では、2割ほど価格が上がっていました。最終的には、当初の頃から比べると、現地価格が4割ほど上がったことになります。それでも最近の価格から比べると、半額ぐらいで出来ました。今日、Y2さんのところへお持ちした個体は、Hさんのところと、浜松のプー博士のところへ納入された、最後の二台のうちの一つで、バーズアイの美しい個体です。
コロナの頃、身の回りの整理を始めていたプー博士の美しい筐体のユニコーンが、日本で最高のオーディオの達人のTさんのお宅へ引き取られました。
Tさんがお亡くなりになられる前、その筐体を引き取り、そのまま倉庫で眠っていました。その時、現在テレビ用に使っている美しい筐体のユニコーンをオークションで見つけ、こちらもユニット無しの価格で引き取ることができました。最初のユニコーンと同じキャビネットだけの価格です。模様は双子の様に似ています。同一ロットあったのでしょう。こちらのチタンのDDDユニットは、さすがに使えないので、倉庫で寝ていた最後のロットのユニットを外し、その代わりに、8台入れた時のカーボンタイプの予備用に取ってあったカーボンのDDDユニットと専用のネットワークとに入れ替えをしたのです。
カーボンに換装された、最後のロットのユニコーンは、その時は鳴る事だけ確認して、そのまま倉庫に戻されました。美しいキャビネットに新品未使用のカーボンユニット付きのUNICORN Custom(特注品)です。
その話を聞かれた、Y2さんのお宅へこの度引き取られることになったのです。そして、その納入日が、2月25日と決まったのは、一月ほど前のことです。運搬に浜松から埼玉まで運んだ時と同じピアノ運送を頼もうと思ったのですが、2月、3月は引越しシーズンでもあり、ピアノ配送はいっぱいで、軽自動車でサービスを行なっているなんでもお手伝いの業者にY2さんから声をかけられました。
UNICORN専用箱の寸法は伝えてあるし、倉庫での写真も送っておきましたが、実際にバンタイプの軽自動車では、専用ケースは一台しか乗らず、当日は久しぶりの雨も降っているので、無理をせず、二回往復することになりました。
1回目を送り出し、戻ってきたのは一時間半ほど経ってからです。もう片方の二回目を送り出し、私もY2さん宅へ向かいます。トラックの到着とほぼ同じ頃に着くことができました。マンションの専用エレベーターや廊下のドアの大きさと箱の大きさはほぼ同じで部屋まで運び込むのは大変なので、玄関で箱から出して運ぶ事にしました。
用意周到なY2さんは、ユニコーンの型紙を作られて置き場所を確保されていましたが、当初に想定していた横向きではなく、縦向きの方が部屋にフィットするので、縦置きしました。
ここまで来れば、あとは時間の問題です。Y2さんのしっかりとした準備のおかげで、配線も位置決めもスムーズに行きました。縦置きにする事でベランダへの通路も確保でき、部屋の便利性も高まりました。スパイクは使いません。キャビネットの微調整をしなければならないし、通路への移動も必要でしょう。いずれにしてもご自分でSPの位置調整をマスターしなければなりません。
搬入に使った機材や外箱も分解して積んで整理をしました。さあ、いよいよ音出しです。この部屋で縦置きがどうなるのか、位置調整は縦置きの方が簡単に調整できます。無指向性のDDDユニットが黒いのがお分かりでしょうか?
結線をふたりで確認して、場所もやり方も覚えていただきました。端子もしっかりとめ、あとは音出しです。私が試聴用に使う音源が用意されていました。いつものショスタコヴィッチの交響曲15番をかけていただきました。最初のチィーンというグロッケンシュピーゲルの音が空間に広がりました。
いいじゃないでしょうか!
無指向性SP特有の奥行きある空間が最初から出現しています。第一ヴァイオリンは群としてユニゾンが響きます。ホールに上って行きます。家で聞いている音とほぼ同じ様な音が出ました。音場が出ています。ホールの奥行きも最初から出現しています。私自身が驚いた程です。左右の位置の微調整を文字通りトントン程度施しました。一気にオーケストラが広がり、ハーモニーが再現されます。縦位置のユニコーンは、調整しがいがありますね。
翌日、ダイヤモンドを加えた音を聞かれたそうです。さらに音場が前後に広がり、部屋の奥に向けてオーケストラが展開されている様です。欧米ではサウンドステージと呼ばれているこの感じがなかなか出ないのですね。それが初日から出てくるのは、SPばかりではなく、DACやアンプ類の選定が正しい証明でもあります。
ユニットは新品ですから、これからエージングが進むと、さらに美しい音が出てくることでしょう。一月ぐらいしたらOさんと再訪するのが楽しみです。その頃には花粉症が終わっていることを願いますね。
by TANNOY-GRF
| 2026-02-26 16:50
| 行ったり
|
Comments(5)
同じような僥倖に恵まれてユニコーンcustomを迎え入れる事が出来た私ですが、満足いくように鳴らせるまで日本版何年も掛かりましたから、初日からサウンドステージが出て良い音で鳴っているというのは、素晴らしいことだと思います。
おやまぁ!?失礼しました
「日本版何年も」→「何年も」の字余りでした
「日本版何年も」→「何年も」の字余りでした
椀方さん 私も驚きました。
初日からあの様な音場が出ているのは珍しいです。PCもDACもアンプもSNが良いし、音場再生に向いていたのですね。そこに、ユニコーンですから!
初日からあの様な音場が出ているのは珍しいです。PCもDACもアンプもSNが良いし、音場再生に向いていたのですね。そこに、ユニコーンですから!
ダイアフラムが黒いユニコーンって雰囲気が違いますね。
分厚い音がしそうな面構えです。
分厚い音がしそうな面構えです。
のびーさん 私もそう思っていたのですが、最初からうちの和室の様な奥行き深い音が出ました。一番驚いたのは私かもしれません。





