2023年 03月 03日
Oさんのご感想 |
久しぶりにGRFさんのお宅にお邪魔しました。前に訪問してから半年以上は経つと思います。特に「新しいオーディオボードが入って、また新たな次元になった」とおっしゃっておられましたので、楽しみに訪問しました。
まずは和室のユニコーンを聴かせて頂きましたが、こちらのオーディオ環境は私の家とほぼ同じですので、このボード導入でどのように変化しているか、興味津々です。
以前訪問させて頂いた時は、ユニコーンは我が家と同じ縦置きでしたが、今回は横置きに変更されています。GRFさんもブログで言及されている通り、縦置きは部屋の半分くらいまで飛び出るので圧迫感があり、使い勝手としては横置きの方が私も好ましいと思っています。
その辺の違いを含め、聴かせて頂きましたが、いや、びっくり!!
一聴して全然違っています。もう機器がどうとか、ケーブルがどうとか、このスピーカーの特徴が、といったコメントが必要ない、そこに音楽だけがある、といった音です。それもレイアウト変更とパワーアンプ下に例のボードを置いただけ、とのことです。GRFさんご本人も「もう機器に興味が無くなった」とおっしゃっておりましたが、まさにその通りです。ひたすら音楽だけを聴くことが出来る環境です。いや素晴らしい。
もちろんこのボードが大きな役割を担っていることは間違いありませんが、それだけではこの音にはなりません。GRFさんの素晴らしいセッティング手腕があってこそ、この「音楽だけに浸れる音」になるのだと実感しました。
いつものショスタコビッチ15番、初期版CDのワルターなどを聴かせて頂き、その広大な音場、緻密な音像、そしてそれらが相まっての立体感、そしてその解像度と、まったく機器を意識することなく、音楽に浸れます。その後も各種音源を聴かせて頂き、とにかくその特筆すべき「自然さ」に驚きました。
ほぼ当方の目的(笑)は達成しましたので、今度はGRFのあるオーディオルームに移動してトラバドールシステムを聴かせてもらいました。まずはCDからですが、特にアラウ・ドレスデンのピアノ協奏曲の4番は心に沁みました。そしてあのボードです。こちらの環境もすべてのアンプ系に入っていますが、まったく機器を意識させないレベルまで音が昇華しています。特に低域のはずみ、解像度が異次元です。
その後、レコード再生に移行しましたが、森進一、越路吹雪など、いつもの実況録音盤がさらにリアリティを増しています。本当に一瞬にして会場にワープしたかのようです。途中で立ち上がり、フロント側の左右スピーカーのちょうど間に立って聴くと、360度の立体音響となり、目の前で森進一が、越路吹雪が触れるような距離で歌っています。余談ですが、この頃のバックバンドは、クオリティが本当に高いですね。これらの音の一つ一つも、音に凄みを加えていると感じます。
続いて、各レーベルのステレオ普及レコードを聴きましたが、その驚きは変わりません。米キャピタル盤、英デッカ盤など、特徴的で分かりやすいステレオ音源をただただ楽しみました。特にデッカ盤では、有名なショルティのワーグナー・指輪の音源があり、デッカがいかにこの時代、力を入れてステレオ音響をアピールしたかったのか、良く分かります。
その後も素晴らしいクオリティのレコード鑑賞会です。特にフリッチャイ・ベルリンフィルのベートーベン3番、5番は感動ものでした。そして最後は貴重なセル・クリーブランドの第九の4トラックテープで締めです。このミュージックテープも貴重で効果なオリジナル初期盤と同じ音がするはずですので、なかなか聴けない代物です。音は言わずもがなですね(笑)
このボードによる振動対策は、乗せられた機器がもう一段性能が上がるかのようです。でもこのボードを導入しても、これらの音の違いを描き出せる「状態」になっていないと、残念な結果になるかもしれません。生半可なセッティングでは宝の持ち腐れになるのでは、と思いました。
ただGRF邸の様に、究極的に機器のセッティングとボードを含めた振動対策を突き詰めると、最後はただただ自然さのみが残っていくのだろう、と一人納得した次第です。
今回も新たな指標を提示して下さったGRFさんに感謝です。新たな高みに師匠自ら上がられた以上、弟子も追いかけるしかありません。お財布との戦いも含め、今後も更に精進(笑)していきたいと思います。
O
Oさんには、11月に是枝さんに以前から頼んでいたオリジナル仕様の6336Bアンプが来ました。電源トランスはタンゴで、電流計のメーターもアナログですが、私たちが使っているタイプの6336Bとは微妙に音が違う様です。前段の真空管もGT管なので、音の芯がしっかり出ている様です。シャーシーの差もあります。
一度持ち込んでいただいて直接の比較をしてみたいですね。
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by TANNOY-GRF
| 2023-03-03 04:42
| 来たり
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Comments(2)