2007年 05月 22日
夢の一角獣 |
仕事に追われてブログが更新できない日々が続いています。そんな中、先週以前からお約束をしていた、Tさんのお宅にお邪魔して、ジャーマンフィジクスのユニコーンを聴かせていただきました。文京区のデザインされたマンションは、ネオドイツ風というのでしょうか、廃墟のパルチノンの円柱をモチーフにした、デザインマンションにお住まいでした。宮崎駿の中にでて来るような、丸いリベットがむき出しになったエレベーターを降りると各フロアー一戸の専用フロアーになっていました。中は、Tさんと奥さまの趣味に統一され、まるでヨーロッパのアパルトマンの一室にいるような素敵な空間です。外国の暮らしが長いご夫妻が、滞在中に少しづつ集められたという、彫刻が至る所に飾られ、アンチークな雰囲気を醸し出されておりました。デザインされたインテリアは、昨年末に訪れたヨコハマのMさんのパラゴンのあるマンションを思い出させてくれました。お二方とも、デザインの造詣は深く、永年に渡り本物を見続けた人だけが作りうる素敵な空間の創造に感動しました。テーブルの中にさり気なく重ねられた小林秀雄の「真贋」の本が、全集ではなく単行本の本物なのに嬉しかったです。
おもにジャズをお聴きになられる、Tさんは、それでも私の持参したクラシック中心のCDを快く掛けていただきました。両方向に開口部がある独特の構造をしたユニコーンのきれいな木目はまるでチェロの様な光沢を放っていました。寸分の隙もないたたずまいに聴く前からいい音がでる確信みたいな予感を感じられます。果たしてでてきた音の音楽性の高さには驚かされました。音の三次元的な響きはどこかGRFのバックロードのにも共通した物があります。
是枝さんの制作されたKT-88シングルアンプは、そのS/N比の高さと共に、朗々と駆動する力強さに驚かされました。構造上最低音はでないと聴いていましたが、少なくとオーケストラのコントラバスや大太鼓、荒々しい金管群も群を抜いたリアリティにとても感心いたしました。プリのマランツ7は、新しい復刻版ですが、これもしっかりと手を入れられてS/N比が良いばかりではなく、真空管を吟味された味わいのある音がしていました。(下は以前のお住まいの時のお写真だそうです。美しいキャビネットがとても素敵です)

肝心のユニコーンは、以前他で聴かしていただいた、オールカーボンモデルとは異なり、見ていても美しい木目模様に大変魅了されました。ストレスの全くない音は、高級モデルの低音部に別のユニットを使用した、トールボーイ型より、私の好みには合っていました。私が勝手に次から次へと掛けていただいたクラシックのオーケストラの低音部を朗々と部屋に響かせる様は、忠実ばかりがオーディオの楽しみではないと言う声が聞こえてきました。最後にTさんご推薦のJAZZを聴かせていただき、とても満足しました。朝の雨がウソのように上がった西向きの窓からは、夕方だというのに雨上がりの澄んだ空気が黄金色にきらきらと輝き、ヨーロッパの西向きの部屋を思い出させてくれます。
次回は、拙宅のGRFを聴きに来ていただくことになりました。それまでにどこまであの散らかった部屋を片づけられるのか、それだけが気がかりの帰り道も、心はまだ音楽に満たされていました。Tさん、またご紹介の労を取っていただいたTaoさんありがとうございました。
by TANNOY-GRF
| 2007-05-22 23:43
| ユニコーン
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